一条真也です。
6月6日の朝、 サンレー北九州本部の営業推進部の総合朝礼に参加しました。営業推進部の総合朝礼は、わが社にとって非常に大切な行事です。わたしは還暦を意識した赤のボルサリーノに赤のジャケット、赤の不織布マスクといったオールレッド・ファッションで勇壮なテーマ曲に乗って入場しました。みんな度肝を抜かれた様子でした。(笑)
赤のボルサリーノ&ジャケットで入場!
みんな度肝を抜かれていました(笑)
勇壮なふれ太鼓
最初は、もちろん一同礼!
会場は、わが社が誇る儀式の殿堂である小倉紫雲閣の大ホールです。世間はコロナ前に戻りつつありますが、油断禁物ということで参加者全員がマスク姿で、ソーシャルディスタンスをしっかり取りました。司会は、営業推進部の辻社員です。わたしが入場すると、営業推進部の武田課長による勇壮なふれ太鼓が鳴り響きました。
社歌斉唱のようす♪
経営理念&S2M宣言の唱和
その後、社歌を斉唱し、行橋営業所の矢羽田所長のリードで、経営理念&S2M宣言の唱和をこれも小声で唱和しました。コロナ前は大声で、社歌を斉唱し、経営理念を唱和したものですが・・・・・・。
赤のマスク姿で登壇しました
マスクを外しました
そして、わたしが登壇して社長訓話を行いました。まず、わたしは「毎日、お勤めご苦労様です。なぜ、今日のわたしが赤ずくめなのかというと、頭がおかしいからでも、派手好きだからでもありません。(笑)わが社は太陽の会社であり、赤は太陽のカラーだからです。また、みなさんのハートに火をつけたいと願って赤を着てきました」と言いました。それから、「先月10日で、わたしは60歳になりました。いよいよ還暦を迎えたですが、老いること、そして生きることの意味を考える今日この頃です」と言うと、盛大な拍手が起きました。
映画「生きる」の話をしました
それから、イギリス映画「生きる LIVING」やそのオリジナルである黒澤明監督の名作「生きる」に言及しました。両作品では、がんの宣告をされた主人公が大変なショックを受け、自暴自棄になる様子が描かれます。ともに1950年代前半の物語で、今から70年前の話です。がんという病気が当時は現在のように「誰でもなる病気」と考えられるほど一般化していなかったのでしょう。それゆえ宣告されたときのショックも大きかったのだと思います。しかし、別に末期がんの患者でなくとも、誰だって半年後に、いや明日死ぬかもしれません。いつ人生が終わるかもしれない状況は、じつは万人が同じなのです。
葬儀から本当の物語が始まる!
熱心に聴く人びと
「生きる」も、「生きる LIVING」も、主人公が亡くなって葬儀が行われます。そして、そこから本当の物語が始まります。葬儀に参列するために集まった人々が故人について語り合う中から、主人公のこの世での最後の日々の様子が明らかになっていくのです。そして、彼らが残り時間を自身のために使わず、市民のため、それも未来ある子どもたちのための公園作りに精力的に取り組んだことがわかるのでした。コロナ前、わたしは「終活」をテーマにした講演をよく依頼されました。わたし自身は、「人生の終(しま)い方の活動」としての「終活」よりも、より前向きな「人生の修(おさ)め方の活動」としての「修活」という言葉を使うようにしています。『人生の修め方』(日本経済新聞出版社)という本も書きました。
自分の葬儀をイメージする
そんな講演会でよくお話しするのが、「講演を聴いておられるみなさん自身の旅立ちのセレモニー、すなわち葬儀についての具体的な希望をイメージして下さい」ということです。自分の葬儀について考えるなんて、複雑な思いをされる方もいるかもしれません。しかし、自分の葬儀を具体的にイメージすることは、残りの人生を幸せに生きていくうえで絶大な効果を発揮します。「死んだときのことを口にするのは、バチがあたる」と、忌み嫌う人もいます。果たしてそうでしょうか。わたしは自分の葬儀を考えることは、いかに今を生きるかを考えることだと思っています。ぜひ、みなさんもご自分の葬義をイメージしてみていただきたいと思います。そこで、友人や会社の上司や同僚が弔辞を読む場面を想像して下さい。そして、その弔辞の内容を具体的に想像して下さい。
葬儀から現在の生へフィードバックする
そこには、あなたがどのように世のため人のために生きてきたかが克明に述べられているはずです。葬儀に参列してくれる人々の顔ぶれも想像して下さい。そして、みんなが「惜しい人を亡くした」と心から悲しんでくれて、配偶者からは「最高の連れ合いだった。あの世でも夫婦になりたい」といわれ、子どもたちからは「心から尊敬していました」といわれるシーンを頭の中に描いてみて下さい。いかがですか、自分の葬儀の場面とは、「このような人生を歩みたい」というイメージを凝縮して視覚化したものなのです。そんな理想の葬式を実現するためには、残りの人生において、あなたはそのように生きざるをえないのです。
自分の幸福な葬儀をイメージしよう!
