『人生と経営』

人生と経営 人間として正しいことを追求する [ 稲盛和夫 ]


一条真也です。いよいよ大晦日ですね。
今年のわが社は、大きな目標を掲げて走り続けました。
目標はなんとか果たすことができましたが、本当はもっと上まで行けるのではないかと思っていました。
名言ブログ「稲盛和夫(5)」で紹介したように、「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という公式があります。これまでのわたしには特に「熱意」が不足していたのではないかと反省しています。
来年のわが社は、大きなプロジェクトが目白押しです。
すべてが「世のため人のため」になる事業であると確信しています。
今年の最後に、『人生と経営』稲盛和夫著(致知出版社)を再読しました。



現代日本が誇る哲人経営者・稲盛和夫氏・・・・・。
その「ど真剣」に生きてきた人生の軌跡をご本人自らが振り返ります。
「みんな一致団結して世のため人のためになることを成し遂げたい」と誓詞血判して京セラを創業しました。
「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」を理念として京セラを経営しました。
「動機善なりや、私心なかりしか」と自らに問うたあとに、DDIを創業しました。
さらに、「世のため人のために尽くすことこそ、人間としての最高の行為である」と信じ、稲盛財団を設立しました。



このすべての歩みが、嘘偽りのない稲盛和夫の心の発露でした。
まさに、考えることがそのまま同時に行動となっている「知行合一」の人と言う他はありません。しかし、著者は言います。自分は聖人君子ではない。放っておけば、「利己」のほうに振りかねない。ただ、それだけに「利他」であろうとして懸命に努力をし、日々精進してきたつもりである、と。



この方は本物です。いや、わたし如きに、この稀代の哲人経営者を語る資格などないことは重々理解しています。でも、この方が本物中の本物であることだけは、よくわかります。人間として正しいことを追求し、「今後も日々の仕事を通じて、さらに精進を重ね、魂の純化、浄化に努めていきたいと考えている」と堂々と語る著者の奇跡の人生に、ただただ感動をおぼえるだけです。
人生と経営について考える、すべての人に本書を読んでほしいと思います。



わたしは、第2回「孔子文化賞」を著者と同時受賞させていただきました。
このことは、わが生涯における最良の出来事でした。
わたしも来年は、「ど真剣」に経営に取り組む覚悟です。
もちろん、これまでも遊び半分でやってきたわけではありませんが、来年は「ど真剣」にやります。50歳になって、ようやく経営の面白さや醍醐味もわかってきたように思います。



みなさま、今後とも、よろしくお願いいたします。
そして、どうぞ、良いお年をお迎え下さい。
なお、本書は『面白いぞ人間学』(致知出版社)でも取り上げています。


面白いぞ人間学―人生の糧になる101冊の本

面白いぞ人間学―人生の糧になる101冊の本

*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2013年12月31日 一条真也