一条真也です。
ついに10月になりました。1日の朝、わが社が誇る儀式の殿堂である小倉紫雲閣の大ホールで、サンレー本社の総合朝礼を行いました。もちろん、空調やソーシャルディスタンスには最大限の配慮をしています。
開始前のようす
最初は、もちろん一同礼!
社歌斉唱のようす
マスク姿で登壇しました
全員マスク姿で、社歌の斉唱および経営理念の唱和を小声で行いました。それから社長訓示の時間となり、わたしがパープルの不織布マスクに同色のネクタイをつけて登壇。わたしは、まず、「昨日、9月末をもって、4回目の緊急事態宣言が終了しました。第100代首相となる自民党の岸田新総裁も誕生し、これから社会が少しでも良い方向へ行くことを期待しています」と語りました。
「日王の湯」について話しました
次に、「9月10日、わが社が運営する福智町の『日王の湯』がオープンしました。これを単なる温浴施設ではなく、互助社会のシンボルとしたい。SDGs(持続する開発目標)やCSR(企業の社会的責任)が注目されていますが、志のある企業こそは、社会を良くできると信じています。最近、わたしのPCには『小学3年生みずきちゃんは、お風呂に入る習慣を知らない』とか『歯磨きも入浴もせず、毎日同じ服を着ている小学生がいます』といったディスプレイ広告がよく出てきますが、そのたびに泣けて仕方がありません。『なんとかしてあげなければ!』と心から思います」と述べました。
SDGsについて語りました
また、わたしは以下のように語りました。SDGsは環境問題が注目されがちですが、人権問題も貧困問題も児童虐待・・・・・・すべての問題は根が繋がっています。そういう考え方に立つのがSDGsであるわけですが、その意味で入浴ができなかったり、1日に1回しか食事ができないようなお子さんに対して、見て見ぬふりはできません。コロナが落ち着いたら、日王の湯を解放して、子どもたちに風呂に入ってもらい、その後、食堂でカレーライスをお腹いっぱい食べてもらうイベントを開催したいと考えています。それは、新しい互助会の在り方だとも思います。
合同七五三を実現したい!
熱心に聴く人びと
七五三のような通過儀礼を挙げてもらえない子どもたちには、合同七五三なども考えてみたいと思います。いずれはイベントでなく持続性のある活動も視野に入れています。この考えに賛同して下さる方々には、ぜひ、わがサンレーの互助会に入会していただきたいと思います。つまり、その事業の志と継続性を支援するクラウド・ファンディング的な意味での互助会募集です。カンパニーズ・ビー・アンビシャス! わが社は、他者の幸せを願う志を持ったアンビショナリー・カンパニーでありたい。『論語』で孔子が訴えている最大のメッセージとは、「他者を幸せにする志を持て!」ということだと思います。
読書週間が始まる!
『論語』といえば、わが社は読書を重んじる会社としての「リーディング・カンパニー」でもあります。毎月、わたしも社内報でおススメ本を紹介しています。今年の読書週間は、10月27日から11月9日です。読書週間とは関係なく、わたしは、本が好きで、とにかく毎日読んでいます。経営者ですので、もちろんビジネス書も読みますが、その他にも歴史や哲学や科学の本、それに小説など、とにかく何でも読みます。本好きが高じて、自分でも本を書きますし、大学の客員教授として学生さんたちに読書指導も行っています。
読書の効用について語る
経営者としてのわたしは、『論語』やドラッカーの経営書などを繰り返し読み、その教えを活かしています。よく「読書が大事なことはわかっているけれど、忙しくて読むヒマがない」と言う人がいます。しかし、逆だと思います。本当は、「本を読まないから時間がない」のではないでしょうか。ビジネス書には、努力の末に成功した人の知識や経験やノウハウがたくさん書かれています。その人が何年も何十年もかけて体得した奥義を、わずか1冊の本を読むだけで得ることができるのです。人間は経験のみでは、1つの方法論を体得するのに数十年もかかります。でも、他人の経験を借りて、それを1日で可能にする読書ならば、最短の時間と最小の労力で成功にたどり着けるわけです。そのうえで自分なりの工夫を加えればよいのです。
グリーフケアと読書について
熱心に聴く人びと
さらに、わが社はグリーフケア・カンパニーでもあります。グリーフケアには2つの機能があり、1つは死別の悲嘆を軽減することです。本を読めば、この地上には、わが子に先立たれた親がいかに多いかを知ります。これまでは自分こそこの世における最大の悲劇の主人公だと考えていても、読書によってそれが誤りであったことを悟るのです。グリーフケアのもう1つの機能は、死の不安を乗り越えることです。長い人類の歴史の中で、死ななかった人間はいませんし、愛する人を亡くした人間も無数にいます。その歴然とした事実を教えてくれる本、「死」があるから「生」があるという真理に気づかせてくれる本はたくさんあります。
最後に道歌を披露しました
哲学・芸術・宗教の本などを読むことによって、人は死後のビジョンを描き、安心を得ます。特に、童話や絵本などの物語の力は死の不安を優しく消し去ってくれます。読書の最大の目的とは、心をゆたかにすることにあります。そして、わたしは「よい本は心のごちそうです。体はスリムな方が健康によいですが、心には栄養をたっぷり与えましょう。あなたも、本を読んで心を太らせてみませんか?」と述べてから、以下の道歌を披露しました。
本を読み心太らせ 悲しみを
溶かして死ぬるおそれさへなし
「今月の目標」を唱和
最後は、もちろん一同礼!
総合朝礼の終了後は、サンレーの本部会議を行います。昨年はなんとかコロナイヤー1年目を黒字で乗り切りましたが、コロナ2年目となる今年は正念場を迎えています。全社員が全集中の呼吸で全員の力を合わせて最後まで走り抜きたいです。梅雨の最中ではありますが、体調に気を配り、熱中症やコロナ変異種の感染にも万全の注意を払いながら、気を引き締めていきたいです。
2021年10月1日 一条真也拝