熱心に聴く人びと
わたしは、「死」を「不幸」とは絶対に呼ばないようにしています。なぜなら、そう呼んだ瞬間、わたしは将来必ず不幸になるからです。死はけっして不幸な出来事ではありません。それは人生を卒業するということであり、葬儀とは「人生の卒業式」なのです。最後に「さあ、あなたも自分の幸福な葬儀をイメージすることによって、『美しく人生を修める』準備を進めてみませんか?」と言いました。ちなみに、第一交通産業の創業者である黒土始様の通夜式が4月19日、葬儀・告別式が20日にこの会場で行われました。通夜式でも、葬儀でも、北九州中の花が集まったのかと思ったぐらい、ものすごい数の花が小倉紫雲閣の中も外も埋め尽くしました。101歳でお亡くなりになられた黒土始氏ほど見事な「人生の修め方」をされた方はいないと思います。わたしたちで最高の「人生の卒業式」をお手伝いさせていただき、本当に光栄に思っています。
CSHWで行こう!
還暦を記念して、今月、わたしは『ウェルビーイング?』と『コンパッション?』という2冊の著書を同時刊行します。前者のサブタイトルは「個人・企業・社会が求める『幸せ』とは」で、後者のサブタイトルは「老い・病・死・死別を支える『思いやり』」です。40年前から「ウェルビーイング」を追求し、「コンパッション」に行き着いたわが社の思想や活動が多くの方々のヒントになることを願っています。わたしは「CSHW」というものを提唱しています。Compassion(思いやり)→ Smile(笑顔)→ Happiness(幸せ)→ Well‐being(持続的幸福)のハートフル・サイクルです。このように「コンパッション(思いやり)」から始まって、「スマイル(笑顔)」、「ハピネス(幸せ)」、そして「ウェルビーイング(持続的幸福)」へ至る「CSHW」のハートフル・サイクルが、今後わが社がコンパッション経営によるコンパッション企業になるための具体的施策と考えています。
最後に道歌を披露しました
コンパッションは、わが社が提供するケアやサービスに必要不可欠なものです。真の思いやりをもったケアやサービスは、必ずお客様を笑顔にしていきます。そして、笑顔となったお客様は当然、幸せな気持ちになります。同時にお客様を笑顔にすることができた社員自身も幸せを享受することができるのです。幸せの場である婚礼のシーンではもちろんのこと、ご葬儀においても「大切なあの人をきちんとお見送りすることができた」と、笑顔になり、スタッフへ感謝の言葉をかけてくださるご遺族が多くいらっしゃいます。つまり、コンパッション・ケア、コンパッション・サービスはお客様にも提供者にも笑顔と幸せを広げていくことができるのです。人は「幸せ」を求め、そのためには「思いやり」が欠かせません。「あとは、実行あるのみです!」と述べ、わたしは以下の道歌を披露しました。
自らの幸せ求め 他人への
思ひ忘れず 心ゆたかに 庸軒
最後に、わたしは「わが社がウェルビーイング経営を実現し、コンパッション企業となるためには、何よりも営業のみなさんの力が必要です。どうか、よろしくお願いいたします!」と述べて、降壇しました。
決意表明のようす
決意表明のようす
決意表明のようす
決意表明のようす
続いて、各営業所長およびブロック長による決意表明が行われました。北九州だけで6ブロック・13営業所および研修センターがあるのですが、それぞれに趣向を凝らした決意表明でした。いつもは営業所長の音頭に合わせて、営業員さんたちが声を揃えたり、拳を突き出したり、「達成」などと書かれた団扇を振ったり、歌を歌ったりするのですが、感染防止のために今回は控えめに行いました。それでも、各所長は必死で爪痕を残そうとし、熱気はビンビン伝わってきました。みなさん、まことにユニークで楽しい決意表明を見せてくれました。
講評を行いました
みなさんなら、必ず、やれます!
