施設の新成人に晴れ着を

一条真也です。
わがサンレーグループでは、各地で児童養護施設に入所されているお子さんたちに七五三や成人式の晴れ着の無償レンタルを行っています。ブログ「施設出身の新成人に晴れ着を」ブログ「振り袖 諦めないで」で紹介したように、大分での取り組みが「朝日新聞」や「大分合同新聞」で紹介されましたが、このたび、宮崎での取り組みが「夕刊デイリー」で紹介されました。

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「夕刊デイリー」2021年12月27日号

 

記事は、「施設の新成人に晴れ着を」「延岡・マリエールオークパイン」「無償レンタルと撮影サービス」の見出しで、以下のように書かれています。
「冠婚葬祭業のサンレー(本社・北九州市佐久間庸和社長)は、経済的な理由などで晴れ着を着るのが困難な新成人を支援しようと、着付けと記念撮影を無償で提供するサービスを始めた。県北の冠婚事業拠点となる延岡市別府町のマリエールオークパインも24日、市内の施設で暮らす新成人の女性2人に色とりどりの振り袖を試着してもらい喜ばれた。晴れ着のサービスは主に児童養護施設の入所者を対象に、成人式や七五三に合わせて案内。式の当日に着る衣装一式のレンタル代とヘアメークなどの費用を負担し、プロのカメラマンが撮影した記念写真をプレゼントするという。この日は、児童養護設を退所した若者の学生生活や就職活動を支援している石井記念友愛社目立援助ホーム『みなこホーム』(同市野地町)から、20歳になったばかりの新成人を招待した。2人は試着部屋にずらりと並んだ中から好みの振り袖を選び、「この色が似合うと思うんだけど」「私はこの柄が好き」と声を弾ませながら何度も試着。スタッフも快く相性のいい帯を合わせながら姿見に映してみせ、見栄えを整えていた。
みなこホーム管理者の丸目和代さんによると、児童養護施設では衣装を借りるためこつこつとアルバイト代をためる子どももいるが、晴れ着を着られない新成人が大半で、職員も手出しで支援しきれないのが現状という。好みの晴れ着を借りるのはなおさら困難で、今回招かれた2人は『振り袖を着るのは初めてで本当に楽しい。こうした機会をいただいてとてもありがたいです』と感謝した。サンレーの尾﨑文俊宮崎事業部長は『こうした理由で晴れ着を着られない子どもがいることはあまり知られていないと思います。特に昨年からのコロナ禍で成人式の中止も相次ぎ、着る機会が失われたのではないでしょうか。 サンレーグループで今後も支援を続けていきたい』と話している」

f:id:shins2m:20211222150416j:plainサンレーズ・アンビション・プロジェクト(SAP)

 

七五三は不安定な存在である子どもが次第に社会の一員として受け容れられていくための大切な通過儀礼です。成人式はさらに「あなたは社会人になった」というメッセージを伝える場であり、新成人はここまで育ててくれた親や地域社会の人々へ感謝をする場です。長寿祝いも含めて、すべての通過儀礼は「あなたが生まれたことは正しい」「あなたの成長をこの世界は祝福している」という存在肯定のセレモニーです。万物に光を降り注ぐ太陽のように、サンレーはすべての人に儀式を提供したいという志を抱いています。わが社の志については、『アンビショナリー・カンパニー』(現代書林)に詳しく書きました。よろしければ、ご一読いただけましたら幸いです。

f:id:shins2m:20211102165155j:plainアンビショナリー・カンパニー』(現代書林)

 

2021年12月28日 一条真也