新入社員辞令交付式

一条真也です。
4月になりました。小倉は春爛漫です。素晴らしい晴天となった1日、ブログ「4月度総合朝礼」で紹介した社内行事の終了後、11時から 松柏園ホテルで株式会社サンレーの辞令交付式が行われました。

松柏園ホテルの桜も満開!

松柏園ホテルの桜の下で

最初の新入社員が入場してきました

最初は、もちろん一同礼!

社歌斉唱♪

S2M宣言の唱和のようす

 

ブログ「サンレーグループ入社式」などからもわかるように、例年は各地のグループ企業すべての新入社員を一同に集めて合同入社式を行うのですが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、一昨年から大幅に規模を縮小して本社新入社員のみを対象とした「辞令交付式」としました。本当は今年から通常スタイルに戻したかったのですが、熟慮の結果、今年までは合同入社式はやめて、各地で辞令交付式を行うことにしました。


辞令交付式のようす

心を込めて辞令を読み上げました

心を込めて辞令を交付しました

辞令交付式のようす

司会は、サンレー人事課の眞子さんが務めました。「開式の辞」の後、昨年は行われなかった社歌斉唱と経営理念およびS2M宣言の唱和がありました。マスク越しでも、新入社員からは気合の入った声が聞こえてきました。それから、辞令交付式がスタートし、社長であるわたしは新入社員に辞令を交付しました。わたしはマスク姿で1人ずつ名前を読み上げ、心を込めて交付しました。

マスク姿で社長訓示を行いました

マスクを外しました

 

その後、わたしはマスク姿で登壇し、社長訓示を述べました。以下のようなメッセージを伝えました。入社、おめでとうございます。みなさんを心より歓迎いたします。いつもこの時期になると、社長として、新入社員のみなさんの人生に関わることに対して大きな責任を感じてしまいます。そして、世の中の数多くある会社の中から、わがサンレーを選んで下さって感謝の気持ちでいっぱいです。みなさんと縁をいただき、お会いできて嬉しいです。その後、マスクを外して訓示を続けました。

サンレー は礼業である!

 

ところで、みなさんは「サンレーは何の会社ですか」と聞かれたら、どのように答えますか。多くの人は「冠婚葬祭の会社です」と答えることでしょう。でも、サンレーは結婚式や葬儀のお手伝いだけでなく、婚活支援サービスやグリーフケア・サポートも行っています。ホテルや高齢者介護施設温浴施設も運営していますし、隣人祭りなどの地縁再生イベントも開催しています。それらの事業はすべて「人間尊重」をコンセプトとしています。そして「人間尊重」をひとことで言うと「礼」ということになります。

儀式なくして人生なし!

 

そうです、サンレーとは「礼」の実践を生業(なりわい)とする「礼業」なのです。世の中には農業、林業、漁業、工業、商業といった産業がありますが、わが社の関わっている領域は「礼業」です。「礼業」とは「人間尊重業」であり、「ホスピタリティ・インダストリー」ということになります。このような会社に入った新入社員のみなさんに一番伝えたいことは、儀式の大切さです。結婚式や葬儀、七五三や成人式、長寿祝いなどは、不安定な「こころ」を安定させる「かたち」です。儀式は人間が人間であるためにあるものです。儀式なくして人生はありません!

ウェルビーイングとは何か?

 

わが社は、「ウェルビーイング」と「コンパッション」を追求しています。ウェルビーイングは、WHO(世界保健機関)憲章における、健康の定義に由来した思想です。その定義は、「健康とは、たんに病気や虚弱でないというだけでなく、身体的にも精神的にも社会的にも良好な状態」というもの。しかし従来、身体的健康のみが一人歩きしてきました。ところが、文明が急速に進み、社会が複雑化するにつれて、現代人は、ストレスという大問題を抱え込みました。ストレスは精神のみならず、身体にも害を与え、社会的健康をも阻みます。健康は幸福と深く関わっており、人間は健康を得ることによって、幸福になれます。

40年前から、ウェルビーイング

 

ウェルビーイングは、自らが幸福であり、かつ、他人を幸福にするという人間の理想が集約された思想と言えるでしょう。ウェルビーイングとは何よりも「持続的幸福」であり、「心と体のつながり」「自然との調和」「超越的存在とのつながり」「ありのままの自己の変容」によって成り立ち、「心の平安」を志向しています。「ウェルビーイング」といえば、わが社が約40年前に経営理念に取り入れた思想です。1986年の創立20周年には「Being!ウェルビーイング」というバッジを社員全員が付け、社内報の名前も「Well Being」でした。当時の社長であった佐久間会長の先見の明に驚いています。

コンパッションの時代

 

「コンパッション」も時代のキーワードです。「コンパッション都市」とは、老・病・死・死別の喪失を受け止め、支え合うコミュニティですあり、グリーフケアを中核とした都市です。コンパッションとは「思いやり」であり、仏教の「慈悲」「利他」、儒教の「仁」、キリスト教の「隣人愛」にも通じます。仏教の「慈悲」といえば、ミャンマー仏教が最重要の経典とする『慈経』はブッダの最古の教えとされています。また、ミャンマー仏教は瞑想の本場だとされますが、瞑想は現在「マインドフルネス」と名前を変えて一大ムーヴメントを起こしています。GAFAをはじめ、ヤフー、ゴールドマンサックスなどの一流企業が軒並みマインドフルネスを取り入れています。

CSHWで行こう!

