一条真也です。
大好きだった中山美穂さんが亡くなって1年以上が経過しましたが、いまだに喪失感は消えません。彼女の主演映画である「東京日和」(1997年)のデジタルリマスター版のDVDを観ました。28年ぶりに再鑑賞しましたが、当時28歳のミポリンが儚くて美しかったです。
アマゾンの【INTRODUCTION】には、こう書かれています。
「写真集出版の準備を進める写真家が回想する、亡き妻との日々を綴った純愛ドラマ。東京の様々な風景の中に、あるときは優しく、あるときはせつなく、夫婦の愛のかたちを描き出す。監督は『無能の人』『零落』の竹中直人。写真家・荒木経惟とその妻・陽子による写真&エッセイ集『東京日和』をベースに、岩松了が脚本を執筆。撮影を『GONIN』の佐々木原保志が担当している。主演は『ヌードの夜』の竹中直人と『Love Letter』の中山美穂。豪華かつ多彩なキャスト陣が映画に華を添えている。第21回(1998年度)日本アカデミー賞音楽賞受賞。97年度キネマ旬報ベスト・テン第9位」

アマゾンの【STORY】は、以下の通りです。
「亡き妻・ヨーコに捧げる写真集の出版の準備をしている写真家・島津巳喜男は、在りし日のヨーコのことを想い出していた。だが、甦ってくるのはふたりにとって最悪の日々だった頃のことばかりである。まず想い出されるのは、ホームパーティの時にヨーコが客である水谷の名前を呼び間違えたことを気にして、勤め先には巳喜男が交通事故で入院したと嘘をつき、3日間家を飛び出してしまったことだった。巳喜男は心配してあちこちを探し歩いたが、彼の気持ちをよそに、ヨーコはふらりと家に戻ってくる。どことなく当たり前の夫婦のように振る舞えないふたりは、何気ないことで気づまりな思いをすることも多く、巳喜男は、優しすぎるとヨーコに責められることさえあった」

ヨーコを心配する巳喜男
また、アマゾンの【STORY】には、こうも書かれています。
「ある時のヨーコは、同じマンションに住むカギっ子の少年テツオに自分のことをおばあちゃんと呼ばせたうえ、彼に女の子の恰好をさせようとする。また、実際は飛んでいない蚊が自分の周りを飛ぶように感じる飛蚊症を患ったりもした。だが、嫌なことばかりではない。ジョギングの最中に偶然見つけたピアノの形をした大きな石で、雨に打たれながらピアノ演奏ごっこに興じたこともあれば、東京駅のステーションホテルで恋人同士のようなデートをしたこともあった。だが一方で、無断欠勤が続いたり、テツオを夜遅くまで連れ出して騒動を起こしたりのヨーコの奇行が増えていく」
幸福感溢れる川下りのシーン
そして、アマゾンの【STORY】には、こう書かれているのでした。
「結婚記念日に出かけた福岡の柳川では、新婚旅行と同じ旅館に泊まり、川下りを満喫したかと思えば、またも突然行方をくらませたりして、そのたびに巳喜男を心配させた。旅行から帰った翌日、猫をもらう約束をしたヨーコは、待ち合わせに向かう途中で車に跳ねられ骨折してしまう。だが、そんなヨーコが巻き起こした事件のひとつひとつが、今の巳喜男の仕事に大きな影響を与えていたのだ。回想にふける巳喜男は、あの時、水谷の名を呼び間違えた原因を今さらに発見して、あふれる涙をこらえ切れなくなった。巳喜男は、自分の写真人生がヨーコとの出会いから始まったことを改めて感じるのだった」
この映画の原作は荒木陽子・荒木経惟夫妻が1997年に共著として発表した自伝的小説『東京日和』(筑摩書房)です。2人は電通の同僚でしたが、1971年に結婚。翌1972年に荒木経惟は退社して、フリーの写真家となります。彼は写真集の発行点数がきわめて多く、私家版を含めて400冊以上を発表しています。ヌード写真や近年は少女も含む人物写真を得意としますが、花などの静物写真、東京を対象とした都市写真の作品も多く、人情味溢れるスナップ写真も有名です。1990年、亡くなった妻の陽子を撮影して話題となりました。

新たに発売されたDVD
ブログ「さようなら、ミポリン」、ブログ「ありがとう、ミポリン」で紹介したように、わたしは中山美穂さんが昨年12月6日に亡くなられたことに大きなショックを受け、ブログ「Love Letter」、ブログ「眠れる森」、ブログ「サヨナライツカ」といった彼女の女優としての映画やドラマの代表作を再鑑賞しました。このたび、「Love Letter」の4Kリマスターと一緒に「東京日和」デジタルリマスターのDVDが同時に発売されたので購入、28年ぶりに再鑑賞した次第です。「東京日和」は「Love Letter」と「サヨナライツカ」の間に作られた映画ということになりますが、この物語は暗すぎてあまり好きではありません。
わたしはこの映画をまり好きでないのは、ヨーコが心を病んでいる女性の設定なので、演じる中山美穂の表情が終始暗いからです。「智恵子抄」の智恵子にも通じるヨーコのイメージは、28歳のスーパーアイドルにはふさわしくなかったように思います。バーニングの周防郁夫氏が企画者の1人なっていますが、よくこのような物語に最盛期の中山美穂を出演させたものです。でも、後年の彼女が抱いていた孤独感や不安といったものをこの映画は予見していたかのようでもあります。新婚旅行以来で訪れた柳川でのヨーコは今にも消えてしまいそうな儚さを漂わせており、とにかく美しいです。
映画「東京日和」は出演陣が何気で超豪華で、三浦友和・鈴木砂羽・松たか子・浅野忠信などの主要キャストの他にも、森田芳光・塚本晋也・中田秀夫・周防正行といった映画監督も出演。しかも、中田は警察官、周防は郵便配達夫の役です。さらには、中島みゆきがバーのママ、しりあがり寿がバーの客、さらには柳美里や内田也哉子まで出ていて、ちょっとした文士劇のようになっています。原作者である荒木経惟は、最後に車掌役でカメオ出演しています。駅で缶ジュースを買ってホームを走ってくるヨーコを待ってあげる設定でしたが、このシーンに登場する駅は柳川駅ではなく佐賀の厳木(きゅうらぎ)駅だったそうです。柳川での撮影では、中山美穂の美しさが「神々しいまでであった」と竹中監督が語っていますが、「Love Letter」の岩井俊二監督も同意していました。こんなに美しい人の最盛期を間近で見られた人は幸せですね。
*よろしければ、佐久間庸和ブログもお読み下さい!
2025年12月29日 一条真也





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冒頭、わたしが挨拶しました
今年も本当にいろんなことがあった!
創立60周年を素晴らしい年に!
乾杯の挨拶をする山下常務
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謎の男がマフラーと帽子を持ってきました


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最後は「
『佐久間進のすべて』より

『佐久間進のすべて』(