サンレー創立56周年記念式典  

一条真也です。
18日は、サンレー創立56周年の日です。この日、小倉の松柏園ホテルで創立記念式典が開かれました。

最初は一同拝礼!

神事のようす


拍手を打つ佐久間会長


玉串を受け取りました


拝礼しました

最後は一同拝礼!

 

朝から松柏園ホテルの神殿で恒例の月次祭が行われました。コロナ後のニューノーマル仕様で、コロナ以前よりも人数を減らしてソーシャルディスタンスに配慮し、マスクを着用した上での神事です。わが社の守護神である皇産霊大神を奉祀する皇産霊神社の瀬津神職が神事を執り行って下さいました。佐久間進会長に続き、わたしも玉串奉奠を行いました。会社の発展と社員のみなさんとそのご家族の健康を祈念しました。

会長とともに入場しました

勇壮なふれ太鼓

最初は、もちろん一同礼!

第二会場でも一同礼!

社歌斉唱のようす

S2M宣言」唱和のようす

 

コロナ前は500名を超える社員が参加しましたが、2年前の創立54周年記念式典からは人数を制限して、「創立記念式典」が開催しています。また、新館ヴィラルーチェに第二会場も用意しました。最初に、佐久間会長とわたしが第一会場に入場しました。まず、小倉紫雲閣の緒方支配人による「ふれ太鼓」で幕を明け、総務部の國行部長による「開会の辞」に続いて全員でマスクを着けたまま小声で社歌を斉唱し、それから小倉営業所の小松所長によって「経営理念」「S2M宣言」が読み上げられ、これも全員で小声で唱和しました。

創立記念式典のようす

会長訓示のようす

 

それから、佐久間会長の訓示です。会長はまず、「おかげさまで、56周年を迎えることができて感謝しています」と述べました。それから、最近の自身の「老い」に言及し、「ピンピン」とか「ヨタヨタ」などの擬音語を使って、「90歳になると、ただ立っているだけでしんどい」などの話をしました。ちなみに、佐久間会長は昭和10年生まれですので、もうすぐ米寿を迎えます。

訓示する佐久間会長

 

さらに、会長は最近、故郷である千葉県の房総半島に墓参りに帰ったことを明かし、かの地はかつて江戸時代最大のベストセラーである『南総里見八犬伝』の舞台であったと述べました。そして、八犬伝に登場する「仁義礼智忠信孝悌」の八大徳目を修めれば、サンレーはますます良くなると述べ、最後に「何事も陽にとらえて、頑張りましょう!」と力強く言いました。

マスク姿で登壇しました


西陣織マスクを外しました

 

続いて、わたしの「社長訓示」の時間となりました。創立記念式典ということで、西陣織のシルクの祝賀用マスクをつけたまま登壇したわたしは、以下のような内容の話をしました。無事に56周年を迎えることができて、大変嬉しく思います。これも日々、各部署で頑張って下さっているみなさんのおかげです。本当に、ありがとうございます。コロナ時代も3年目が過ぎようとしています。コロナ禍がいつまで続こうとも、わたしたちは、人間の「こころ」を安定させる「かたち」としての儀式、冠婚葬祭を守っていかなければなりません。コロナ禍の中で、わたしは冠婚葬祭業という礼業が社会に必要な仕事であり、時代がどんなに変化しようとも不滅の仕事であることを確信しました。

わが社は「文化大革命」の年に生まれた

 

56年前、サンレーは誕生しました。1966年です。この年、世界史を揺るがす大事件が起きました。中国の「文化大革命」です。佐久間会長が言及した『南総里見八犬伝』の「仁義礼智忠信孝悌」の八大徳目はすべて儒教の教えであり、孔子の思想です。それが、文化大革命の批林批孔運動によって消滅させられようとしていました。まさにそのとき、海を隔てた日本の九州の地に生まれたのが北九州市冠婚葬祭互助会、つまり後のサンレーです。孔子の教えを受け継いだわが社は、「天下布礼」の旗を掲げて、「冠婚葬祭の文化大革命」を巻き起こしてきたのです。


