藤井雄一郎さんにお会いしました

一条真也です。
新型コロナウイルスの感染拡大が収まりませんが、7日に緊急事態宣言が出されるようですね。気分が滅入るので、6日の夕方、松柏園ホテルの中庭で満開の桜を眺めました。

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松柏園の中庭の桜の前で

この日、素晴らしいお客様が小倉に来られ、松柏園ホテルでお会いしました。ブログ「『朝日新聞』元旦朝刊に庸軒道歌が紹介されました」で紹介したラグビー日本代表強化委員長の藤井雄一郎さんです。昨年のW杯で大活躍し、令和元年の顔となったラグビー日本代表の面々を指導された方です。

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マスク姿でお迎えしました

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藤井さんと滝さんをお出迎えしました

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まずは名刺交換しました

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藤井さんから日本代表のユニフォームを贈られました

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日本代表のユニフォームを持って

f:id:shins2m:20200406175052j:plainわたしも短歌の短冊をお贈りしました

わたしが15年前に詠んだ「おそれずに 死を受け容れて 美に生きる そこに開けり サムライの道」という歌が、ラグビー日本代表の藤井強化委員長の心に響かれたそうです。そんな御縁から一度お会いしてみたかったのですが、このたび、わたしたちの共通の知人であるエッセイストの滝悦子さんが藤井さんを松柏園に連れてきて下さいました。

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短歌の短冊を持って

 

藤井さんは1969年生まれの51歳です。
天理高等学校名城大学卒、社会人ではニコニコ堂、トップリーグ福岡サニックスブルース(現 宗像サニックスブルースサニックスで2001年までプレーされました。 現役時代のポジションはセンター(CTB)、ウィング(WTB)。2002年に母校である名城大学のヘッドコーチに就任。就任1年目で中京大学の東海リーグ133連勝を止め、翌年、20年ぶりの東海リーグ優勝に導きました。

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お互いに掲載紙を持って

 

2004年、 サニックスに復帰しバックスコーチとなり、2005年には監督に就任。トップリーグ唯一の雑草集団と言われるチームを率い、残した戦績は日本ラグビー界から高い評価を受けました。2016年より現役監督としては初めて日本協会理事となりました。2017、年サンウルブズに所属、キャンペーンディレクターを経てGMに就任。現在に至っています。

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2020年1月1日「朝日新聞」朝刊 

 

朝日新聞」2020年1月1日朝刊の「わたしの折々のことば」に、「おそれずに 死を受け容れて 美に生きる そこに開けりサムライの道」「大手冠婚葬祭会社サンレー佐久間庸和社長」として掲載されています。説明文には、こう書かれています。
「映画『ラスト・サムライ』(トム・クルーズ主演)にちなんで2005年、サンレー北九州市)の佐久間庸和社長が、雅号『庸軒』として詠んだ。佐久間氏は、一条真也として作家としても活動する。19年のラグビーワールドカップ(W杯)で8強入りした日本代表は、サムライの美しさを意識したチーム作りをした。その中心にいた藤井雄一郎強化委員長は、インターネットで『勝元』をキーワードに検索し、この歌にたどり着いた。かつての武士が身につけていた潔さや謙虚さを教わる気持ちになったという」

f:id:shins2m:20200405160751j:plain2020年1月1日「朝日新聞」朝刊 

 

ちなみに藤井さんが検索して見つけた記事は、「いま甦る、武士道の美学 真のラスト・サムライとは誰か」というもので、2005年10月の社長訓示です。
わたしは、そこで「現在の日本は平和を謳歌をしています。一般の人々が日常的に『死』に触れることはありません。そんな中、常に死を見つめ、それゆえ死を意識せずにはいられない紫雲閣のスタッフは、死の呪縛から解き放たれ、生の哲学を得る可能性をゆたかに持っています。つまり、サムライとなりうる。わたしも含めて、ぜひサンレーの中から多くのファースト・サムライが出現して、礼儀正しい日本、美意識のあるカッコいい日本を再建する礎になれればと切に願っています」と述べ、最後に「おそれずに 死を受け容れて 美に生きる そこに開けり サムライの道」と詠んだのです。その全文が2006年に本名で上梓した拙著『ハートフル・カンパニー』(三五館)に掲載されています。

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西日本新聞」2020年2月4日朝刊

 

そのような経緯でわたしがサンレーの社員向けに詠んだ歌がラグビー日本代表の強化委員長の目にとまり、選手のみなさんを指導する一助になっていたことを知り、わたしは非常に驚きました。そして、大きな感動をおぼえました。やはり、この世は「有縁社会」であることを痛感しました。日本代表は、遠征のときから甲冑を帯同してきました。絶えず死と隣り合わせの武士の緊張感こそ、プレッシャーをはねのけるヒントになると感じていたとか。ぜひ、藤井雄一郎さんに一度お会いしてみたかったので、この日は嬉しかったです。藤井さんには『ハートフル・カンパニー』をはじめとした数冊の拙著と「おそれずに 死を受け容れて 美に生きる そこに開けり サムライの道」と書いた短冊をお渡ししました。2人で「サムライ」について熱く語り合いました。藤井さん、今日はお会いできて、本当に嬉しかったです。今後とも、よろしくお願いいたします!

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ようやく、お会いできましたね!

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談笑のようす

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「サムライ」について語り合いました 

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松柏園の夜桜の前で

 

2020年4月6日 一条真也