やっぱ、ポケモンでしょ!

一条真也です。
たくさんの感動を残し、リオ五輪が閉幕しました。史上最多の205カ国・地域が参加し、個人資格での出場も含め1万1000人を超える選手が17日間の熱戦を繰り広げました。個人的には、男子柔道の全階級メダル獲得に狂喜し、女子バトミントンで金メダルに輝いたタカマツ・ペアの嬉し涙、女子レスリングで銀メダルの吉田沙保里選手の悔し涙が強く心に残りました。


もちろん競技もですが、わたしはオリンピックの開会式と閉会式に多大な関心を抱いています。両式典は世界最大の「まつり」であり、全人類の結束を固める儀式だからです。当然、その演出も趣向が凝らされており、最高のエンターテインメントとなっています。リオ五輪の開会式については、ブログ「オリンピックは世界最大の『まつり』である!」に感想を書きました。
そして閉会式では、日本の安倍総理がなんとマリオに扮し、世界が驚愕するパフォーマンスを披露してくれました。すごいぞ、安倍総理


閉会式で流された日本PR映像では、キャプテン翼パックマンドラえもんハローキティスーパーマリオなどが登場しました。
しかし、多くの人が「ポケモンGO」で世界的な人気を集めている「ポケット・モンスター」のピカチューをなぜ出さないのかと疑問を抱いたようです。
かくいうわたしも不思議に感じ、「ここは、ポケモンでしょ!」と思いました。


【リオ五輪・閉会式】『安倍マリオ』が話題 でも、ポケモンが登場しなかったのはなぜ?」では、BuzzFeed Japanの井指啓吾氏が東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に対して「キャラクターの選定基準を教えてください」と質問しています。その答えは、「キャラクターは、日本だけではなく、世界で広く知られているキャラクターであること。そして、ショーの演出内容に合致したキャラクターが、それぞれの役割を担うことを前提として選びました。たとえば、キャプテン翼は、いま世界で活躍しているサッカー選手も読んだことのある、大きな影響を与えているスポーツマンガです。またパックマンは、1980年に発売されて以来、世界で愛されているゲームです」というものでした。うーん、「キャプテン翼」に「パックマン」ねえ・・・。



また、「いま話題の『ポケモン』が登場しなかったのが気になりました」という指摘に対しては、「確かに『ポケモンGO』の流行で、世界的に盛り上がっています。しかし、我々がショーの検討チームを立ち上げたのは2016年1月のこと。そのタイミングで、日本や東京の文化をどう発信するかを考えました。今回起用したスーパーマリオは、主役として登場するゲームソフトの累計販売本数が全世界で3億2000万本を超えています。それに比べると、ポケモンの世界での知名度は低いと判断し、また演出上の役割も検討した上で、今回は登場させないことになりました」という回答でした。
株式会社ポケモンによれば、ポケモンシリーズの世界累計販売本数は、2016年2月末時点で2億本だそうです。



これは、いかにもお役所仕事というか、お粗末な話ですね。「マリオ」と「リオ」の語呂合わせをしたかったのはわかりますが、そんなものはしょせんダジャレ。二流のコピーライターが考えそうな親父ギャグの類です。誰が考えたって、今なら「スーパーマリオ」よりも「ポケモン」でしょう。1月に企画したといったって、その後の「ポケモンGO」の人気ぶりを見れば、急遽入れ込むのが本当の企画のプロです。おそらくは電通などの大手広告代理店のプランだとは思いますが、彼らもプロなら何とかしてほしかったですね。



ところが、朝日新聞デジタルの「安倍マリオ『森会長が組織に提案』五輪組織委の武藤氏」という記事によれば、今回の演出の発案者は五輪組織委員会森喜朗会長だったそうです。ということは、発案者が偉すぎて、誰も「森会長、ポケモンを入れるべきです」とは言えなかったのでしょうか。なにより、森会長がスーパーマリオを知ってたというのは驚きですね!
わたし個人の意見としては、ポケモンに加えて、ゴジラエヴァンゲリオンも出演させてほしかったです。だって、日本の顔でしょう!


こちらも登場させてほしかった!



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2016年8月23日 一条真也