「コンパッション都市」について


熱心に聴く人びと

 

その後、これまでミッション(使命)とアンビション(大志)のM&Aを重視し、「ミッショナリー・カンパニー」「アンビショナリー・カンパニー」を目指してきましたが、このたび素晴らしいキーワードに出合いました。「コンパッション」という言葉です。宗教学者島薗進先生が行われた特別講義で初めて「コンパッション都市」というものを知りました。それは、「老、病、死、喪失を受けとめ、支え合うコミュニティ」であり、一言でいえば「悲しみをともにする共同体」です。


「コンパッション」は人類の普遍思想

 

その概念は、1986年の「健康づくりのためのオタワ憲章」(WHO)の原則に基づきながらも、それを人生最終段階ケアに適用し、共同体の責任としたものです。この共同体モデルでは、死にゆく人と非公式の介護者が社会的ネットワークの中心に置かれているという図を見ることができます。都市としては「コンパッション都市」と呼ばれますが、まさに互助会が創造すべきコミュニティのモデルだと思います。英語の「コンパッション」を直訳すると「思いやり」ですが、思いやりは「仁」「慈悲」「隣人愛」「利他」「ケア」に通じます。「ハートフル」と「グリーフケア」の間をつなぐ概念も「コンパッション」。


「悲しみの共同体」の時代

 

最近、米国バーモント大学臨床教授(パブリックヘルス、エンドオブライフケア)で医療社会学者のアラン・ケレハーの著書『コンパッション都市』が翻訳出版されましたが、その冒頭には「生命を脅かす病気、高齢、グリーフ・死別とともに生きる市民がいます。また家庭でケアを担う市民がいます。そんな境遇にあるすべての市民を手助けし、支援するために組織される地域コミュニティ、それがコンパッション都市・コミュニティです」とあります。


「コンパッション」は「互助」に通じる


熱心に聴く人びと

 

また、「コンパッションという用語の中心には、互恵性(reciprocity)と具体的行動(action)という考え方があります」と書かれています。「互恵」とは「互助」ということでもあり、互助共生社会の実現のために具体的行動を続けるわが社にとって、「コンパッション」はまさにドンピシャリの究極のキーワードであり、コンセプトであると思います。しかも、「コンパッション」は「思いやり」ですが、わが社の互助会商品名は「おもいやり」ではありませんか! わが社は、もともと、コンパッション企業だったのです。現在、「SDGs」が時代のキーワードになっていますが、これは2030年で終わります。その後、「ウェルビーイング(wellbeing)という言葉が主流になると言われますが、わが社では40年以上も前から使っていた言葉です。


わが社は「おもいやり」を売っている!

 

ウェルビーイング」は健康についての包括的概念ですが、じつは決定的に欠けているものがあります。それは「死」や「死別」や「グリーフ」です。これらを含んだ上での健康でなければ意味はなく、まさにそういった考え方が「コンパッション」なのです。つまり、「ウェルビーイング」を超えるものが「コンパッション」であると言えます。ケレハー教授によれば、コンパッション都市の主体となるのは、地方自治体、葬儀会社、グリーフや緩和ケアに携わる組織です。また、コンパッション都市実現のための具体的行動案として、「移動型の死への準備教室」「ご近所見守りパトロール」「コンパッション関連書の読書クラブ」「死を描いた映画の上映会」などが挙げられています。わが社の活動そのものです。


北九州市をコンパッション都市に!


第二会場で熱心に聴く人びと

 

来年、北九州市が誕生60周年を迎えます。門司・小倉・戸畑・若松・八幡の旧5市が合併に最終合意し、その調印式会場に選ばれたのはわが社の松柏園ホテルでした。わたし自身も60年前に松柏園で生まれたことから、「北九州市と自分は同い年の兄弟だ」と思ってきました。北九州市は、全国の政令指定都市の中でもっとも高齢化が進んでいいます。世界一の高齢化率であることを考えると、北九州市は世界一高齢化が進んだ街と言えるでしょう。「隣人都市」「思いやり都市」といった形で街の特性を前向きにとらえれば、日本一高齢者が住みやすく、老いるほど豊かになる「老福都市」の創造にもつながってきます。こうした互いに助け合う共同体のあり方は、わが社の本業である互助会の精神に通じるものがあります。

