大晦日といえば格闘技!

一条真也です。
昔に比べて、ここ数年の大晦日は寂しいですね。
何が寂しいかというと、格闘技の興行がないからです。今夜は、去年に続いて、アントニオ猪木氏率いるIGFの「INOKI BOM−BA−YE2013」が東京・両国国技館で開催されますが、あくまでこれはプロレスです。以前は、リアルファイトの猛者たちが大晦日の夜にバンバン闘っていたのが懐かしいですね。


晦日に購入した感涙モノの『人類最強の男は誰だ?



そんな寂寥感のまま、先程、松柏園ホテル小倉紫雲閣の間にあるコンビニ「ポプラ」を訪れたところ、奇跡のようなコンビニ本を発見しました。
総合格闘技/プロレス/柔道/相撲/ボクシング/空手etc・・・人類最強の男は誰だ?異種格闘技評議会著(竹書房)という本です。表紙には、ヒクソン・グレイシーアントニオ猪木マイク・タイソンエメリヤーエンコ・ヒョードルアンディ・フグ、朝昇龍、力道山の写真が並び、「ヒクソンか? タイソンか? もし『何でもアリ』で闘ったら誰が一番強いんだ!?」「あらゆる格闘技の猛者58名の中から70億分の1が決定!!」と書かれています。これは、たまらん!


格闘技好きに、これはたまらん!



ブログ『劇画プロレス地獄変』にも書いたように、最近、コンビニ本の中から面白いプロレス関連書がたくさん出ています。たとえば、『プロレス最強は誰だ?』『プロレス最強の名勝負はコレだ!』(竹書房)などですが、同じ版元から今回は「格闘技」をテーマにした本が企画されたわけです。



本書の目次構成は、以下のようになっています。
第1章 伝説の格闘家たち〜語り継がれる「最強神話」
第2章 総合格闘技の黎明期を支えた格闘家たち
〜「なんでもあり」からMMAへ
第3章 武道系の格闘家たち〜日本が世界に誇る
第4章 立ち技系の格闘家たち〜まさしく一撃必殺!!
第5章 無類の強さを誇ったレスラーたち〜プロレスこそ最強の格闘技
第6章 現在進行形の格闘家たち〜現役で最強はこの男たちか?
[結論]いよいよ決定!!本書が選んだ人類最強の男は誰だ!?



以上の目次のようなジャンル分けで58名の格闘家の中から、「格闘センス」「攻撃力」「防御力」「精神力」などの視点で、「最強=70億分の1」の男を決定するという趣旨です。もう、ブログ「世界最強の男」にも書いたように、「最強」が大好物なわたしにとっては感涙の企画ですが、その結果選ばれた人類最強の男の名前を見て、またまた感激の涙・・・・・ああ、男が「最強」とは! もう、素晴らしすぎる!



あえて難をつけるなら、柔道王ウィレエム・ルスカ、サンボ王クリス・ドールマンの名前が抜けていることでしょうか。あと本書を読んで、わたしは「前田とタイソンの試合を観たかったなあ・・・」とか「ヒクソンには、最後に桜庭か小川と闘ってほしかったなあ・・・」などと、郷愁とともに思いました。


格闘技黄金時代PLAY BACK! vol.1

格闘技黄金時代PLAY BACK! vol.2

格闘技黄金時代PLAY BACK! vol.3



すっかり格闘技モードになったわたしは、書斎の片隅にあった格闘技通信SPECIALの『格闘技黄金時代PLAY BACK! vol.1 1993−1996 格闘技ビッグバン!! K−1、UFCの誕生』、『格闘技黄金時代PLAY BACK! vol.2 1997−2001 格闘技クロスオーバー!! VSプロレス開戦』、『格闘技黄金時代PLAY BACK! vol.3 2002−2006 格闘技スーパーブレイク!! 史上空前のTVメディア大戦争』(いずれも、ベースボール・マガジン社)を貪るように読み漁りました。この大晦日の忙しいときに!(汗)


格闘技ブームのピークは2003年で、同年12月31日にはいわゆる「大晦日興行」が勃発しています。「Dynamite!!」がナゴヤドームで、「PRIDE男祭り」がさいたまスーパーアリーナで、「イノキボンバイエ」が神戸ウイングスタジアムで開催され、それぞれを地上波キー局が同時中継しました。
「Dynamite!!」メインの曙vsサップは瞬間最高視聴率43%を記録、NHK「紅白歌合戦」を上回る初の快挙を成し遂げました。



あれから、ちょうど10年が過ぎました。今では、「PRIDE」も「K−1」も消滅あるいは衰退し、地上波での格闘技イベントの放映はなくなりました。
「INOKI BOM−BA−YE2013」では、スペシャルタッグマッチで小川直也鈴川真一と組んでジェロム・レ・バンナレイ・セフォー組と対戦、元力士の鈴川が元キックボクサーのセフォーの体固めで敗れました。
試合後、小川はピーター・アーツと乱闘を繰り広げたそうです。


メインイベントでは、北京五輪の柔道金メダリスト・石井慧がIGF王者・藤田和之を3−0の判定で下し王座を奪取。試合後、ヒョードルにベルトを巻かれ、バンナから勝利を祝福された石井は「またすぐIGFで試合をしたいと思います。応援よろしくお願いします」とファンにメッセージを送ったとか。
一応、小川に藤田、アーツ、バンナ、セフォーなどなど、10年前の格闘技黄金時代のメンバーは揃っているわけですね。たとえプロレスでも格闘技の匂いがプンプンするこのイベント、来年は地上波で放送してくれないかな?



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2013年12月31日 一条真也