新しい帽子を買わなくちゃ

一条真也です。
東京に来ています。27日の東京も殺人的暑さです。午前8時から「出版寅さん」こと内海準二さんと赤坂エクセルホテル東急で朝食ミーティングしました。その後、11時に次回作『年長者の作法』(主婦と生活社の三校ゲラが届いたので、そのチェック作業をしました。


次回作『年長者の作法』の三校ゲラ

 

今回イラストが入ったゲラを始めて見たのですが、なかなか良い感じです。小笠原流礼法の精神と所作で「老害」を超えるというコンセプトの本で、「天下布礼」の書です。また、帯には日本人なら誰でも知っている大御所芸能人の推薦の言葉が入る予定です。10月刊行予定ですので、お楽しみに! その後、13時から社外監査役を務める互助会保証株式会社の監査役会、14時からは取締役会に参加しました。事前に「本年は例年にない猛暑が続いておりますことから、軽装(ノーネクタイ・ノージャケット)にてご出席くださいますようお願い申し上げます」とのメールが届いていましたので、遠慮なくノージャケットで行きました。取締役会は16時ぐらいまであると予想していましたが、意外にも15時には終了しました。


銀座トラヤ帽子店」は100年以上の老舗


移転前の銀座トラヤ帽子店

 

思わぬ自由時間をゲットしたわたしは、互助会保証のある西新橋からタクシーで一路、銀座に向かいました。目指すは、銀座トラヤ帽子店です。トラヤ帽子店は、神田・神保町のすずらん通りに大正6年(1917年)3月に開店しました。学生相手に帽子を売り始めますが、これが当たりました。在庫がなくなってしまうことも、しばしばあったといいます。銀座に出店したのは昭和5年(1930年)3月。続いて昭和6年に日本橋店、丸ビル店と出店。昭和20年、東京大空襲により閉店を余儀なくされます。昭和23年、銀座店を再開、同時期に浅草店も開店。昭和35年(1960年)から銀座2丁目、令和4年(2022年)10月から現在の銀座1丁目で営業中。


 

話は変わりますが、わたしはミポリンこと中山美穂の大ファンですが、彼女が主演した新しい靴を買わなくちゃという2012年の映画があります。パリで偶然に出会った男女の3日間の恋を描くラブストーリーです。カメラマンのセン(向井理)は、妹のスズメ(桐谷美玲)に付き添いパリへと旅行にやって来ますが、到着するや一人で行動したいと主張するスズメはどこかに出掛けてしまいます。置き去りにされて困惑していたセンは、ふとしたきっかけでパリ在住の日本人女性アオイ(中山美穂)と出会うのでした。この映画をふと思い出したわたしは、猛暑ということもあって「そうだ! 新しい帽子を買わなくちゃ」と思ったのであります。はい。


昨年求めた白のボルサリーノ

昨年求めた青のボルサリーノ

 

昨年、わたしは創業100年を超える銀座トラヤ帽子店で求めた白と青のボルサリーノを求めました。このブログでもよく登場しますが、すごく気に入っています。今回の出張でも青のボルサリーノを被ってきました。でも、今日はお堅い会議に出席することもあって、ホテルに置いてきたのです。帽子を被らずに炎天下の中を歩くとフラフラします。それで「新しい帽子を買わなくちゃ」と思った次第ですが、銀座トラヤ帽子店が昨年10月に移転したので、新しいお店に向かいました。前に一度訪れようとしたのですが、非常にわかりにくくて近くまで行ったものの断念して帰ったことがあります。まことに残念でした。


ついに移転した銀座トラヤ帽子店を発見!

移転した銀座トラヤ帽子店の前で

今度は、新住所のメモと地図をスマホ上に表示して、それをタクシーの運転手さんに見せました。目的地までは10分ほどで着きましたが、それらしい店の姿はありません。困ったわたしは喉がカラカラだったこともあって、近くのカフェに入りました。そこはホテルサンルート銀座内のイタリアンレストランだったのですが、席に案内されてアイスコーヒーを注文しました。そして、銀座トラヤ帽子店の住所を見せると、親切な女性店員さんが調べてくれました。なんと、そのカフェの目の前でした。ビルの2階に入っているのと看板が出ていないので、わからなかったのです。ついに、銀座トラヤ帽子店を見つけました!


移転した銀座トラヤ帽子店の店内


この2つの帽子を買いました

 

店内には、たくさんの帽子が飾られていました。わたしは、紫色の帽子が欲しかったので、店長さんに「パープルのボルサリーノはありませんか?」と訊いたのですが、「最近、ボルサリーノはカラー物を作らないんですよ。同じイタリアのテシ(TESI)ならありますが・・・」とのこと。わたしは紫色とピンクのシャツやネクタイに合いそうなテシの帽子を2つ求めました。帽子を被った写真を女性の店員さんに撮影してもらったのですが、「カッコいいですね。俳優さんみたい」と言われて赤面しました。そういえば、赤のボルサリーノを新宿の伊勢丹メンズ館で買ったときにも女性店員に「演劇関係の方ですか?」と言われましたが、帽子店の人はみんな同じようなお世辞を言うのかも? くれぐれも勘違いしてはいかん、いかん!

パープル・コーディネートに使います


ピンク・コーディネートに使います

 

でも、新しい帽子を2つゲットして嬉しいです。ブログ「マスクを楽しむ!」で紹介したように、わたしは多彩な色のマスクを着用しますが、ここ最近はマスク姿の人がめっきり減りました。この日の互助会保証の取締役会には20人以上の方が出席していましたが、マスクをしている人はゼロでした。大量のカラフル・マスクの在庫を抱えているわたしとしては寂しい限りですが、これからはカラフル・マスクの代わりにカラフル・ハットでオシャレを楽しみたいと思います。還暦を過ぎたらオシャレでもしないと老け込みますからね。お気に入りの帽子さえあれば、災害級猛暑の炎天下だってエンジョイできます。父親ゆずりの信条である「何事も陽にとらえる」の精神ですね。さて、新しい帽子を被って、どこに出掛けようかな?


この帽子で、どこに出掛けようかな?

 

2023年7月27日 一条真也