昭和といえばプロレスだ!

一条真也です。
4月29日は「昭和の日」です。もともとは昭和天皇の誕生日で、戦前・戦中は「天長節」、戦後は「天皇誕生日」という法定祝日でした。昭和64(1989)年1月7日の昭和天皇崩御により、同年以降の4月29日はそれまでの天皇誕生日としては存続できなくなりました。それで、しばらくは「みどりの日」としていましたが、平成19(2007)年に「昭和の日」と改称、「みどりの日」は5月4日に移動しました。


サンデー毎日」2017年5月7日・14日合併号

 

わたしは、「昭和」と聞くと、反射的に「プロレス」を連想します。2017年5月に「サンデー毎日」に連載していた「一条真也の人生の四季」の第78回目で、「昭和といえばプロレスだ!」というコラムを書きました。担当編集者から「『昭和といえばプロレス』というのはおかしい。あまりにも偏っている」と言われましたが、無視しました。わたしは、「『昭和』といえば、あなたは何を思い浮かべますか。戦争の暗い歴史、高度成長の明るい時代を連想する人もいるでしょうが、わたしはなんといってもプロレスです。『昭和プロレス』という言葉がありますが、昭和はプロレスが最も輝いていた黄金期でした。残念ながら、今ではプロレスがリアルファイトでないことは周知の事実です。しかし、わたしが夢中でプロレスを観ていた頃はまだ真剣勝負の幻想がありました」と書きました。

 

 

さらに、わたしは「村松友視氏のベストセラー『私、プロレスの味方です』(情報センター出版局)を読んでからは、いっそうプロレスが好きでたまらなくなりました。なにしろ、新日本プロレス全日本プロレスも全テレビ放送を10年以上完全録画していたほどです。それも、SONYのベータマックスで! 目をつぶれば、今も猪木、坂口、藤波、長州、初代タイガーマスクアンドレ、ブロディ、ハンセン、ホーガンらの雄姿が瞼に浮かんできます。ああ、あの頃に戻りたい!」とも書きました。とにかく、10代後半から30代前半ぐらいまでプロレスのことばかり考えていたように思います。

プロレス雑誌やムックを読みました

 

というわけで、29日の「昭和の日」は昭和プロレスのノスタルジーに浸りました。YouTubeでも日本プロレス時代のジャイアント馬場アントニオ猪木の「BI砲」の懐かしい試合の数々を観戦しましたが、買い置きしてあったプロレス雑誌やムックの類にも目を通しました。今年は、猪木が新日本プロレスを、馬場が全日本プロレスを立ち上げてからちょうど50周年の節目に当たりますので、興味深い読み物がたくさん出ています。


写真集も眺めました

 

また、写真集『プロレスラー 至近距離で撮り続けた50年』山内猛著(新潮社)も楽しみました。アマゾンには、「この男こそ正に『リングサイドの“必撮"仕事人』。数多の試合に立ち合い、プロレス史に残る名場面を切り取ってきたレジェンドカメラマンによる『昭和・平成プロレス』黄金時代の貴重な記録!!」と書かれています。


懐かしい写真の数々!


令和になって一度もプロレス観てません!(笑)

 

また、「2022年は新日本プロレス全日本プロレスが共に創立50周年。その時と同じく、プロレスを撮影し続けてきた元内外タイムス写真部長・山内猛氏の140点の秘蔵写真と撮影秘話で綴る。試合はもちろん、レスラーたちがリングの上では見せない素顔や仕草が満載。猪木、馬場はもちろん、鶴田、天龍、藤波、長州、初代タイガーマスク、三沢、小橋、川田、マスカラス、ブッチャー、アンドレ――国内外を問わず、懐かしい顔と技がここに大集結!!」とも書かれています。140点の写真の中でも、特に昭和プロレスの写真を眺めて、「あの頃」を思い出しました。こんなわたしは、令和になって一度も(会場でも、テレビでも、動画でも)プロレス観戦していません!

 

 

2022年4月29日 一条真也