一条真也です。
体調が優れず、今日は自宅で静養します。
ブログ「さよなら西城秀樹!」に書いたように、歌手の西城秀樹さんが5月16日に63歳で亡くなりました。その葬儀・告別式が26日、東京都港区の青山葬儀所で開かれました。
「毎日新聞」5月27日朝刊
ともに「新御三家」と呼ばれた野口五郎さん(62)や郷ひろみさん(62)ら芸能関係者とファン計1万人超(主催者発表)が参列し、一時代を築いたスターとの別れを惜しみました。祭壇は、西城さんが1974年に大阪球場で開いた伝説的コンサートにちなんで、バラの花などで球場のスタンドを再現しました。その前には、愛用の白いマイクスタンドが設置されました。
会場正面には、生前の西城さんを中心に新御三家の3人が笑顔で並ぶ大きな写真パネルを設置。1万人を超えるファンが会場の外まで長い列を作りました。弔辞に立った野口さんは「秀樹」と呼びかけ、笑顔の西城さんの遺影を見つめながら「もう頑張らなくていいから。おまえの思うラブソングを天国で極めてくれ」と声を震わせました。郷さんは「日本中の人々から愛された秀樹の歌、そして笑顔はこれからも人々の心の中に、しっかりと刻まれていくことでしょう」と述べました。野口さんも、郷さんも、見事な弔辞でした。感動しました。2人のメッセージはきっと西城さんにも届いたことでしょう。それにしても、こんな心のこもった素晴らしい弔辞を同志たちから贈られた西城さんは本当に幸せな人だと思います。
青山葬儀所の敷地内にも献花台が設けられ、ファンが次々と献花しました。出棺時には、ヒット曲「YOUNG MAN」が流れ、涙を流しながら「YMCA」のポーズをとるファンの姿もありました。その様子をテレビで見たわたしは、「これぞ、スターの葬儀だ!」と思いました。わたしは、最近の大物芸能人や俳優の死去がなぜかリアルタイムで知らされず、「葬儀は近親者のみですでに終えたという」といった報道に接するたびに、強い疑問を抱いていました。「昭和」を代表する大スターであった石原裕次郎さんも美空ひばりさんも、亡くなったと同時にニュース速報が流れ、青山葬儀所で営まれた告別式には多くのファンが参列しました。
最近の「知らせない」風潮に対して、あえて一言申しますが、歌手にしろ俳優にしろ、芸能人というのはファンあってのもの。ファンに支えられて生活し、輝かしい人生を送ってきたはず。ファンには長年応援してきた芸能人がこの世を去った日にそれを知り、その日に悲しむ権利があるはずです。わたしもファンだった高倉健がすでに亡くなっていたことを知ったときは非常に寂しい思いをしました。さらに、青山葬儀所のような大きな会場できちんとお別れできることは、ファンにとっては最高のグリーフケアになることでしょう。その意味で、多くのファンに見送られて、どこまでも青いブルースカイに旅立った西城秀樹さんの葬儀は、すべての芸能人が模範とし、目指すべきだと思います。西城秀樹さんの葬儀は「スターの葬儀」でした。御冥福を心よりお祈りいたします。
- 作者:一条 真也
- 発売日: 2018/06/28
- メディア: 単行本
2018年5月27日 一条真也拝