3月度総合朝礼

一条真也です。ついに3月になりました。
1日の朝、わが社が誇る儀式の殿堂である小倉紫雲閣の大ホールで、サンレー本社の総合朝礼を行いました。新型コロナウイルスの感染大爆発によって先月は中止となり、2ヵ月ぶりの開催となります。もちろん、空調やソーシャルディスタンスには最大限の配慮をしています。

f:id:shins2m:20220301084712j:plain開始前のようす

f:id:shins2m:20220301084742j:plain最初は、もちろん一同礼!

f:id:shins2m:20220301084823j:plain社歌斉唱のようす

f:id:shins2m:20220301085005j:plain梅の花をイメージしたマスク姿で登壇

 

全員マスク姿で、斉唱せずに社歌を流し、唱和せずに代表者が経営理念を唱えました。それから社長訓示の時間となり、わたしが梅の花をイメージした不織布マスクに同色のネクタイをつけて登壇。わたしは、まず、「コロナだ、オミクロンだと騒いでいたら、戦争が起こってしまいました。ロシアがウクライナに侵攻し、中国も台湾への侵攻を狙っているといいます。このままだと第3次世界大戦になる可能性も出てきました。まことに心配であり、戦争などという時代遅れの行為を始まる狂った指導者には怒りをおぼえます」と言いました。

f:id:shins2m:20220301094902j:plainマスクを外しました

 

そんな殺伐とした日々の中で、心温まる出来事もありました。先月6日、北九州市にある児童養護施設の先生と成人式を迎えられた方が松柏園ホテルを来館されました。わが社では、児童養護施設のお子さんへ七五三や成人式の晴れ着・着付け・写真撮影などを無償でお世話させていただいています。成人式を迎えられたご本人は「とても嬉しかった」と、涙ながらに感謝の言葉を述べて下さいました。

f:id:shins2m:20220301100216j:plain「こころの贈り物」について

 

その際、七五三を迎えたお子さんたちのメッセージも添えた色紙をプレゼントしていただきました。色紙の中央に貼紙で「感謝」とカラフルにデザインされていました。こんな素敵な贈り物が他にあるでしょうか! 七五三の写真について、小1女子の「おとなになるまで大せつにします」とのメッセージが書かれていました。その他のお子さんや先生方からのメッセージも読んで、わたしは非常に感動し、「本当に良かった!」と思いました。松柏園のスタッフ一同も、目頭が熱くなったそうです。

f:id:shins2m:20220301085347j:plainすべての人に儀式を!

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熱心に聴く人びと

 

わたしは、「冠婚葬祭という本業を通じて世の中を少しでも良くすることができた!」という自信と誇りが湧いてきました。これは社長であるわたしだけでなく、社員のみなさんも同じだと思います。現在、コロナ禍で冠婚葬祭業はかつてない困難の中にあります。現場で働く社員のみなさんも、いろいろと不安を抱えています。でも、この色紙を見て、いろんなネガティブな感情が消えたのではないでしょうか。「人を幸せにすることができる儀式は素晴らしい!」「冠婚葬祭の灯を絶対に消してはならない!」という想いが湧いたように思います。

f:id:shins2m:20220301095746j:plain「ケア」は双方向である!

わたしたちは、けっして一方的に児童養護施設のお子さんたちに贈り物をしたのではありません。わたしたちも素晴らしい「こころの贈り物」をいただきました。そして、お互いが「こころの贈り物」を贈り合う行為を「ケア」というのです。相手を支えることで、自分も相手から支えられることを「ケア」というのです。「ありがとう」と言ってくれた相手に対して、こちらも「ありがとう」と言うことが「ケア」なのです。そう、「サービス」は一方向ですが、「ケア」は双方向です。

f:id:shins2m:20220301095719j:plain「ケア」は人間存在の根源に通じる!

 

ポスト・コロナ社会を予見するために、わたしは多くの書を読みました。「SDGs」「ウエルビーイング」「利他」「尊厳」、そして、それらすべてを貫く「ケア」というキーワードが浮かび上がってきました。英語の熟語「take care of」は、「・・・を世話する」「大事にする」という意味です。ここから、「世話」「配慮」「関心」「気遣い」などの意味が出てきます。「ケア」という日本語がよく使われるようになったのは最近のことです。もともと、「ケア」は、「health care(医療)」「nursing care(看護)」といった、もっと限定された、専門的な術語として使われてきました。しかし今では、ケアは「幸福」「倫理」「愛」「善」などの概念と密接に関わる言葉となっています。どうやら、人間存在の根源的なものが、「ケア」に通じていると言えそうです。

f:id:shins2m:20220301085409j:plain「ケア」と「相互扶助」について

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熱心に聴く人びと

 

わたしは、「ケア」とは「相互扶助」という言葉と深く関わっていると考えます。人間は誰もが1人では生きていません。必ず他人の存在を必要とします。それはそのまま「相互扶助」が不可欠であるということであり、誰もがケアを必要としているということです。真の奉仕とは、サービスではなく、ケアの中から生まれてくるものだと言えます。ここでいう奉仕とは、自分自身を大切にし、その上で他人のことも大切にしてあげたくなるといったものです。自分が愛や幸福感に溢れていたら、自然にそれを他人にも注ぎかけたくなります。「情けは人の為ならず」と日本でもいいますが、他人のためになることが自分のためにもなっているというのは、世界最大の公然の秘密の1つです。

f:id:shins2m:20220301100311j:plain最後に道歌を披露しました

 

真の奉仕とは、助ける人、助けられる人が1つになるといいます。どちらも対等です。相手に助けさせてあげることで自分を助け、相手を助けることで自分自身を助けるというのは、まさに与えること、受けることの最も理想的な円環構造と言えるでしょう。その輪の中で、どちらが与え、どちらが受け取っているのかわからなくなります。それはもう、1つの流れなのです。コロナ禍が契機となって、もはやサービス業の時代は終わりつつあります。最後に「これからは、ケア業の時代です。わが社はケア業への進化をめざし、ケアの時代の幕を開きましょう!」と述べてから、「サービスの時代は去りぬ これよりはケアの時代の幕を開かん」という道歌を披露しました。

f:id:shins2m:20220301090835j:plain「今月の目標」を独唱

f:id:shins2m:20220301100609j:plain最後は、もちろん一同礼!

 

総合朝礼の終了後は、サンレー北九州本社の本部会議を行います。昨年もコロナイヤー2年目をなんとか黒字で乗り切りましたが、コロナ3年目となる今年は正念場を迎えています。全社員が全集中の呼吸で全員の力を合わせて最後まで走り抜きたいです。まだまだオミクロン株は油断できませんので、さらに体調に気を配りながら、気を引き締めたいです。社員のみなさん、一緒に頑張りましょう!!

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2022年3月1日 一条真也