出版60冊目

一条真也です。
今朝の「西日本新聞」にわたしの記事が掲載されました。
東京大学医学部附属病院救急部・集中治療部長の矢作直樹氏との共著である『命には続きがある』(PHP研究所)の出版で「一条本」が60冊目になったのですが、その取材を受けたのです。記者は、藤原賢吾さんでした。


西日本新聞」9月27日朝刊


「会社社長出版60冊目」の大見出しです。
また、「死が不幸という考えを捨てなければ・・・」「死の本質や意味問い直す」の見出しで、「『命には続きがある』を紹介しつつ、わたしの「救命医の矢作さんと、葬儀を執り行う側の私が死について話すことで死の本質や意味を問い直せるのではないかと考えました」という言葉を紹介してくれています。



記事の冒頭には、次のように書かれています。
北九州市出身の一条さん。実家は父親の代から冠婚葬祭業を営んでおり、早くから死に関する考察を続けてきた。民俗学者柳田国男折口信夫などの本を多数読み、世界中を旅して『日本では人が亡くなると不幸と言いますが、海外では不幸だとは捉えていない』ことに気に気付いたという。一条さんは『もちろん愛する人が亡くなると悲しい。ただ、人は必ず死ぬのだから、死が不幸ならみんなが不幸になってしまう』と説く」



また、グリーフケアへの取り組みについても、次のように書かれています。
「近年はグリーフケア(悲嘆回復)に関する著述も多く、60冊目の『命にはー』でも、グリーフケアを重点的に論じた。
愛する人を亡くした人の悲しみを癒すグリーフケアは、東日本大震災以降、注目されています。幼い子どもを亡くした親同士がグループを作り、お互いの体験を話し合う。同じ体験をした人の言葉は胸に届き、心の傷が癒される』]



先日放映されたNHKスペシャル「亡き人との再会」が大きな話題を呼んでいるようです。被災地での幽霊現象をテーマにした番組ですが、「あのNHKが初めてオカルトを正面から取り上げた」などとネットでも騒然としました。しかし、わたしは「オカルト」ではなく「グリーフケア」の問題であると思っています。
なつかしく愛しい亡き人の姿は「幽霊」ではなく「優霊」と呼ぶべきでしょう。



命には続きがある 肉体の死、そして永遠に生きる魂のこと   愛する人を亡くした人へ ―悲しみを癒す15通の手紙   また会えるから
のこされたあなたへ  3.11 その悲しみを乗り越えるために   涙は世界で一番小さな海―「幸福」と「死」を考える、大人の童話の読み方   死が怖くなくなる読書:「おそれ」も「かなしみ」も消えていくブックガイド



これまで、わたしは『命には続きがある』以外にも、『ロマンティック・デス〜月を見よ、死を想え』(幻冬舎文庫)、『愛する人を亡くした人へ』(現代書林)、『また会えるから』(現代書林)、『のこされた あなたへ』(佼成出版社)、『涙は世界で一番小さな海』(三五館)、そして最新刊の『死が怖くなくなる読書』(現代書林)など、「グリーフケア」に言及した本を書いてきましたが、今後も死の「おそれ」と死別の「かなしみ」を少しでも軽くする本を世に送り出したいと願っています。



そして最後は、「人が幸福になるには、死が不幸という考えを捨てなければならない。今後も、著作を通して訴え続けたい」という言葉を紹介してくれました。
素敵な記事を書いて下さった藤原さん、どうも、ありがとうございました。



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2013年9月27日 一条真也