朝日新聞に『唯葬論』の広告が掲載されました

一条真也です。
戦後70年記念出版であるわが最新刊『唯葬論』(三五館)が好評です。
今日の「朝日新聞」全国版の一面に書籍広告が掲載されました。


朝日新聞」8月19日朝刊より



広告は『安保関連法総批判』という本の広告の隣だったので、少しギョッとしました(苦笑)。「朝日らしい書籍広告だなあ」と思いましたが、ありがたいことです。最近はさまざまな逆風が吹いているとはいえ、朝日の広告は効果絶大だからです。いわゆる「朝日文化人」には読書家が多いのでしょう。
冒頭に「芸術も文化も全て葬儀から始まった。」というキャッチコピーがついています。わたしは芸術は文化に含まれると考えていますので、本当は「文明も文化も全て葬儀から始まった。」あるいは「芸術も宗教も全て葬儀から始まった。」としたいところですが、おそらくは稀代の名コピーライターである三五館の星山佳須也社長が考えて下さった文章でしょうから、わたしごときに口は挟めません。また、「葬送論の第一人者が人間学を集大成!」「なぜ人間は死者を想うのか? 『葬儀』という視点から読み解く文明論の金字塔。読まずに『生と死』は語れない、渾身の18章。」「戦後70年記念出版」と書かれています。身に余るお言葉であり、心より感謝しております。


朝日新聞」8月19日朝刊より



ブログ「『唯葬論』に反響続々!」で紹介したように、『唯葬論』には大きな反響が起こっていますが、特に以下のような声が寄せられています。
◆体系的・全体的・網羅的で、葬儀哲学・葬送哲学・儀礼哲学概論とも百科全書ともいえる本。ヘーゲル的な体系性を想起します。
・・・鎌田東二京都大学こころの未来研究センター教授・宗教哲学者)
◆人類や自然の営みをすべて俯瞰的に包含したとんでもない本です。
これは世界広しといえども、一条さんしか書けません。
・・・稲葉俊郎(東京大学医学部付属病院医師)
◆「コリン・ウィルソン的知性」と「マイケル・ジャクソン的美意識」の奇跡的な融合! 日本に一条先生がいらっしゃることを、同じ日本人としてとても頼もしく心強く感じております。
・・・秋丸知貴(美学者・伊藤俊太郎賞受賞者)
◆まさに本書は「真剣」、否「心剣」であり、「人の道」を歩まんとする者を守護する宝刀である。心を眼と化して幾度も読み込まなければ、本書の凄さは理解出来ないだろう。「死者への想い」に満たされた思想書を執筆し得る者は、一条真也の先にも、そして後にもいないだろう。
・・・不識庵(amazon ベスト50レビュアー)
いずれも過分な評価のお言葉で、身の引き締まる思いです。




わたしは人類の文明も文化も、その発展の根底には「死者への想い」があったと考えています。世の中には「唯物論」「唯心論」をはじめ、岸田秀氏が唱えた「唯幻論」、養老孟司氏が唱えた「唯脳論」などがありますが、わたしは本書で「唯葬論」というものを提唱します。結局、「唯○論」というのは、すべて「世界をどう見るか」という世界観、「人間とは何か」という人間観に関わっています。わたしは、「ホモ・フューネラル」という言葉に表現されるように人間とは「葬儀をするヒト」であり、人間のすべての営みは「葬」というコンセプトに集約されると考えます。この本は、一条真也の集大成です。
わたしは、この本を書くために生まれてきたと思っています。
どうか、みなさま、ご一読を何卒よろしくお願いいたします!


唯葬論

唯葬論

なお「朝日新聞」の広告は全国版ですが、九州では明日の朝刊に掲載されます。三五館さん、いつもありがとうございます。
ところで、お盆に引っ越しをされましたが、新オフィスはいかがですか?
新たな「知の要塞」から次々と名著を生み出して下さい!


三五館の新オフィスに飾られた花


*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2015年8月19日 一条真也