死を乗り越えるチャップリンの言葉

 

死と同じように避けられないものがある。それは生きることだ。
チャップリン

 

一条真也です。
言葉は、人生をも変えうる力を持っています。今回の名言は、サー・チャールズ・チャップリン(1889年~1977年)の言葉です。「喜劇王」と呼ばれた彼は、国籍と言葉を超えたコメディアンでした。ロンドンの下町で、寄席芸人の両親のもとに生まれました。1914年に映画デビュー、「キッド」「黄金狂時代」「街の灯」「モダン・タイムス」「独裁者」「ライムライト」など、数々の傑作喜劇で世界的なスターとなりました。



イギリス出身の映画俳優にして監督、脚本家、プロデューサーと多彩な才能の持ち主として知られたチャールズ・チャップリンは、「死と同じように避けられないものがある。それは生きることだ」と言いました。チャップリンは偉大な表現者でした。表現というのは、何かのメッセージや思想を他者に伝えるとき、必要なものです。表現によって大衆を動員することもできますし、ある意味で魔術とよく似ているといえます。



魔術には「呪い」の黒魔術と「癒し」の白魔術がありますが、まさにチャップリンは偉大な白魔術師でした。映画が生まれて30年間はサイレントであったがゆえに音がないという制約の中で、彼の「想像力」は遺憾なく発揮されました。そして、彼は人々に「幸福」や「愛」、そして「平和」のメッセージを送り続けたのです。



なにより、チャップリンは人を笑わせるという最強の白魔術によって世界の人々の意識をポジティブに変容させてきたのです。同時に、チャップリンは多くの珠玉の言葉も残しています。例えば、彼は「下を向いていたら、虹を見つけることはできない」と言いましたが、このメッセージも大好きです。美しい虹を彷彿とさせてくれます。喜劇王は言葉の表現においても天才だったのです。なお、このチャップリンの言葉は、『死を乗り越える名言ガイド』(現代書林)に掲載されています。

 

 

2023年4月26日 一条真也