一条真也です。
11月3日は「文化の日」です。ブログ「文化の日」に書いたように、わたしは冠婚葬祭こそは日本文化の核であると考えています。この日、わたしの長女の結納式が小倉の松柏園ホテルで行われました。
松柏園ホテルの庭園にて親子三人で
松柏園の茶室に飾られた結納品
結納式開始前のようす
桜茶をいただきました
結納品の目録をお受けしました
受書をお納め下さい
よろしくお願い申し上げます
若い二人に幸あれ!
婚約指輪をはめてもらう長女
この日の11時半から、松柏園ホテルの茶室で両家の結納式が行われ、相手のお父様が「結納の品でございます。どうぞ幾久しくお納め下さい」と述べて結納品の目録を差し出されました。わたしは、「ありがとうございます。幾久しくお受けいたします」と結納品を拝受しました。また、目録を確認して受書をお渡ししました。
会食前のようす
乾杯!
祝い鯛
松茸の土瓶蒸し
会食のようす
美味しいお酒をいただきました
祖父も大喜びでした!
祖父を囲んで
儀式の終了後は、両家で会食。この日のために用意してあったシャンパンと赤ワインも飲みました。特に味わい深く感じました。食事が済むと、同ホテルの貴賓室で待っていたわたしの父に婚約者およびその御両親を紹介し、歓談。その後は、足が悪いので実家で待っているわたしの母のもとを訪れ、母と長女の2人で記念写真を撮りました。父も母も、とても喜んでくれました。こんなに家族が笑顔になれるなんて、やはり結婚とは良いものですね!
『結納力』(サンレーグランド文庫)
さて、結納という儀式には力があります。もともと日本人の結婚式とは、結納式、結婚式という2つのセレモニー、それに結婚披露宴という1つのパーティーが合わさったものでした。結納式、結婚式、披露宴の三位一体によって、新郎新婦は「結魂」の覚悟を固めてきたのです。今では結納式はどんどん減っていますが、じつはこれこそ日本人の離婚が増加している最大の原因であると思います。日本人の冠婚葬祭の「かたち」を作ってきた小笠原流礼法は「結び」方というものを重視し、紐などの結び方においても文化として極めてきました。結納とは「結び」を「納める」こと、まさに結納は「結び」方の文化です。
『決定版 冠婚葬祭入門』(PHP研究所)
そう、結納によって、新郎新婦の魂、そして両家の絆を結ぶのです。それは、いわば「固結び」と言えるでしょう。現代のカジュアルな結婚式とは、いわば「チョウチョ結び」なのです。だから見た目はいいけれども、すぐに解けてしまうのです。つまり、離婚が起こりやすくなるのですね。結納こそは、新郎新婦の魂を固く結び、両家の絆を固く結ぶ力を秘めています。儀式という「かたち」には「ちから」があります。拙著『決定版 冠婚葬祭入門』(PHP研究所)で最も訴えたのも、そのことです。
わたしたち夫婦も一安心です
長女はいわゆる「父親っ子」で、わたしも目に入れても痛くない存在でした。これまで東京の結婚式場で働いていましたが、今年から小倉の実家に帰って花嫁修業をしていました。10月24日(日)、以前からお付き合いしていた男性がわが家を訪問。彼から「お嬢さんと結婚させて下さい」とお願いされたときは、いろいろなことが心をよぎって感無量でした。本当は、もっと早く事が進む可能性もあったのですが、コロナ禍の影響で少しだけ遅くなりました。緊急事態宣言も解除され、新規感染者数も激減して、ようやく今日の結納を迎えることができました。わたしも妻も、ようやく一安心といったところです。
彼にバトンを渡さないと!
長女の婚約者は現在は会社員ですが、読書と映画鑑賞が趣味で、わたしと話も合います。これまで映画にもよく長女と行っていましたが、これからは代りに彼が行ってくれるでしょう。ブログ「そして、バトンは渡された」で紹介した映画を観て、結婚とは娘を守るためのバトンを新郎に渡すことだと痛感しました。結婚する2人にも、ぜひ、この映画を観てほしいです。結婚式および披露宴は来年6月5日(日)に、ともに 松柏園ホテルで行う予定です。長女の婚約者にバトンを渡す日まで、頑張らないと!
2021年11月3日 一条真也拝