 

今年の1月、みなさんが今いるこの松柏園ホテルが全国的に注目を集めました。北九州市の「二十歳の祭典」で振り袖に墨汁をかけられるという事件の被害に遭われたお客様に対しての松柏園のコンパッション対応が高い評価を得たのです。被害に遭った20歳の女性が新しい晴れ着を着て松柏園の庭園で写真撮影していたとき、それを見ていた新規のお客様(親御様)が「ぜひ、松柏園で子供の婚礼をお願いしたい」と予約して下さいました。わたしは、「優しさの上書き」が「幸せの連鎖」を起こしたと思いました。わたしたちは、「CSHW」を提供したいと願います。それは、Compassion(思いやり)→ Smile(笑顔)→Happiness(幸せ)→ Well‐being(持続的幸福)のハートフル・サイクルです。 

「平和」と「平等」への志向

 

ウェルビーイングとコンパッションを包括すると、「ありのままの自分を大切に、他人に優しく生きる」というメッセージが浮かび上がってきます。さらに、ウェルビーイングには「平和」への志向があると思います。実際、ベトナム戦争に反対する対抗文化(カウンターカルチャー)として「ウェルビーイング」は注目されました。一方、「コンパッション」の原点は、『慈経』の中にあります。ブッダが最初に発したメッセージであり、その背景には悲惨なカースト制度があったと思います。ブッダは、あらゆる人々の平等、さらには、すべての生きとし生けるものへの慈しみの心を訴えました。つまり、コンパッションには「平等」への志向があるのだと思います。

「平和」と「平等」を実現する志を!

 

平和と平等といえば、「結婚は最高の平和である」「死は最大の平等である」というわが社の二大テーゼに繋がります。地球環境の問題は別にして、人類の普遍的な二大テーマは「平和」と「平等」です。その「平和」と「平等」を実現するという崇高な志をわが社は抱いています。誰でも幸せになりたいでしょう。でも、「自分が幸せになりたい」というのは夢であり、「世の多くの人々を幸せにしたい」というのが志です。夢は私、志は公に通じているのです。自分ではなく、世の多くの人々、「幸せになりたい」ではなく「幸せにしたい」、この違いが重要なのです。若いみなさんは、ぜひ、志を高く、強く持っていただきたい。わが社は「志のみ持参」という人を歓迎したいです。最後は「本日は、本当におめでとうございました!」と述べてから降壇しました。

役員紹介のようす

新入社員紹介のようす

決意表明のようす

決意をしっかりと受け取りました

最後は、もちろん一同礼!

新入社員退場のようす

新入社員退場のようす

記念写真を撮影しました

 

そして、無言ながら役員紹介と新入社員紹介がありました。続いて、昨年は行われなかった決意表明も行われました。わたしは、身の引き締まる思いで決意書を受け取りました。最後は、「閉会の辞」で辞令交付式は終了しました。いつもながらの入社式ではありませんでしたが、新入社員が社会人としてのスタートを切るその日に、辞令だけは渡すことができて良かったです。また、社長としてのメッセージを伝えることもできて良かったです。辞令交付式終了後、新入社員のみなさんと記念撮影をしました。

新入社員歓迎昼食会のようす


冒頭、東専務が挨拶しました


本日の昼食の内容

いただきます!

 

その後は新入社員歓迎昼食会が開かれました。一昨年は感染防止のために昼食会を中止しましたが、昨年からは万全の感染対策のもと開催しました。冒頭、東専務が歓迎の挨拶をしました。東専務は「みなさん、本当にご入社おめでとうございます。本当に桜も綺麗で、本当にめでたいことです。本当にサンレーの一員という自覚を持って、本当に頑張って下さい!」と言いました。

マスクを外して楽しい会食

マスクを外して楽しい会食


途中で動画が上映されました


動画上映のようす


動画後の歓談タイム


ごちそうさまでした!

 

それから、全員がマスクを外して無言で松柏園の美味しい松花堂弁当をいただきました。やはり、極度の緊張を伴う儀式の後には、「直会(なおらい)」としての会食が必要です。ストレスの後には、リラックスが必要です。途中、新入社員全員による動画が上映されました。テーマは「入社式を迎えて、今この瞬間を誰かに伝えよう!」でしたが、みんなスピーチも上手だし、笑顔も自然なので驚きました。そのままYouTuberになれるレベルでした。さすがは、WEB面接世代ですね! 動画終了後は、マスクを着けて楽しい歓談タイムを過ごしました。ということで、今年も新入社員歓迎の「こころ」を「かたち」にできて本当に良かった! 新入社員のみなさん、ご入社、本当におめでとう! これからの活躍に期待しています!

満開の桜を愛でる(スタンプの実写版!)

 

2023年4月1日 一条真也