最後に道歌を披露しました


喜びと悲しみ分かつ思ひやり助け合ひつつ共に生かさん

 

わが社としては、原点に回帰し、互助会の拡充を図り、かねてから支援している隣人祭りの開催や、子ども食堂の運営などに注力しながら、「湯縁」「碁縁」「句縁」、そして「悲縁」など、さまざまな形での有縁社会の再生に取り組むコンパッション企業を目指したいと思います。最後に、わたしは「わたしたちは、大いなる『天下布礼』の志を抱いて、これからも冠婚葬祭互助会が進むべき王道を歩んでいきましょう! そして、みんなが助け合って幸せに生きていける「互助共生社会」を作りましょう!」と訴えてから、「喜びと悲しみ分かつ思ひやり 助け合いつつ共に生かさん」という道歌を披露しました。

表彰式のようす


盛大な拍手を受けるみなさん

 

「社長訓示」の後は、各種表彰が行われました。
まずは、「情報売上」上位者表彰(営業の部・内勤の部)の6名の方々に記念品を添えて、また、「会員募集」をして下さった方の中で上位者の3名に金一封を添えて、社長であるわたしが表彰状をお渡ししました。

「1級葬祭ディレクター」表彰のようす

グリーフケア士」表彰のようす

「1級ブライダルコーディネート技能士」表彰

喜びがこちらにも伝わってくる!

 

それから、「1級葬祭ディレクター」表彰で9名の合格者を1人づつ表彰しました。続いて、「グリーフケア士」表彰です。14名の合格者のうち、唯一の上級グリーフケア士である市原泰人課長を代表者として表彰状と金一封を渡しました。そして、「1級ブライダルコーディネート技能士」表彰です。ついにこの資格をゲットした山下格取締役に表彰状を渡しましたが、本当に嬉しそうでした。

サンレーおもてなし賞」の表彰のようす


「おもいやり」を形にすれば「おもてなし」

 

続いて、「サンレーおもてなし賞」の表彰式です。5名の方々が同賞を受賞されましたが、わたしが金一封を添えて表彰状を渡しました。その後、わたしは「コンパッションは、思いやり。思いやりは『こころ』ですが、それを『かたち』にするには2つの方法があります。1つは、互助会部門が『おもいやり』という商品を提供すること、もう1つは施行部門が『おもてなし』を提供することです。わが社は、もともとコンパッション企業だったのです。表彰されたみなさん、おめでとうございます。みなさんこそが、わが社の宝です!


役員がステージに登壇

これが「和のこえwithコロナ」だ!!

がんばろー!

第二会場も、がんばろー!!

最後はもちろん一同礼!


第二会場も、一同礼!

会長とともに退場しました

 

ラストは営業推進部の小谷部長代理による「和のこえ」です。コロナで手が繋げないので、各自が拳を突き上げて「がんばろー!」と3回唱える「和のこえwithコロナ」です。大いに盛り上がって、記念式典は終了。

記念撮影のようす


昼食会場のようす

昼食会の冒頭、挨拶をしました

東専務の音頭でカンパイ!


この日の昼食


アクリル板越しにいただきます!

昼食会のようす


黙食だけど楽しいね!


最後は「末広がりの五本締め」で!

 

その後、松柏園ホテルの写場へと移動し、役員と表彰者が揃って記念撮影しました。 それから、2階の大広間で昼食会です。メンバーは、会長・社長・役員・表彰者の合計37名でした。冒頭、社長のわたしが「表彰者のみなさん、本当におめでとうございます。みなさんは、わが社の宝です!」と挨拶をしました。その後、東孝則専務が乾杯の音頭を取って、昼食会がスタートしました。美味しい松柏園の料理を黙食でいただいた後は、黒木昭一取締役による「末広がりの五本締め」でお開きとなりました。コンパッショナリー・カンパニーを目指すサンレーは、56周年を迎え、さらに一致団結して新しい時代を拓きます! 



2022年11月18日 一条真也