一条真也です。東京に来ています。
5月29日の13時から、わたしは芥川賞作家で福聚寺住職である玄侑宗久先生と対談させていただきました。玄侑先生は日本で最も有名な僧侶であります。2006年12月24日のクリスマス・イヴでの初対面から18年後の対談実現でした。ついに長年の夢が叶い、感無量です。
玄侑宗久先生と

18年前の初対面にて(左は鎌田東二先生)
対談会場は、水天宮のロイヤルパークホテルの会議室です。同ホテルは三菱地所が経営する開業35年の名門で、ブログ「マスカレード・ホテル」、ブログ「マスカレード・ナイト」で紹介した映画の舞台でもあります。わたしのコロナ後の東京での定宿でもあり、ホテルスタッフのみなさんも気心が知れているので、この場所を選びました。対談のコーディネーターは、「出版寅さん」こと内海準二さん。対談本のタイトルは『有縁と冠婚葬祭』を予定しています。加地伸之先生との対談本『論語と冠婚葬祭』、鎌田東二先生との対談本『古事記と冠婚葬祭』に次ぐ第三弾ですが、テーマは「仏教と日本人」です。ついに、神道・儒教・仏教の「日本人の心の三本柱」が揃います!
玄侑宗久先生
対談コーディネーターは出版寅さん!
玄侑先生は1956年(昭和31年)、福島県三春町生まれ。安積高校卒業後、慶應義塾大学文学部中国文学科卒業。さまざまな職業を経験した後、京都の天龍寺専門道場に入門。現在は臨済宗妙心寺派、福聚寺住職。2001年、「中陰の花」で第125回芥川賞を受賞。その後の小説作品に、『アブラクサスの祭』、『化蝶散華』、『アミターバ 無量光明』、『リーラ 神の庭の遊戯』、『テルちゃん』(以上、新潮社)、『御開帳綺譚』、『龍の棲む家』(文藝春秋)、『祝福』(筑摩書房)などがあり、他に仏教や禅にまつわるエッセイや対談本も多いです。2007年、柳澤桂子氏との往復書簡「般若心経 いのちの対話」で第68回文藝春秋読者賞を受賞。

語る玄侑先生
対談のようす
玄侑先生は、2008年に福聚寺第35世住職となられました。また妙心寺派現代宗学委員。福島県警通訳。福島県立医大病院、経営審議会委員。2009年4月より京都・花園大学文学部仏教学科客員教授。2011年4月から、新潟薬科大学客員教授(応用生命科学部)。2009年、妙心寺派宗門文化章を受賞。2011年、東日本大震災被災青少年支援のための「たまきはる福島基金」理事長。2012年、第46回仏教伝道文化賞、沼田奨励賞を受賞。同年10月より、鈴木大拙館アンバサダー。2014年、「光の山」にて平成25年度(第64回)芸術選奨文部科学大臣賞を受賞されています。

わたしも語りました
対談のようす
対談の冒頭、わたしは玄侑先生に深々と一礼し、「このたびは、対談をお引き受けいただき、誠にありがとうございます。現代日本仏教界を代表する玄侑和尚様とお話しさせていただくことは光栄の至りです。先生のご著書がほとんど拝読していますが、本当に素晴らしい内容ですので、冠婚葬祭に関わるすべての方々にも知っていただきたいと思い、不遜ながら先生との対談を企画いたしました。今日は、心して学ばせていただきたいと存じます。『釈迦に説法』の部分もあるかもしれませんが、そこのところは御海容下さい。どうぞ、よろしくお願い申し上げます」と御挨拶をさせていただきました。
玄侑先生のお話を拝聴する
対談のようす
対談は、以下のようなテーマを中心に行われました。
【仏教について】
・神と仏の違い
・念仏と祈りの違い
・仏教における経典
・神道・儒教・仏教の共生関係
【寺院】
・寺院消滅
・墓じまい、墓づくり
・社会における寺院の役割は
・寺院の後継者問題
【葬儀】
・儀式力(カタチにはチカラがある)
・宗教家における葬儀の役割
・変容する葬儀の話
・セレモニーホールの役割
・無人葬儀(僧侶なしの葬儀)の可能性
・葬式無用論について
【その他】
・仏教とグリーフケア(悲しみの力)
・瞑想・座禅とマインドフルネス
・先祖供養のこれから(リメンバー・フェス)

多くの学びを得ました

玄侑先生と対談できて光栄でした!
玄侑先生は、これまでに、瀬戸内寂聴、五木寛之、山田太一、養老孟司、中沢新一、佐藤優、日野原重明、木田元、山折哲雄、鎌田東二といった各界を代表する錚々たる方々と対談をしてこられました。そんな中に小生を加えていただき、まことに光栄でした。玄侑先生との対談からは、日本仏教および葬儀の未来も垣間見えた気がしました。

玄侑先生から頂戴した御著書

それぞれに違う内容の揮毫が・・・
さて、この日は玄侑先生から素敵なプレゼントを頂戴しました。『むすんでひらいて』『華厳という見方』『桃太郎のユーウツ』といった3冊の玄侑先生の御著書です。表紙を開くと、それぞれに違った揮毫と署名が入っていました。芥川賞作家のレアなサイン本、これは嬉しいです! 『むすんでひらいて』『華厳という見方』の2冊はすでに拝読していますが、『桃太郎のユーウツ』は北九州に帰るスターフライヤーの機内で読ませていただきます。

対談後の打ち上げでカンパイ!
対談後はホテル内の中華料理店で打ち上げの会食をしましたが、そこでも活発な意見交換が行われました。御多忙の中、対談を引き受けていただき、わざわざ東京までお越しいただいた玄侑宗久先生に心より感謝申し上げます。
2024年5月29日 一条真也拝