夏越大祓式&総合朝礼

一条真也です。
ついに、7月になりました。
1日、 夏越大祓式の神事が執り行われました。場所は、わが社が誇る儀式の殿堂である小倉紫雲閣の大ホールです。

開始前のようす


一同礼!

夏越大祓式のようす 

わが社の守護神である皇産霊大神を奉祀する皇産霊神社の瀬津隆彦神職をお迎えし、これから暑い夏を迎える前に、会社についた厄を払って社員全員の無病息災を祈願しました。参加者全員がマスク姿ながらも厳粛な面持ちで、儀式に臨みました。

わが社は儀式を大切にする「礼の社」です

 

わが社は「礼の社」を目指しているので、会社主催の儀礼や行事を盛んに行っています。もともと、「社」というのは「人が集まるところ」という意味です。神社も、会社も、人が集まる場としての「社」なのです。今日は、祭主を務める佐久間進会長に続いて、わたしが玉串奉奠して、社員のみなさんとともに二礼二拍手一礼しました。

玉串奉奠する佐久間会長

わたしも玉串奉奠しました

神事終了後に挨拶する佐久間会長



神事終了後には佐久間会長が「これで、みなさんは健康に夏を乗り越えられるでしょう」と挨拶しました。わが社では、このような儀式をとても大切にしています。わたしは『儀式論』(弘文堂)という本を書きましたが、いつも「儀式とは何か」について考えています。そして、儀式とは「魂のコントロール術」であり、「人間を幸福にするテクノロジー」であると思っています。

社長訓示を行いました

 

夏越の神事を終えた後は、サンレー本社の7月度総合朝礼を行いました。本日は社歌の斉唱および経営理念の唱和は行わず、いきなり社長訓示の時間でした。ちなみに先月からクールビズでノーネクタイとなっています。全員マスク姿で社歌の斉唱を行いました。それから社長訓示の時間となり、わたしがロイヤルブルーの不織布マスク姿で登壇しました。まず、わたしは「7月になりました。猛暑が続くので、くれぐれも熱中症には気をつけて下さい」と言いました。


マスクを外しました

 

それから、以下のような話をしました。最近、感動実話のアニメ動画というのがYouTubeで流行しています。「極貧少女とラーメンおやじ」などが代表的ですが、これらのエピソードは「利他」の精神に溢れています。「利他」とは「互助」という言葉に通じますね。日本には「情けはひとのためならず」という言葉がありますが、他人を助けることのできる人は他人から助けられることのできる人なのです。

「利他」は「ケア」に通じる!

「極貧少女とラーメンおやじ」の動画をいろんな人にLINEで紹介したのですが、北九州本部の営業推進部の小谷研一部長は「家族以外でも強い絆で結ばれることの素晴らしさを改めて感じました。互助会の普及が利他の精神の普及であると信じ業務に邁進致します」とのコメントを寄せてくれました。わたしは、この極貧少女のような境遇の子どもがいなくなり、平等な社会になることを強く願います。戦争をするだけが人類の歴史ではあまりにも悲し過ぎます。ここ数年、わたしは「ケア」について考え、サービス業をケア業へと進化させる方法を模索しています。そんな中、『思いがけず利他』中島岳志著(ミシマ社)という本に出合い、「利他」が「ケア」に通じることを確認。

コロナで「利他」への関心が高まった

 

同書の「はじめに」の冒頭で、中島氏は「コロナ危機によって『利他』への関心が高まっています。マスクをすること、行動を自粛すること、ステイホームすること――。これらは自分がコロナウィルスにかからないための防御策である以上に、自分が無症状のまま感染している可能性を踏まえて、他者に感染を広めないための行為でもあります」と書きだしています。いまの自分の体力に自信があり、感染しても大丈夫と思っても、街角ですれ違う人の中には、疾患を抱えている人が大勢いるだろうとして、中島氏は「恐怖心を抱きながらも、電車に乗って病院に検診に通う妊婦もいる。通院が不可欠な高齢者もいます。一人暮らしの高齢者は、自分で買い物にも行かなければなりません。感染すると命にかかわる人たちとの協同で成り立っている社会の一員として、自分は利己的な振る舞いをしていていいのか」ということが各人に問われるといいます。 

「他力本願」の意味とは?

