「ザ・ロストシティ」

一条真也です。
26日の日曜日、映画「ザ・ロストシティ」をシネプレックス小倉で観ました。いわゆる痛快娯楽巨編で、大変面白かったです。予告編を観たときは、「こりゃB級映画丸出しだな」と思いましたが、想像を超えた超大物俳優たちがB級映画をガチで演じたら、とんでもない傑作が生まれたという感じです。豪華出演陣の中でも、肉体派俳優チャニング・テイタムが最高に輝いていました。


ヤフー映画の「解説」には、こう書かれています。
「『ゼロ・グラビティ』などのサンドラ・ブロックが主演と製作を兼任したアドベンチャー。新作の宣伝ツアー中に南の島へ連れ去られた女性作家が、彼女を助けに来た小説の表紙モデルの男と島から脱出すべく大冒険を繰り広げる。監督は『トム・ソーヤーの盗賊団』などのアーロン、アダム・ニー兄弟。共演には『マジック・マイク』シリーズなどのチャニング・テイタム、『スイス・アーミー・マン』などのダニエル・ラドクリフのほか、ダヴァイン・ジョイ・ランドルフブラッド・ピットらがそろう」

 

ヤフー映画の「あらすじ」は、以下の通りです。
「新作の宣伝ツアーに駆り出された恋愛小説家のロレッタ(サンドラ・ブロック)は、作品の主人公を演じるセクシーな表紙モデル・アラン(チャニング・テイタム)の軽薄な様子にいら立つ。そんなとき謎の実業家フェアファックス(ダニエル・ラドクリフ)が現れ、彼女は突然南の島へ連れ去られてしまう。彼は小説を読み、ロレッタが伝説の古代都市の場所を知っていると考え誘拐したのだった。一方、ロレッタの誘拐を知ったアランは彼女を助けに島へ急行し、再会した二人は脱出しようとするが、思わぬアクシデントが続発する」


わたしは、「インディ・ジョーンズ」シリーズや「ロマンシング・ストーン」シリーズのような秘境アドベンチャー・ロマンが大好きなのですが、ブログ「アンチャーテッド」で紹介した映画もそうでしたが、「ザ・ロストシティ」はまさにその世界でした。ただし、多くの下ネタを含むギャグが連発され、最初は「つまらねえなあ」と思っていても、次第にツボにはまって爆笑している自分がいました。サンドラ・ブロック演じる恋愛小説家のロレッタが椅子のまま車から放り出されるシーンも笑えましたが、わたしが一番おかしかったのは、彼女を南の島に連れ去る謎の実業家フェアファックスが超高級プライベート・ジェットの中で飲んでいる酒がジョニーウォーカーのブラックラベル、つまり“ジョニ黒”というところでした。映画のこういう場面では、ふつう“ドンペリ”とか“ロマネ”などの高価な酒を飲むのではないでしょうか? この場面を観て、「この男はけっして本当の金持ちではなく、逆に金が欲しくて財宝を探しているんだな」ということがわかります。


フェアファックスを演じたのはダニエル・ラドクリフ。「ハリー・ポッター」の時代の面影がすっかり無くなった彼は、キレ気味の謎の実業家を怪演していました。わたしは10館あるシネコンの7番目に大きいシアターで鑑賞したのですが、ほぼ満員でした。わたしの隣は空席かと思ったら、上映開始30秒後ぐらいに体格のいい中年女性が入ってきました。その女性はポップコーン大の容器を抱えていて、ずっとマスクを外した状態で食べていました。ポップコーンを食べる音が初めは気になったのですが、「もともと映画館というのは、マスクなんかしないで、あちこちでポップコーンを食べる音が響いているところだ」と思い出しました。その後は、彼女をはじめ満員の観客と一緒に映画を大いに楽しみました。そのとき、先日結婚したばかりの長女と、かつて同じシネコンの一番大きなシアターで「ハリ・ポタ」シリーズを観たことを思い出しました。


この日は日曜日だったので、家族連れの観客もたくさんいました。この映画の製作も手掛けたサンドラ・ブロックは、きっとコロナが落ち着いて、みんながハラハラドキドキしたり、大笑いできる映画を作りたかったのではないかと思いました。ウクライナでは戦争も続いていますが、みんなが同じ映画を観て笑っている光景は平和そものです。サンドラ・ブロックといえば、現在57歳ですが、堂々とヒロインを演じています。ラブシーンまであります。ブログ「トップガン マーヴェリック」で紹介したトム・クルーズの主演映画では、撮影当時57歳のトムと49歳のジェニファー・コネリーがラブシーンを演じています。それもキスシーンだけでなく、ベッドシーンまでやっているのです。思うに、最近の映画はラブシーンを演じる役者の年齢が上がったように思います。これも高齢化社会の流れなのでしょうか?


日本の芸能界で少し前に不倫が話題になりましたね。そのとき、藤吉久美子とか斉藤由貴とか鈴木杏樹とか、50代の女優たちの不倫報道が相次ぎました。そのとき、彼女たちは昭和の女でいえば30代ぐらいに相当するという意見がありました。日本のような超高齢化の流れの中で、「令和の50代」は「昭和の30代」だと思えばいいというのです。「なるほど」と思いました。「ザ・ロストシティ」では、わたしと同い年のブラッド・ピットサンドラ・ブロックが恋に落ちそうなシーンもありましたが、なんと58歳と57歳のラブシーンになります。ブラピの出演シーンは、やはり目立っていました。その登場もですが、急に消えたときは仰天し、さらに最後の最後にまた驚きました。この映画を観られる方は、ぜひエンドロールで席を立たないように忠告いたします。


そのブラッド・ピットサンドラ・ブロックは、9月1日公開の「ブレット・トレイン」でも共演しています。伊坂幸太郎原作で、デヴィッド・リーチ監督による同作の主人公は、世界で最も運の悪い殺し屋レディバグ(ブラッド・ピット)。謎の女性から電話越しにブリーフケースを奪うよう指令を受けたレディバグは、気合たっぷりに<東京発・京都行>の超高速列車に乗り込みます。しかし、それは彼にとって人生最悪な120分の始まりでした。次々と乗りこんでくるキャラ濃すぎの殺し屋たちが、全く身に覚えのないレディバグに襲い掛かります。簡単な指令を果たしてすぐ降りるだけの任務のはずだったのに・・・・・・時速350kmの車内で繰り広げられる、決死のバトルが繰り広げられるとのこと。わたしは、もともと同い年のブラピを応援しており、彼の出演作は必ず観ていますが、「ブレット・トレイン」も楽しみです!

 

2022年月日 一条真也