神田成二氏お別れの会

一条真也です。
東京に来ています。5日の最高気温は全国的に前日より大幅に低くなり、東京も22度でした。午前中に出版関係の打ち合わせをした後、東京駅の八重洲口へ。12時04分の「あさま620号」に乗って熊谷駅に向かいました。


東京駅の八重洲口の前で


JR東京駅のホームで


JR熊谷駅にはマイクロバスが待機


バスに乗って「お別れの会」会場へ!

 

ホテルガーデンパレスには13時頃に到着しました。JR熊谷駅に到着すると、マイクロバスで「ホテルガーデンパレス」へ向かいました。ここで、冠婚葬祭互助会の大手であるアルファクラブグループの故神田成二前会長の「お別れの会」が開催されるのです。冠婚葬祭互助会業界において一大グループを築き上げた神田前会長の「お別れの会」とあって、非常に盛大でした。


ホテル前の大看板


入口が、なんと水族館に!


エントランスも海底のイメージ!


故人愛用のクルーザーの仮想操縦コーナー

 

ホテルの入口は、海が大好きだった神田前会長を偲んで、なんと水族館が再現されていました。ぐるりと水槽が設置され、入場者の頭上を魚が泳ぎ回っているのです。わたしは、頭上の魚を見上げながら、「おいおい、ここは葛西臨海水族館か!?」と思いました。エントランスも海底の雰囲気で、神田前会長が愛したクルーザーをバーチャル操縦するコーナーもありました。すごすぎる!


アルファクラブグループのキーワードは「ツナグ」


ホテルの庭園には見事な噴水が・・・


バーチャル馬舎が出現!


故人のホログラフィーと記念撮影

 

さらに、日本庭園を通ると噴水から水と火が噴き上げ、ある建物の中に入ると、そこはバーチャル馬舎でした。神田前会長は競走馬を17頭も持っておられましたが、その中でも特に可愛がった愛馬と一緒の姿がホログラフィー映像で映し出されていました。さらには、参加者が一緒に記念撮影もできるというのです。もう、本当にすごすきる! ここは万博の未来体験館か?


「思い出の写真」を見ながら会場へ


「お別れの会」の会場


見事なフラワーボール(右)


見事なフラワーボール(左)


供花の数々・・・


その後、「お別れの会」の会場に案内されました。多くの互助会業界関係者をはじめ、神田支前会長が生前に支援されていた芸能界やスポーツ界の方々、それに一般参加者も駆け付け、350名以上の参列者が集いました。祭壇の中央には、笑顔の神田前会長の遺影。その両横には見たこともないような巨大な生花のフラワーボールが飾られていました。冒頭、故人の生涯と功績を振り返る動画が上映。

「追悼演目」として連獅子が登場!


連獅子に見入ってしまいました


これには一本取られました!


「お別れの言葉」を述べる全互協の渡邊会長

 

動画の後は、「追悼演目」。いきなり歌舞伎の連獅子が登場し、度肝を抜かれました。水族館、バーチャル馬舎の次は歌舞伎とは! センス・オブ・ワンダーの連続に、新時代の葬送スタイルというものを感じました。連獅子が終わると、「お別れの会」委員長で、玉姫グループの齋藤秀市会長による「開式の辞」があり、続いて参列者全員による黙祷、「お別れの言葉」は一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)の渡邊正典会長、友人代表の加藤茶さん、元総務大臣衆議院議員新藤義孝氏、それに社員代表としてアルファクラブ武蔵野の齋藤祐一取締役執行役員が、それぞれ心に響く感動的な挨拶をされました。


謝辞を述べる稲川新会長


喪主として謝辞を述べる神田貢典社長

 

「謝辞」では、前方にご遺族が一同に並ばれましたが、まずは「お別れの会」副委員長で、アルファクラブグループの新会長になられた稲川治利会長が「故人の性分を一言で表わすのであれば、『大胆かつ繊細 かつ大胆』そんな人でした。今日のグループの礎を築いてこられたのはその大胆な発想と緻密な計算があり、そして事業を成功させるためにさらに大胆に行動を続けてきたからと思います」と述べられました。続いて、故人のご長男で喪主の神田貢典社長が「医師からあと4日という余命を告げられたとき、故人は気丈にも『そうか』と言いました。後で1人になったときは動揺したのかもしれませんが、わたしたち家族の前では堂々としていました」と最期の思い出を語られました。高齢の両親がいるわたしは、しみじみと聴きました。


献花の前に、故人の雄姿が・・・


そして故人の幽姿が・・・

指名献花のようす

ホログラフィーで故人の姿が浮かび上がる!

 

その後、献花の時間となりました。冒頭、檀上に故人のホログラフィーが浮かび上がり、今年の元旦に社員の方々向けのスピーチをして一礼している姿が映し出されました。指名献花が始まると、会場にどよめきが起こりました。なんと、参列者が献花をするたびに、左右のフラワーボールの横に故人の小さなホログラフィーが浮かんで、1人1人にペコリとお辞儀をするのです。おそらくは献花冒頭のスピーチ動画を使用したものでしょうが、このアイデアには唸りました。拙著『ロマンティック・デス〜月を見よ、死を想え』(幻冬舎文庫)で、わたしは21世紀の葬儀は故人の生前の面影をホログラフィーで再生すべきとして「幽霊づくり」を提唱しましたが、それが完全に実現されていました。ブログ「武田七郎氏お別れの会」で紹介したアルファクラブグループの武田相談役の「お別れの会」のときと同様に、優しい幽霊(ジェントルゴースト)の創造によって、新時代の葬儀演出を見せていただきました。このホログラフィーの幽姿、カメラでは撮影できないのです。目には見えなくてもカメラに故人の姿が写ることを「心霊写真」といいますが、これは逆で目には見えるのにカメラには写らない「逆・心霊写真」でした。


わたしも指名献花しました


心より哀悼の誠を捧げました


献花の後、退場しました


会場前には「ラストメッセージ」動画が・・・

 

この日、わたしは117の山下裕史社長(全互連会長、全互協前会長)と弟(佐久間康弘・サンレー沖縄社長)の間の席に座っていたのですが、そのうち指名献花の順番が回ってきました。わたしは、故人の遺影をしっかり見て、「今までお疲れ様でございました。ありがとうございました」と心の中で故人に話しかけ、献花をさせていただきました。退場するときには、稲川会長、神田家、和田家のみなさんお1人お1人から丁重な御挨拶を頂戴し、恐縮しました。ハードもソフトもハートもある、本当に素晴らしい会社です。「お別れの会」は15時15分に終了しました。終了後はマイクロバスでJR熊谷駅へ。そこから15時34分の「あさま611号」で東京駅へと向かいました。故神田成二氏の御冥福を心よりお祈りいたします。

 

2022年10月5日 一条真也