すべての決意表明が終わった後、わたしは「素晴らしい決意表明でした。なによりも明るいのがいい。いまどき、こんなに明るい会社が他にあるでしょうか? ぜひ、全員が全集中、互助の呼吸・営業の型で、目標達成を果たしていただきたい。マスクから覗いた目はランランと燃えています。みなさんなら、必ず、やれます!」と講評しました。
これが「和のこえwithコロナ」だ!
がんばろー×3
そして小谷部長による「和のこえ」でした。コロナで手が繋げないので、各自が拳を突き上げて「がんばろー!」と3回唱える「和のこえwithコロナ」です。小谷部長は、「ハートフル・ソサエティ実現のために、全社員一丸となってがんばろー! がんばろー! がんばろー!」と叫びました。最後に、わたしは「よろしくお願いします!」と言って一礼。「この勢いがあれば、必ず目標達成できる!」と思い、猛烈なファイトが湧いてきました。
サプライズで還暦祝いのメッセージが!
大きな花束(赤バラ60本!)を頂きました
レジェンドの森シゲ子さんと記念撮影
みなさん、本当にありがとう!
その後、司会者から「ここで、社長にみなさんからお伝えしたいことがございます」とのアナウンスがあり驚きました。すると、わが社の営業レジェンドである森シゲ子さんから大きな花束が贈呈されました。花束の重さに驚くと、赤のバラが60本も入っているそうです。わたしは本当に驚きと喜びで笑顔になり幸せな気分になりました。「ひとりCSHW」か、俺は!?(笑)
お祝いのメッセージに泣けてきました
ハットを取ってサンキュー!
お礼のスピーチをしました
「イノキ・ボンバイエ!」が流れる中を退場
その後、「社長、それでは正面をお向き下さい」と司会者が言うので正面を向くと、全員が大きな声で「社長、還暦、おめでとうございます!」と言って拍手をしてくれました。わたしは、もう胸がいっぱいです、泣きそうになりました。マイクに向かって、「みなさん、ありがとうございます。心より感謝いたします。みなさんは『おもいやり』という名の互助会商品を売っておられますが、わたしにも『おもいやり』を与えてくれました。本当に素晴らしい方々です。ありがとうございました!」と言って、退場しました。「和のこえwithコロナ」の際に、小谷部長が「ハートフル・ソサエティの実現を目指して」と言いましたが、ハートフル・ソサエティとは「おめでとう!」と「ありがとう!」の声と心が行き交う社会だと思います。
みんな、本当にありがとう!
また泣けてきました
ありがとうございました!
そして一人で去りぬ・・・
すると、さらなるサプライズで「イノキ・ボンバイエ!」が流れたではありませんか。わたしは、本当に感動しました。みなさん、ありがとうございました。花束を持って花道(?)を退場するとき、猛烈な感謝の念が込みあげてきて号泣しそうになりました。「この「礼の社」でみなさんと縁を繋ぐことができて幸せだ」と心の底から思いました。本当に、わが社のみなさんはハートフルです。わたしは「これなら行ける!」と思い、猛烈なファイトが湧いてきました。みんなで心を1つにして頑張りましょう!
最後は、もちろん一同礼!
「かたち」で「こころ」を1つに!
コロナにも猛暑にも負けないぞ!
みんなで前進しよう!!
2023年6月6日 一条真也拝