一条真也です。
痛恨のミスでした。21日にWBC2023の準決勝・日本対メキシコ戦が行われることは知っていましたが、午後7時からだと勘違いしていたのです。この日、早起きはしていたのですが、執筆中の『ウェルビーイング?』『コンパッション!』の原稿を書いていたのです。
準決勝は日本vsメキシコ(prime video)
侍ジャパンのクリーンナップ(prime video)
すると、昼頃に知人からLINEが入りました。何気なく見たLINEのメッセージには、「今日のWBCすごかったですね!」と書かれていました。なんと、試合開始は午後7時ではなく、午前7時だったのです! 大ショック! ガックリ! 昼食後、アベマプライムビデオで試合のポイントを観直しましたが、近来稀に見る凄いゲームでした。ああ、これはLIVEで観戦したかった!
まさに史上最強チーム!(prime video)
先発の佐々木が被弾!(prime video)
吉田が同点3ラン!(prime video)
ここで追いつく!(prime video)
この試合、最初はもどかしい展開でした。4回に先発の佐々木朗希が3ランを被弾。6回までは打線も沈黙して得点を奪えませんでした。5回からは2番手で山本由伸が登板し、何とか無失点で踏ん張りました。3点を追う7回に4番バッターの吉田正尚が右翼ポール際へ同点の3ランを放ちました。「追いついたのでここから勝ち越しましょう。お待たせしました」と興奮気味に振り返りました。
9回裏に先頭の大谷が二塁打!(prime video)
さあ、俺に続け!!(prime video)
村上がサヨナラ二塁打!(prime video)
日本、準決勝を制す!(prime video)
直後の8回に山本、湯浅が踏ん張りきれず2失点。再び追う展開となりました。8回に代打・山川穂高の左犠飛で追いつき、なおも2死一、二塁のチャンスを作りましたが、近藤健介が見逃し三振で嫌なムードに。それでも、9回表は大勢が無安打無失点の好投で流れを呼び込みました。9回裏、先頭バッターの大谷が初球を強打して二塁打。続く4番の吉田が四球。2人の走者を置いた村上宗隆が、劇的な逆転サヨナラ二塁打を放ちメキシコに逆転勝利。よくやった、村上。さすがは、史上最年少の三冠王だ!
インタビューに答える村上(prime video)
栗山監督と抱き合う村上(prime video)
村上は、試合後インタビューで「何度も三振をして、何度も悔しい思いをして、その中でチームメイトがすごい、点を取ってくれて、助けてくれて。最後に打席が回ってきた。最後、僕が決めましたけど、本当にチーム一丸となった勝ちかなと思っていますし、期待に応えられてよかったです」と劇的な一打を振り返りました。不振続きだった村上を起用し続けた栗山秀樹監督も立派でした。この日もバットが振るわなかった村上はバントも頭をよぎりましたが、栗山監督の「任せた」の一言で腹を括ったそうです。試合後に2人が抱き合ったときは胸が熱くなりました。
さあ、次はアメリカだ!(prime video)
頑張れ、侍ジャパン!(prime video)
村上のサヨナラ二塁打を呼び込んだのは、大勢の力投と大谷の二塁打の存在が大きかったと思います。これで日本は、優勝した2009年の第2回大会以来3大会ぶりの決勝進出を決めました。明日21日(日本時間22日)の決勝戦ではスター軍団のアメリカと対戦します。試合後のインタビューで、大谷選手は「最高の舞台で、最高の相手。楽しんでやります!」と言いました。また、日本の少年ファンに向かって「最後まであきらめないで!」とのメッセージを伝えました。LIVE放送を見逃したのは残念でしたが、最高の試合でした。頑張れ、侍ジャパン!
メキシコの国旗(prime video)
最後に、相手のメキシコの選手や応援団にも好感が持てました。プロレスファンであるわたしは、もともとメキシコのプロレスである「ルチャリブレ」が好きなのですが、ルチャリブレ戦士であるルチャドールに通じる明るさをWBCのメキシコ代表から感じました。また、試合後にメキシコの応援団が日本代表に向けて拍手を送ってくれたシーンには感動しました。わたしは、ブログ「オットーという男」で紹介した映画を連想しました。
オットー(トム・ハンクス)は、近所を散策して少しでもルールを破った者を見つければ説教するなど、不機嫌な態度や厳格すぎる言動で町の人々に嫌われていました。しかし実はオットーは、妻に先立たれ、仕事も失い、孤独と絶望にさいなまれていたのでした。自ら命を絶とうとするオットーですが、そのたびに向かいの家に越してきたメキシコ人一家の邪魔が入り、思いを遂げることができません。メキシコ人の主婦であるマリソルから小さい娘たちの子守や車の運転を頼まれたオットーは、彼らとのやりとりを通してある変化を感じるのでした。素晴らしいグリーフケア映画であり、最高の隣人映画でした。この映画を観て、またWBCの準決勝を観て、わたしはメキシコ人が好きになりました。野球をはじめとしたスポーツや、映画をはじめとしたエンターテインメントを通じて世界中の人々が心を通わせ、「アミーゴ!」と呼び合えたらいいですね!
2023年3月21日 一条真也拝