一条真也です。
京都大学名誉教授の宗教哲学者で、わが魂の義兄弟である鎌田東二先生が旅立ちました。ステージ4のがん患者でありながら、八面六臂の大活躍をされていました。しかし、5月30日18時25分、ご自宅で奥様に見守られながら、その偉大な生涯を閉じられました。享年74でした。

5月30日に帰幽した鎌田東二先生(享年74)
ご自宅で魂の義兄弟とお別れしました
わたしは翌31日に京都のご自宅を訪れ、魂の義兄と最後のお別れをしました。6月1日の昼過ぎにご自宅から出棺、故人は火葬に付されます。ご遺族との打ち合わせで、1日の正午をもって訃報を解禁することになり、ここに皆様にお知らせいたします。鎌田先生ほどスケールの大きな、また行動する学者はいませんでした。死の間際まで、災害社会支援士の育成に情熱を注いでおられました。本当に、偉大な実践思想家でした。鎌田先生の不在は、日本にとっても大きな損失です。もっともっと活躍して「明るい世直し」を推進していただきたかったのに、もっともっと語り合いたかったのに、島薗進先生と3人でカラオケに行く約束もしていたのに・・・・・・まことに残念です。

小倉に駆けつけて、父を見舞ってくれた鎌田先生

父の「お別れの会」で法螺貝を献奏された鎌田先生

父の「お別れの会」の後で・・・

鎌田先生、さようなら!
わたしは、4月に京都にお見舞いに行きましたが、5月に入ってから急に体力が低下したと、東京大学名誉教授で宗教学者の島薗進先生からお聞きしました。それで、6月4日の横浜でのグリーフケア講演、5日の東京での前田日明氏との対談を終えたら、そのまま京都へ向かうつもりでしたが、間に合いませんでした。返す返すも残念です。鎌田先生には言い尽くせないほど、本当にお世話になりました。昨年逝去した父の通夜・葬儀告別式。お別れの会にもご参列いただき、心ある弔辞も賜りました。そればかりか、火葬場にまで同行して下さり、父の骨を一緒に拾って下さいました。感謝の言葉もありませんでした。

鎌田先生宅でムーンサルトレターの第240信を祝う

鎌田先生宅で ムーンサルトレターの20周年を祝う
死後100日後に開かれる「かまたまつり」では葬儀委員長を務めさせていただきます。ブログ「『かまたまつり』始動!」で紹介したセレモニーです。生涯をかけて「明るい世直し」を目指した鎌田先生の志は、わたしが受け継ぐ覚悟です。わたしとの往復書簡であるムーンサルトレター20周年の書籍化である『満月交命~ムーンサルトレター』(現代書林)は結果的に鎌田先生の遺作となりますが、わたしが責任をもって「かまたまつり」の日までには刊行いたします。本当に、こんな凄い思想家と20年以上も文通させていただいたことは、わが生涯の誇りであり、人生の宝です。今は、ただ鎌田先生のご帰幽に際し、心より哀悼の誠を捧げさせていただきます。
魂の兄の旅立ち 見送りて
その志 継がんと誓ふ 庸軒

魂の義兄弟は永遠です!
2025年6月1日 一条真也拝