熱心に聴く人びと

 

人間が自身の限界や悪に気づいたとき、「他力」がやって来ます。「他力本願」というと、「他人まかせ」という意味で使われますが、浄土教における「他力」とは、「他人の力」ではなく、「阿弥陀仏の力」です。「他力本願」とは、すべてを仏に委ねて、ゴロゴロしていればいいということではありません。大切なのは、自力の限りを尽くすことです。自力で頑張れるだけ頑張ってみると、わたしたちは必ず自己の能力の限界にぶつかります。そして、自己の絶対的な無力に出会うとして、中島氏は「重要なのはその瞬間です。有限なる人間には、どうすることもできない次元が存在する。そのことを深く認識したとき、『他力』が働くのです」と述べています。それが大切なものを入手する偶然の瞬間です。

「利他」が姿を現し、起動し始める!

 

重要なのは、わたしたちが偶然を呼び込む器になることです。偶然そのものをコントロールすることはできませんが、偶然が宿る器になることは可能です。そして、この器にやって来るものが「利他」であるというのです。器に盛られた不定形の「利他」は、いずれ誰かの手に取られます。その受け手の潜在的な力が引き出されたとき、「利他」は姿を現し、起動し始めるのではないでしょうか。さらには、互助会の普及とは「利他」の精神の普及そのものです。佐久間進会長は、著書『人間尊重の「かたち」』(PHP研究所)において、「人間尊重とは、人と人とがお互いに仲良くし、力を合わせることです。互いに助け譲り合う『互譲互助』『和』の精神は、神道の根幹を成すものであり、自然と人間の調和こそが日本人の精神形成の基になっています」と書いています。


互助共生社会をつくろう!

熱心に聴く人びと

 

日本では人間関係が希薄化し、「無縁社会」という言葉が取り沙汰されました。ところが、2011年に発生した東日本大震災の直後に、日本は素晴らしい国民性を持っていることを世界中の人々が再確認しました。佐久間会長は、「私ども冠婚葬祭互助会が掲げてきた、『互助社会をつくろう!』『共生社会をつくろう!』『支え合う社会をつくろう!』という最終目的は、まさに日本人が持っている一番の特徴を表しているのではないでしょうか。わが社はそれを長年にわたって言い続けてきました」と述べます。

道歌を披露しました

 

東日本大震災後、「絆」という言葉がクローズアップされました。絆とはまさに人と人の結びつきです。かつて絆を大切にしてきた日本人の心が覚醒し、お互いに助け合うこと、支え合うことが再認識され、われわれ冠婚葬祭互助会に対する評価も必ず上がるはずです。佐久間会長は、「『支え合う』ということを大きな柱に据えたいと思います。『助け合い』から『支え合い』へ。冠婚葬祭を通して、もう一度人と人との絆を結び直せないかと思っています。本格的にわれわれの目指す仕事がいよいよできるのではないかと、楽しみに感じているところです」とも述べています。そして、わたしは「わが社は、これからも、高い志を掲げて、互助共生社会を創造していきましょう!」と述べてから、以下の道歌を披露しました。

 

人のため尽くすこころが通ずれば
    他力はたらくことを知るべし

 


東専務に辞令を交付


挨拶する東専務

 

その後、この日から北九州本部長に就任した東孝則専務への辞令を交付しました。東専務は、北九州本部長・北陸本部長・グループ紫雲閣本部副本部長(本部長はわたし)を兼任します。辞令交付後の挨拶で、東専務は「変革を目指します!」と高らかに宣言しました。わが社のエースが北九州に戻ってきてくれて、まことに心強い限りです!

最後は、もちろん一同礼!

 

総合朝礼の終了後は、北九州本部会議を行います。昨年、一昨年はなんとかコロナイヤーを黒字で乗り切りましたが、コロナ3年目となる今年は正念場を迎えています。全社員が全集中の呼吸で全員の力を合わせて最後まで走り抜きたいです。暑さに負けずにファイト‼️

 

2022年7月1日 一条真也拝