一条真也です。3月になりましたね。
1日の8時45分から、サンレー本社の総合朝礼を行いました。会場は小倉紫雲閣です。いつもの大ホールが3月末まで改装工事中なので2階の「鳳凰の間」で行いました。ソーシャルディスタンスには最大限の配慮をしています。
最初は、もちろん一同礼!
社歌斉唱のようす
桃色のマスク姿で登壇
最初に2月度実績速報を発表
全員マスク姿で社歌の斉唱は小声で行いました。それから社長訓示の時間となり、わたしが桃色の不織布マスク姿で登壇しました。まず、わたしは「3月になりました。春の訪れを感じます。明後日は『桃の節句』です。それから、わたしは「1月は、北九州・大分・宮崎が新記録となる業績で、サンレー九州が大躍進。見事なロケットスタートに成功しましたが、2月も好調でした。新年祝賀式典で掲げた『陽はまた昇る』というスローガンが実現する気がしています。これから暖かくなっていくので、わが社もさらなる上昇気流に乗りたいと思います」と言いました。
マスクを外しました
それから、わたしは「ここのところ、『コンパッション』についての話をしてきましたが、世間では『ウェルビーイング』が時代のキーワードになっています。『幸福』『健康』『福祉』といった意味です。SDGsの17の項目を包括する概念といってもいいでしょう。 わたしは、これまでウェルビーイングを超えるものがコンパッションであると考えていましたが、この2つは矛盾しないコンセプトであり、それどころか2つが合体してこそ、わたしたちが目指す互助共生社会が実現できることに気づきました。ウェルビーイングが陽なら、コンパッションは陰。そして、陰陽を合体させることを産霊(むすび)といいます」と述べました。
ウェルビーイングについて
ウェルビーイングは、WHO(世界保健機関)憲章における、健康の定義に由来した思想です。その定義は、「健康とは、たんに病気や虚弱でないというだけでなく、身体的にも精神的にも社会的にも良好な状態」というもの。しかし従来、身体的健康のみが一人歩きしてきました。ところが、文明が急速に進み、社会が複雑化するにつれて、現代人は、ストレスという大問題を抱え込んでしまったのです。ストレスは精神のみならず、身体にも害を与え、社会的健康をも阻みます。健康は幸福と深く関わっており、人間は健康を得ることによって、幸福になれます。ウェルビーイングは、自らが幸福であり、かつ、他人を幸福にするという人間の理想が集約された思想と言えるでしょう。ウェルビーイングとは何よりも「持続的幸福」であり、「心と体のつながり」「自然との調和」「超越的存在とのつながり」「ありのままの自己の変容」によって成り立ち、「心の平安」を志向しています。
わが社は40年前からウェルビーイング!
熱心に聴く人びと
ウェルビーイングの文化的潮流は「マインドフルネス(瞑想)」「ヨーガ」「心理セラピー」などですが、心理セラピーは「グリーフケア」とも深く関わっています。そして、「ありのまま」というウェルビーイングのメッセージを表現した歌に、ビートルズの「Let It Be」、SMAPの「世界に一つだけの花」、ディズニーアニメ映画『アナと雪の女王』の主題歌「Let it Go~ありのままで~」などがあります。イメージが明確になりますね。「ウェルビーイング」といえば、わが社が約40年前に経営理念に取り入れた思想です。1986年の創立20周年には「Being!ウェルビーイング」というバッジを社員全員が付け、社内報の名前も「Well Being」でした。当時の社長であった佐久間会長の先見の明には驚くばかりです。
GMでコンパッションの実現を!
「コンパッション」も時代のキーワードです。「コンパッション都市」とは、老・病・死・死別の喪失を受け止め、支え合うコミュニティですあり、グリーフケアを中核とした都市です。コンパッションとは「思いやり」であり、仏教の「慈悲」「利他」、儒教の「仁」、キリスト教の「隣人愛」にも通じます。仏教の「慈悲」といえば、ミャンマー仏教が最重要の経典とする『慈経』はブッダの最古の教えとされています。また、ミャンマー仏教は瞑想の本場だとされますが、瞑想は現在「マインドフルネス」と名前を変えて一大ムーヴメントを起こしています。GAFAをはじめ、ヤフー、ゴールドマンサックスなどの一流企業が軒並みマインドフルネスを取り入れています。わが社がサポートしている日本で唯一のミャンマー式仏教寺院「世界平和パゴダ」も「マインドフルネス・センター」として位置づければ大きな話題を呼ぶかもしれません。今後は、グリーフケア&マインドフルネスの「GM」が注目されることでしょう。
ハートフル・サイクルを回そう!
熱心に聴く人びと
先月の総合朝礼では、松柏園ホテル衣装部に「コンパッション社長賞」を贈りました。その後、墨汁事件の被害に遭った20歳の女性が新しい晴れ着を着て松柏園の庭園で写真撮影していたとき、それを見ていた新規のお客様(親御様)が「ぜひ、松柏園で子供の婚礼をお願いしたい」と予約して下さったそうです。それを知ったわたしは、「思いやりの上書き」が「幸せの連鎖」を起こしたと思いました。経営学用語に「PDCA」というものがあります。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)という意味です。わたしたちは、「CSHW」を提供したいと願います。それは、Compassion(思いやり)→ Smile(笑顔)→Happiness(幸せ)→ Well‐being(持続的幸福)のハートフル・サイクルです。ぜひ、コンパッションからウェルビーイングへと至るこのハートフル・サイクルを回しましょう!
最後に道歌を披露しました
ウェルビーイングとコンパッションを包括すると、「ありのままの自分を大切に、他人に優しく生きる」というメッセージが浮かび上がってきます。さらに、ウェルビーイングには「平和」への志向があると思います。実際、ベトナム戦争に反対する対抗文化(カウンターカルチャー)として「ウェルビーイング」は注目されました。一方、「コンパッション」の原点は、『慈経』の中にあります。ブッダが最初に発したメッセージであり、その背景には悲惨なカースト制度があったと思います。ブッダは、あらゆる人々の平等、さらには、すべての生きとし生けるものへの慈しみの心を訴えました。つまり、コンパッションには「平等」への志向があるのだと思います。平和と平等といえば、「結婚は最高の平和である」「死は最大の平等である」というわが社の二大テーゼに繋がります。地球環境の問題は別にして、人類の普遍的な二大テーマは「平和」と「平等」ではないでしょうか。最後に、「わたしたちは、この上なく価値のある仕事をしています。ぜひ、互助共生社会を実現しましょう!」と述べてから、以下の道歌を披露しました。
幸せを求む心の明るさと
思ひやり合ふ心結ばん
「今月の目標」を唱和
最後は、もちろん一同礼!
その後は「今月の目標」を全員で唱和し、最後はもちろん「一同礼」で総合朝礼を終えました。この後は、恒例の北九州本部会議を行います。丸3年間、コロナ禍にもかかわらず、黒字の確保はもちろん、ベストを尽くして走ってきました。コロナ4年目となる今年は、1月から歴代最高記録ラッシュで、ロケットスタートに成功しました。今年も、全社員が全集中の呼吸で全員の力を合わせて、最後まで前向きに走り抜きたいです!
今年も、最後まで走り抜こう!
2023年3月1日 一条真也拝