コンパッション!

一条真也です。
宮崎県の延岡市に来ています。11日に行われる サンレー宮崎の新年祝賀式典に参加するためですが、冠婚副本部長の山下格取締役からLINEが入りました。それによれば、松柏園ホテルが複数のテレビ局の取材を受けたそうです。早速、今日の夕方に放送されたとか。



テレビの取材内容ですが、ブログ「『成人の日』の出来事」で紹介した、8日に北九州市開かれた「二十歳の記念式典」で、振り袖に墨汁のようなものをかけられる事件に関することです。当初は5件の被害ということで報道されていましたが、その後、少なくとも9件であることが判明しました。警察では器物損壊の容疑で捜査を進めているようですが、その中には当社の 松柏園ホテルでお世話させて頂いたお客様も含まれていたのです。当日の全国ニュースに映った衣裳も、じつは当社の衣裳でした。


テレビ朝日系「シリタカ」


TBS系「タダイマ


フジテレビ系「めんたいワイド

 

当日の夜、お母様からの連絡で「娘が大変ショックを受けていること」「実家の祖父母へ晴れ姿を見せに行く予定だったこと」を聞いた担当者は、いたわりの言葉に加えて「ぜひとも新しい振袖を着て、ご実家に行きましょう! 当ホテルで無償で準備をさせて下さい」とこたえたのです。もちろん私にも即、報告がありました。またお嬢様も、各局からの取材に際し、ホテルスタッフの対応について感謝の言葉とともに語られたようです。そして本日、 松柏園ホテルへ相次いで3社のテレビ局が取材に来られました。

「財界九州」2023年新年号

 

わが社は、コンパッション企業を目指しています。「コンパッション」とは「思いやり」です。取材では、わが社が日頃より「コンパッション」をテーマに「お客様に寄り添った対応」を意識していること。事件自体は残念なことではあるが、「おばあさまへ晴れ着姿をご覧いただきたい」という、お客様の優しい思いに寄り添った対応をすることを何よりも最優先したことなどを、担当者は熱く語ってくれました。各インタビュアーの方々も大きく頷きながら取材をしてくれたようです。そして悲しい事件の中でも「優しさの上塗り」ができたことに各社とも時間を大きく割いてご紹介いただきました。残念ながら、人間は晴れの日の振り袖に墨汁をかけるという非道な行為も行います。しかし、人間は困っている人にコンパッションを提供し、そのグリーフをケアすることもできるのです。そう、非道には人道で対抗すべきではありませんか!


川俣副支配人のコンパッションに感動!

 

わたしは、社長として、まさに「コンパッション・ホテル」としての対応そして英断をした松柏園ホテルの担当者およびスタッフ達に大いに感動しました。一生に一度の晴れの日を悲しい事件で終わらせることなく、お客様のグリーフを共有し、そして新たな喜びのサイクルを呼び込んだメンバーを心から誇りに思います。その担当者の名前は川俣日登美副支配人です。ぜひ、川俣副支配人には「コンパッション社長賞」を差し上げたいと思います。


川俣副支配人と

 

ブログ「『はれの日』が奪ったもの」にも書きましたが、犯人は何を考えてこんな卑劣な行為に及んだのか想像もできませんが、一生に一度しかない成人式を台無しにした罪はあまりにも重いです。成人式という「晴れの日」は二度と返ってきません。人生とは時間の集合体であり、大切な時間を奪うということは生命を奪ったことにも等しいと思います。このたびの非道な行為をした人には、ぜひ、「犯人さん、出てらっしゃい!」と言いたいです。そして、改めて二十歳の記念を迎えられた皆様に心よりお祝いを申し上げます。ご成人、本当におめでとうございました!
ご成人、おめでとうございます!

 

2023年1月10日 一条真也