遊具とデパート

一条真也です。
東京に来ています。30日は、委員長を務める社会貢献委員会の「社会貢献基金助成金中間報告会」に参加しました。報告者の方々同士が活発に会話をされ、どんどん縁が拡がっていく素晴らしい報告会でした。その後は、副理事長を務める一般財団法人 冠婚葬祭文化振興財団の新年会に参加し、新橋と銀座で飲みました。

フジテレビ「めざましテレビ」より

 

31日の朝、赤坂見附の定宿で目を覚ましたわたしは、時計代わりにテレビをつけ、フジテレビの「めざましテレビ」を観ました。そこで、スライダーが3つに分かれたバナナ型滑り台から子どもが転落・落下する事態が起きている話題が紹介されていました。分岐でバランスを崩すことが原因とみられ、最近になって動画がネットを騒がせているそうです。今月にも幼児が頭から落ちる動画がツイッターで拡散され、再び話題になったとか。


ヤフーニュースより

 

バナナ型滑り台は全国に236台あるそうですが、対象年齢は6歳からだそうです。これまでに怪我はあっても6歳未満の子で重篤な事態は発生していないとのこと。対象年齢を示すシールは破れていて目立たず、頭から落下する危険があるにもかかわらず、対策が不十分だと感じている親は多いといいます。この滑り台では、他にも滑り終わりのところに手すりがないため、子どもが地面に転がってしまう動画もネット上には上がっています。特に小さい子は足をそろえて滑るのが難しかったり、行き先を迷ったりして危ないようです。「めざましテレビ」でMCの谷原章介さん(子だくさん!)も言っていましたが、子どもはある程度危ない遊びも経験して対応力を学んでいくものだとは思います。でも、重篤な事故が発生してからでは遅いので、遊具を管理する自治体などは気をつけてほしいですね。

フジテレビ「めざましテレビ」より

遊具のニュースの次に、「めざましテレビ」では、この日、東急百貨店本店が閉店するというニュースが報道され、驚きました。東京・渋谷で半世紀余りにわたって営業を続けてきたデパートですが、街の再開発事業に伴って閉店するそうです。跡地には地上36階建ての複合施設が建設される予定で、渋谷の街の姿が大きく変わります。渋谷はもともと東急が開発した街です。現在は「渋谷はちょっと苦手♪」なわたしですが、学生時代に渋谷をよく訪れ、東急百貨店本店も利用していました。東急エージェンシー時代は、東急百貨店本店や隣接するBunkamuraの仕事もしたことがあります。

ヤフーニュースより

 

東急百貨店本店は、高度経済成長期の昭和42年11月に開業しました。高級衣料品などの品ぞろえで周辺の富裕層などのニーズに対応し、平成元年に隣にオープンした複合文化施設の「Bunkamura」と共に、最先端の文化や流行を発信する渋谷の街のシンボルとして営業を続けてきました。しかし、開業から半世紀以上が経過し、建物の老朽化が進む中、親会社の東急などとともに渋谷の再開発を進める一環として31日で閉店し、55年余りの歴史に幕を閉じるのです。この日は、立川高島屋も閉店するそうです。わたしは、なんともいえない寂しさを感じました。そして、「デパートの時代」の終わりを想いました。

 

遊具とデパート・・・・・・この2つには関連があります。というのも、昔は多くのデパートの屋上には遊具が置かれていたからです。わたしも子どもの頃、小倉の井筒屋や玉屋といったデパートの屋上でよく遊びました。デパートでさえ夢の空間なのに、さらにその屋上には楽しい遊具がある・・・・・・それはもう子どもにとっては楽園そのものでした。遊具とデパートといえば、「UFOと女の子」という物語を数か月前に知りました。ときどき聴く「午前2時の怪談朗読」という睡眠誘導の動画で流れたのですが、少年時代の記憶をたどって、デパートの屋上にあったUFOの遊具にまつわる悲しくも美しい物語です。少年時代の郷愁、淡い初恋の思い出、別れの悲しみなどがすべて込められた素晴らしい内容で、ロマンティシズムとセンチメンタリズムの極みだと思いました。今では「コンパッション」を強く感じます。6年前に初投稿された動画だそうですが、わたしは感動して、夜中に涙を流しました。少し長いですが、興味のある方はぜひお聴き下さい。

 

2023年1月31日 一条真也