死を乗り越えるジャン・コクトーの言葉

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私は今、生きようと努めている。というよりも、どのように生きるかを、私の中の死に教えようとしている。
ジャン・コクトー

 

一条真也です。
言葉は、人生をも変えうる力を持っています。今回の名言は、ジャン・コクトー(1889年~1963年)の言葉です。コクトーはフランスの詩人、小説家、芸術家、劇作家。画家や映画監督もこなしました。その幅の広さから「芸術のデパート」と呼ばれました。



20世紀のパリを生きたコクトーですが、大きな世界戦争を経験する中で、生きることの難しさを彼らしい言葉に残しています。それがこの言葉ではないでしょうか。悲しみが人を詩人にするのかもしれません。コクトーについて、わたしが思い出すのが彼の監督作品である映画「美女と野獣」(1946年)です。


映画は彼が心動かされる、先進的な技術だったのでしょう。彼の周りには、ピカソ、モジリアニ―など20世紀を代表する画家や芸術家がひしめいていました。パリはそういう芸術家たちの交差点だったわけです。コクトーもそうした芸術家たちから刺激を受けながら、最先端の芸術表現である映画に挑んだのでしょう。彼にとって挑戦こそ、生きる意味だったのではないでしょうか。そのことをこの言葉は教えてくれます。なお、このジャン・コクトーの言葉は『死を乗り越える名言ガイド』(現代書林)に掲載されています。

 

 

2022年3月5日 一条真也