安倍首相の靖国参拝

一条真也です。
昼食のミニわかめうどん&ミニ親子丼を食べながら「Yahoo!ニュース」を開いたところ、午前中に安倍首相が靖国神社を参拝したことを知りました。



「Yahoo!ニュース」より



産経新聞では「安倍首相が靖国神社に参拝 政権1年、就任後初」の見出しで、以下のような記事をネット配信しています。「安倍晋三首相は政権発足から1年となる26日午前、靖国神社に参拝した。首相による靖国参拝は平成18年8月の小泉純一郎首相以来、7年4カ月ぶり。首相は第1次政権時代に参拝しなかったことについて、かねて『痛恨の極み』と表明しており、再登板後は国際情勢などを慎重に見極めながら参拝のタイミングを探っていた。『英霊に尊崇の念を表するのは当たり前のことだ』と主張し続けた首相が、参拝に反発する内外の圧力をはねのけ、参拝を実行した意義は大きい」



わたしは、「安倍首相は、じつに良いタイミングで靖国神社を参拝されたな」と思いました。23日に天皇誕生日、24日のクリスマス・イヴ、そして25日のクリスマスと祝祭続きの直後に参拝されたわけですが、別に奇てらって日程を決めたわけではなく、自身の政権発足から1年となる記念日でもありました。



現在、ブログ「永遠の0」で紹介した戦争映画が大ヒットを記録しています。
日本人全体が先の戦争について振り返り、自己犠牲の精神で国を守った英霊たちを追悼する機運が盛り上がっているという意味でも、良いタイミングだったと思いました。同映画は、安倍首相のブレーンの1人だとされている作家の百田尚樹氏が原作を手掛けていますので、もしかすると、「永遠の0」を意識した上での安倍首相の靖国参拝だったかもしれません。


礼を求めて

礼を求めて

さらには、クリスマスから正月にかけてのこの時期、死者が近いということも良かったと思います。国内最大ニュースサイト「毎日jp」のポータルサイトに連載されている「一条真也の真心コラム」の「クリスマスとサンタクロース」に書いたように、クリスマスの正体とは「死者の祭り」です。また、「正月のひみつ」に書いたように、正月というのも「死者の祭り」です。2つの祭りの間に、死者を追悼するというのは絶好のタイミングなのです。今後、日本人は8月15日の「終戦記念日」とともに、12月26日にも戦没者供養をするのもいいかもしれません。
なお、「クリスマスとサンタクロース」および「正月のひみつ」は、ともに人間尊重思想としての「礼」について考えた『礼を求めて』(三五館)に収録されています。


ぜひ、天皇陛下靖国親拝を!



ブログ「靖国で考えたこと」にも書いたように、わたしは日本国の首相が靖国神社を参拝することは当然であると思います。また、安倍首相の参拝は当然であるとして、本来は天皇陛下靖国親拝をされるべきだと思っています。なぜなら、靖国神社に祀られている英霊たちの多くは昭和天皇の命によって戦地に赴き、その尊い命を落としたわけですから、命令者である昭和天皇の御長男である今上天皇靖国をご親拝され、「みなさん、もう戦争は終わりました。本当にお疲れ様でした。どうぞ、安らかにお眠り下さい」とお祈りをされて、初めて戦争は終結すると思うのです。供養の本質とは、死者に「死者であること」を自覚させ、より良き世界へと送ることにあり、先の戦争で亡くなられた英霊を供養することができるのは天皇陛下を置いてほかにはおられません。


今回の安倍首相の靖国参拝に関して、おそらく中国や韓国が抗議をしてくることでしょう。しかし、自国の死者への慰霊や鎮魂の行為に対して、他国が干渉してくるなど言語道断です。そんな「礼」の精神の欠片もない人々は、『徹底比較!日中韓 しきたりとマナー〜冠婚葬祭からビジネスまで』(祥伝社黄金文庫)でも読んで「礼」の基本を勉強していただきたい。わたしは「葬礼」こそは民族を超えた人類の精神文化の核だと確信しています。



さらに、靖国神社だけでなく、安倍首相にはぜひ参拝していただきたい施設があります。北九州市門司にある日本唯一のミャンマー式寺院であり、戦没者施設である「世界平和パゴダ」です。ブログ「安倍首相のミャンマー訪問に思う」に書いたように、わたしは、安倍首相こそは、本当の意味で先の不幸な戦争を総括できる政治家であると確信し、大いに期待しています。そのためには、靖国公式参拝だけでなく、さまざまな形で戦没者の慰霊や鎮魂の仕事をされるべきでしょう。そのためにも、一刻も早く世界平和パゴダを参拝していただきたいです。


世界平和パゴダでお待ちしております!



現在の日本は隣国である中国や韓国と微妙な関係にありますが、ミャンマーとは良好な関係を築きつつあります。わたしは、ブッダの考え方に近い上座部仏教の国であるミャンマーこそは東アジアの平和、いや世界平和のカギを握っていると思っています。なお、世界平和パゴダミャンマー仏教については、新刊『慈を求めて』(三五館)に詳しく書きました。御一読下されば幸いです。


慈を求めて

慈を求めて

*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2013年12月26日 一条真也