「アンナチュラル」

一条真也です。
17日の日曜日は、「北九州マラソン」の日です。昨夜はテレビ局や新聞社の方々と小倉で痛飲。完全に二日酔いです。
さて、ここ数日かけて、ドラマ「アンナチュラル」のDVDを全話観ました。一話完結の法医学ミステリーです。遺体を扱う話なので勉強になりました。

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「アンナチュラル」のDVD-BOX

 

「アンナチュラル」は、2018年1月12日から3月16日までTBS系の「金曜ドラマ」で放送されたテレビドラマです。主演は石原さとみ、脚本は野木亜紀子
TBS公式サイトの番組「INTRODUCTION」には、「不自然な死は許さない!」「亡くなった人だけでなく、今を生きる人々を救い、未来への希望を見出すために・・・彼らは死因を究明し、未来の誰かを救命する!」として、こう書かれています。
「これまで様々な役を演じ、幅広い層から支持を得ている女優・石原さとみが今回演じるのは、日本に170名ほどしか登録がない“法医解剖医”の三澄ミコト。ドラマの舞台となるのは、日本に新設された死因究明専門のスペシャリストが集まる『不自然死究明研究所(UDIラボ)』。そこに運び込まれるのは、『“不自然な死”(アンナチュラル・デス)』の怪しい死体ばかり。ミコトはクセの強いメンバーたちと共に、連日UDIラボに運び込まれる死体に向かいメスを握る。
そのUDIラボで共に働く面々には豪華な顔ぶれが集結。
UDIラボの法医解剖医・中堂 系なかどう けい役に、俳優のみならずアートの分野でも活躍するなど柔と剛を併せ持つ井浦新。記録員・久部六郎役に、話題作に数多く出演し幅広い役柄をこなす窪田正孝臨床検査技師・東海林夕子役に、独特の存在感で映画やテレビで活躍し、柔軟な芝居が魅力の市川実日子。そしてUDIラボの所長・神倉保夫役には、日本を代表するバイプレイヤーのひとりである松重豊が決定。この5人が様々な死因を究明し、未来の誰かを救命する物語だ」

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登場人物の相関図

 

また、「死と向き合うことは、生と向き合うこと――」として、こう書かれています。
「主人公・ミコトの職業は、死因究明のスペシャリストである解剖医。彼女が許せないことは、『不自然な死(アンナチュラル・デス)』を放置すること。不自然な死の裏側には、必ず突き止めるべき真実がある。偽装殺人・医療ミス・未知の症例・・・。しかし日本においては、不自然死のほとんどは解剖されることなく荼毘に付されている。その現実に、彼女は個性豊かなメンバーと共に立ち向かうことになる。
このドラマは、新設された『不自然死究明研究所(UDIラボ)』で働く人々の人間ドラマを中心に描きながら、毎回さまざまな『死』を扱いながらも、スピード感と爽快感を持って、『死』の裏側にある謎や事件を明るくスリリングに解明していく、一話完結型の法医学ミステリーである。
全体のテーマは、『死と向き合うことによって、現実の世界を変えていく』。『死因』を見つけることによって、今を生きる人々の命を救ったり、社会制度を変えることで未来の危機を回避し、少しでもより良い世界に変えていけたら・・・。彼らは一見、特殊な世界に身をおく人々だが、普通の人と変わらない日常を持っている。恋に悩み、家族関係に苦しみ、合コンにも行けば、おいしい食事も食べる。時にケンカをし、友情を育む。感情を抑えて仕事をしようと思いながらも、遺族に共鳴し涙してしまうこともある・・・。そんな天才でも変人でもない、普通の人々である彼らの姿を丁寧に描いていく」

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石原さとみの演技が素晴らしかった!

 

主演の石原さとみの演技が素晴らしかったです。前作となる「地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子」と同じく、自身の職業にプライドを持つ女性を見事に演じていました。
このドラマの存在は昨年のNHK紅白歌合戦で紹介されたときに初めて知りました。法医学は葬儀業界とも関わりの深いジャンルなので、非常に興味深かったです。登場人物が葬儀社の社員を「葬儀屋」と呼ぶのだけは不愉快でしたが。
その葬儀社社員を演じた竜星涼は、サングラスをかけて霊柩車を運転するスタイリッシュなフューネラル・ディレクターを演じていましたね。

 

自殺の9割は他殺である 2万体の死体を検死した監察医の最後の提言

自殺の9割は他殺である 2万体の死体を検死した監察医の最後の提言

 

 

「アンナチュラル」を観ながら、わたしはブログ『自殺の9割は他殺である』で紹介した非常にショッキングなタイトルの本を思い出しました。大ベストセラー『死体は語る』で有名な上野正彦氏の著書ですが、上野氏は監察医として2万体の検死を行ってきた人です。監察医の仕事とは、一言も言葉を発しない死体の声を聴くこと。そして、その死に隠された真相を解き明かしていくこと。上野氏は、いじめで自殺する子どもたちの姿に心を痛めます。そして、「自我の確立のない子どもが果たして自殺するであろうか」との疑問を抱き、ついには「自殺は他殺である」との結論に至るのでした。

 

米津玄師が歌う主題歌「Lemon」は、今や知らない人がいないくらい有名になりましたね。MVがYouTubeで3億回以上再生されており、これは物凄い! 
この曲も昨年の紅白で初めて聴きましたが、まさに「グリーフケア・ソング」だと思いました。愛する人を亡くした人は誰でも、この歌の歌詞のように「夢ならば、どんなに良かったでしょう」と思うはずです。「いまだに、あなたのことを夢に見る」はずです。「戻らない幸せがあることを、最後にあなたが教えてくれた」とも思うでしょう。「今でも、あなたは私の光」という言葉も出てきますが、闇の中で光を見つける営みこそ「グリーフケア」ではないでしょうか。


愛する人を亡くした人へ』(現代書林)

 

「Lemon」のメッセージは、拙著『愛する人を亡くした人へ』(現代書林)の内容とも重なります。このような曲のMVが3億回以上も再生される現実に、わたしは「グリーフケアの時代」の到来を感じてしまいます。
昨日、小倉の鍛治町にあるカラオケ・スナックで某新聞社の記者さんが「Lemon」を歌っていましたが、改めて「良い曲だな・・・」と思いました。いつか、わたしも歌ってみたいものです。ちなみに、わたしは純烈の「プロポーズ」などを熱唱しました。(笑)

 

アンナチュラル DVD-BOX

アンナチュラル DVD-BOX

 

 

2019年2月17日 一条真也