小倉高校の評議員になりました

一条真也です。
8日夜、東京オリンピックの観客について議論するIOC=国際オリンピック委員会や東京都など5者によるトップ協議が行われ、この場で東京都内の会場はすべて「無観客」にすることが決定しました。「まずは、無観客になって安心!」と言いたいところですが、わたしは今でも無観客どころか、東京五輪は中止すべきであると思っています。9日の早朝、小倉には雷とともに凄まじい集中豪雨があり、その爆音ともいうべき大きな音で目が覚めました。東京五輪無観客決定の涙雨でしょうか?

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小倉高校の校門の前で

 

さて、この日の朝、わたしは母校である小倉高校を訪れました。先輩に福岡県の服部誠太郎知事、後輩に武田良太総務大臣などがいます。じつは、このたび、わたしは同校の評議員に就任することになりました。依頼されたとき、「どうして、このわたしが?」と思いましたが、聞けば、Wikipedia「福岡県立小倉高校」の「著名な出身者」、「福岡県立小倉高校出身の有名人」などの記事に名前が出ていることも一因のようです。恐縮です!

f:id:shins2m:20210709110415j:plain 小倉高校の本校舎の前で

 

せっかくの御縁ですので、母校の未来のために頑張りたいと思います。その第1回目の学校評議員会が9日の10時から開かれることになり、久々に母校を訪れた次第です。学校評議員会の会場となる大会議室のある本校舎に入ると、とても綺麗なので驚きました。6年前に改築されたそうです。大会議室に入ると、校長、副校長、教頭をはじめとした小倉高校のみなさんと名刺交換し、まずは評議員の委嘱状を拝受しました。

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委嘱状を拝受しました 

 

自己紹介の後、校長から学校経営方針を伺いました。その後、評議員としての意見を求められました。わたしは、2つのことを言いました。1つめは、小倉高校はスーパー・サイエンス・ハイスクール(SSH)として理系教育に力を入れています。しかし、わたしが最近の日本の教育について危惧していることはまさに「理系偏重」にあります。巷では「高校教育のカリキュラムから、社会に出ても使えない古文・漢文をなくせ」といった暴論あるようですが、とんでもないこと。わたし自身、小倉高校で学んだ古文や漢文によって心をゆたかにすることができ、そこで学んだ『論語』は40年経った今でも座右の書として、わたしの人生を支えてくれています。「どうか、理系偏重、実学偏重ということではなく、哲学や文学や歴史といった人文学とのバランスを図っていただきたい」と述べました。

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評議員会で発言しました 

 

それから、学校側の「本校には東大・京大・九大・その他にも国立大学の医学部を目指す志の高い生徒が多数おります」という説明がありましたが、わたしは「わたしは早稲田に進学しましたが、当時から小倉高校は国立偏重のところがあって、私学を目指す生徒は肩身の狭い思いをした記憶があります。早慶上智などの私学を目指す生徒が受験しやすい環境作りを切に希望します」と発言しました。本当は、もう1つ、「志の高い生徒さんが多いというのは素晴らしいことですが、志というのは別に一流大学に入りたいと思うことではありません。志とは自分のためでなく、世のため人のために持つものです。世の中を良くするために、まずは一流大学に入って学ぶということならよろしいですが。そのへんは最も大切なことですので、ぜひ生徒さんたちにお伝えいただきたい」と言いたかったのですが、時間切れになってしまいました。次回、機会があれば発言させていただきたいと思います。

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母校のために頑張ります! 

 

いつか、小倉高校の生徒さんたちに「志」についての自分の考え方について話をする機会もあるかもしれませんが、その時を楽しみにしています。わたしは、いま、58歳です。18歳で高校卒業したので、もう小倉高校で学んでから40年の時間が経過しました。その間、少しは自分なりに学んだり経験したりもしましたので、それらを駆使して母校のお役に立てれば本望です。会議終了後は参加者全員で会食というのが恒例だそうですが、こういった御時世ですので、今日はお弁当をいただいて帰りました。母校からいただいたお弁当は、青春の味がして美味しかったです。

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いただいたお弁当は、青春の味がしました

 

2021年7月9日 一条真也