老福

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本日、福岡市東区の田中カ子(かね)さんが117歳261日になり、厚生労働省で確認できる記録では2018年に117歳260日で亡くなった鹿児島県喜界町の田島ナビさんを抜いて国内最長寿記録を更新しました。素晴らしいことですね!
わたしは、これまで多くの言葉を世に送り出してきました。この際もう一度おさらいして、その意味を定義したいと思います。今回は、「老福」という言葉を取り上げることにします。

 

 

この「老福」という言葉は、『老福論』(成甲書房)で初めて提唱しました。わたしたちは何よりもまず、「人は老いるほど豊かになる」ということを知らなければなりません。現代の日本は、工業社会の名残りで「老い」を嫌う「嫌老社会」です。でも、かつての古代エジプトや古代中国や江戸などは「老い」を好む「好老社会」でした。前代未聞の超高齢化社会を迎えるわたしたちに今、もっとも必要なのは「老い」に価値を置く好老社会の思想であることは言うまでもありません。そして、それは具体的な政策として実現されなければなりません。

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 世界に先駆けて超高齢化社会に突入する現代の日本こそ、世界のどこよりも好老社会であることが求められます。日本が嫌老社会で老人を嫌っていたら、何千万人もいる高齢者がそのまま不幸な人々になってしまい、日本はそのまま世界一不幸な国になります。逆に好老社会になれば、世界一幸福な国になれるのです。まさに「天国か地獄か」であり、私たちは天国の道、すなわち人間が老いるほど幸福になるという思想を待たなければならないのです。わが社では、「ともいき倶楽部」の活動を通じて、老福人生の提供に努めています。

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「ともいき倶楽部」の発会式のようす

 

日本の神道は、「老い」というものを神に近づく状態としてとらえています。神への最短距離にいる人間のことを「翁」と呼びます。また七歳以下の子どもは「童」と呼ばれ、神の子とされます。つまり、人生の両端にたる高齢者と子どもが神に近く、それゆえに神に近づく「老い」は価値を持っているのです。だから、高齢者はいつでも尊敬される存在なのです。

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「笑い」で心ゆたかな老後を

 

アイヌの人々は、高齢者の言うことがだんだんとわかりにくくなっても、老人ぼけとか痴呆症などとは決して言いません。高齢者が神の世界に近づいていくので、「神言葉」を話すようになり、そのために一般の人間にはわからなくなるのだと考えるそうです。
これほど、「老い」をめでたい祝いととらえるポジティブな考え方があるでしょうか。人は老いるほど、神に近づいていく、つまり幸福になれるのです!

 

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2020年9月19日 一条真也拝