日本、よく頑張った!

一条真也です。
ワールドカップ決勝トーナメント1回戦の日本vsクロアチアは総力戦でした。死闘でした。最後は、PKで日本は敗れました。日本は「新しい景色」を見れませんでした。

日本、PKで敗れる!

 

7大会連続7度目のワールドカップ出場となるサッカー日本代表は、ドイツ、スペインに勝利してグループリーグを1位で通過、ベスト8をかけてクロアチアと戦いました。このブログ記事の直前記事はブログ「祈」ですが、わたしは祈るような気持ちでABEMA観戦しました。


日本は気迫に満ちていた

 

わたしは、森保ジャパンが発足時に掲げた「ベスト8以上」という目標を成し遂げる日がついに来たと思っていました。かつて3度、阻まれたラウンド16という高い壁を乗り越える戦いが始まりましたが、試合開始早々、わたしは「今日はいける!」と思いました。日本代表のメンバーたちが気迫に満ちていたからです。


クロアチアも気迫に満ちていた

 

しかし、相手のクロアチア代表も気迫に満ちていました。W杯で優勝経験のあるドイツやスペインに比べて格下のように思われるクロアチアですが、前大会の準優勝国であり、実力には定評があります。ましてや、クロアチアといえば、かの「格闘サイボーグ」と呼ばれたミルコ・クロコップの母国です。彼らが闘争心の塊であることはすぐわかりました。ミルコみたいな奴が11人いたら怖いですね!

前田が先制点を奪取!

 

前半は、互いに相手の隙を狙う、にらみ合いのようなゲームが展開されました。日本はクロアチアの長短を使い分ける巧みなゲームプランに惑わされ、連係不足でピンチを作るシーンもありましたが、先制点を許しません。時間の経過とともにペースは日本に移り、次第に中盤の争いで優位に立ちます。この流れで得たCKから、前田大然が値千金の先制点を奪取。大きなアドバンテージを得て試合を折り返しました。

死闘の末に敗れる!

 

日本は1点リードで後半へ。開始10分、クロアチアが1点を返しました。追加点を狙う中、一進一退の展開が続きました。そして1―1のまま延長戦に突入。延長前半終了間際には三笘がドリブルで突破し、強烈なシュートを放ちました。その瞬間、わたしは「入った!」と思いましたが、が相手GKの好セーブに阻まれました。そして延長後半までいきましたが、120分で1―1で引き分け。PK戦の末、3人が失敗して敗れました。日本は過去3度、決勝トーナメントに進出。2010年南アフリカ大会の決勝トーナメント1回戦でPK戦まで持ち込みましたが、敗れています。このときも悪夢を見た思いでした。


日本代表、よく頑張った!

 

本当に、PKほど残酷なものはないと思います。
2010年のPK敗戦を体験している本田圭祐がABEMAの解説者を務めていましたが、彼は「PKは見れない」と何度もつぶやいていました。よほど深いトラウマがあるのでしょう。彼は「PKは運ですよ」とも言っていました。そうかもしれません。日本は惜しくも敗れましたが、本当によく頑張りました。W杯でドイツとスペインを連破したことは偉業であり、必ず今後の日本サッカーに大きな影響を与えることと思います。


サッカーは「相互扶助」のスポーツ

 

いつもながら、ワールドカップを観戦すると、いろんなことを考えます。日本で唯一ゴールを決めた前田は、「チームのためのボールを待っていれば、いつか自分のためのボールが来るんです」と言いました。わたしは、ブログ「ワールドカップに学ぶ」にも書きましたが、サッカーは「相互扶助」のスポーツであると改めて認識しました。サッカーは言うまでもなく団体競技であり、個人競技ではありません。会社をはじめとした組織もしかり。個人の力だけではやれることに限界があり、すぐれた業績をあげるには必ずチームプレーを必要とするものなのです。


何事もパスとガードが必要!

 

特にサッカーほど選手間の協力が必要なスポーツはなく、パスし合ってガードし合って、初めてゴールという結果になる。まさに「相互扶助」を形にしたものの1つがサッカーだと思います。スポーツにおける相互扶助がサッカーで、社会における相互扶助がボランティア。そして、経済における相互扶助システムこそ、わが社のような冠婚葬祭互助会ではないでしょうか? 互助会という職種も相互扶助そのものですが、わが社も相互扶助の心で、社員がお互いにパスやガードをし合って、見事にゴールを決めたいものだと強く思いました。そして、社長をはじめとしたリーダーはつねに「何事も陽に」とらえ、ポジティブなメッセージを現場に発信したいものです。


サッカーは「スピード」のスポーツ

 

また、サッカーは「スピード」のスポーツでもあります。90分以上を全速力で走り回るのもすごいことですが、単にスピードということだけなら、陸上や水泳もそうでしょう。しかし、サッカーが陸上や水泳と違うのは「変化への対応のスピード」を必要とすることです。攻守の状況は一瞬にして変化する。それに応じてすばやく動く。まさに、わが社の「S2M」にある「スピード・トゥー・マーケット」そのものです。市場の変化への迅速な対応なのです。

サッカーは「情報ネットワーク」のスポーツ

 

なぜ、サッカー選手は変化への迅速な対応が可能なのか。それは、サッカーが「情報ネットワーク」のスポーツだからです。各人がそれぞれに情報を得たら、すばやく他の選手に伝える。サッカーとは、11角形の情報ネットワークが常にアメーバのように形を変えながら動いている競技だと思います。先ほどの「相互扶助」とも重なりますが、わが社も社員全員が必要な情報を共有して、互いが得た情報をすばやく交換して、市場の変化に対して迅速に対応できる会社でありたいものです。今回の日本vsクロアチアの死闘を見て、そんなことを考えました。いつか、日本が「新しい景色」が見れる日を信じています。


2022年12月6日 一条真也