一条真也です。
仕事納めとなる29日、サンレー本社に「ふくおか経済」の2026年1月号が届きました。「2026年の抱負」として、わたしのインタビュー記事が掲載されています。
「ふくおか経済」2026年1月号
記事は「創立60周年、地域への恩返しを」の見出しに続いて、以下のように書かれています。
―2025年を振り返って。
終戦80年で、「死者とともに生きた年」でした。沖縄をはじめ、8月6日の広島、9日の長崎と現地でお祈りできたことは大きな意味があります。また、昨年亡くなった父・佐久間進名誉会長の一周忌を迎え、「リメンバー・フェス」という新たな供養のセレモニーも開催し、思い出深い年となりました。業績面では、おととし、昨年と過去最高を更新しましたが、今期は物価高や最低賃金の上昇による人件費の負担増、そして組織体制の刷新による再整備の期間であったため、当社にとって大きな転換期になる1年でしたね。
―今年は創立60周年の節目を迎えられます。
会社が60年存続させていただけたことに感謝し、地域に恩返しをしたいという思いが強いです。サンレーが創業した1966年は、中国で文化大革命が起こり、孔子の思想が否定された年。その時代に、北九州で「礼の思想」を生かすという大きな使命をもってサンレーは誕生しました。この理念を継承し、互助共生社会実現のために尽力していきます。
―具体的な取り組みは。
昨年12月にセレモニーホール「紫雲閣」を飯塚市と鞍手郡、大分県日田市にオープンし、10月の東郷駅前へのオープンで100施設を達成します。当社の施設は単なるセレモニーホールではなく、高齢者の孤独死を防いだり、祭りを開催したり、グリーフケアの舞台となるコミュニティホールとして位置付けてきました。これは「相互扶助」がコンセプトである互助会の使命を果たすことにもつながり、「互助共生社会」実現の拠点として、重要なインフラになると考えています。26年11月18日に迎える60周年に向けて、このコンパッションシティ構想を進めているところです。
「礼の思想」を次世代へ
―どのような構想ですか。
ホスピタリティコンプレックスとして街づくりを進める構想です。介護や看護も含めたケアシティ、コンパッションシティを形成するビッグプロジェクトになるでしょう。一方、子どもに対しても児童養護施設の支援や成人式、七五三の衣装の無償提供などを継続してきました。1月には私が理事長を務める冠婚葬祭文化振興財団の創立10周年記念で、児童書『こども冠婚葬祭』を発刊します。
―本の内容を教えてください。
お寺と神社の違いや行事、冠婚葬祭などの儀式の大切さをイラスト入りで解説し、「礼の思想」を次世代に伝えていくものです。これは利益を求めるものではなく「礼」や「儀式」の大切さを広めたいという「天下布礼」の想いです。
―作家や映画出演でも活躍されています。今後の予定は。
25年12月には『「鬼滅の刃」と日本人』、26年2月には『本の読み方』、『映画の見方』の2冊を発刊します。60周年記念出版として、11月に『コンパッショナリー・カンパニー』、そして私の道歌集『禮の言霊』を同時出版する予定です。映画では私の原作の「君の忘れ方」と、神道ホラー「男神」に出演しました。世界遺産の法隆寺で撮影する「仏師」への出演も決定しており、冠婚葬祭文化の振興の一環として取り組んでいきます 。
2025年12月29日 一条真也拝
