営業責任者会議 

一条真也です。
13日の11時から、サンレー本社の会議室で営業責任者会議を行いました。いつもは同じ会議室に全国の責任者たちが所狭しと一同に会するのですが、新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大に伴い、福岡県以外の営業責任者たちはオンラインで参加しました。

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最初は、もちろん一同礼!

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今日のマスクはパープルの不織布!

 

冒頭の社長訓示で、わたしはパソコン画面の向こうにいる営業責任者たちに向かって、まずは、「コロナ禍で、じゅうぶんな営業活動もできないことと思います。みなさんのストレスや焦りもよく理解できますが、どうか感染防止を第一に考えて行動していただきたい。ワクチンを2回接種しても油断せず、みなさんも感染対策には最大の注意を払って下さい」と述べました。また、「このような時期のリーダーシップは、高い目標に向けて部下を鼓舞するポジティブ・コミュニケーションとともに、部下の苦悩や悲しみに寄り添うネガティブ・コミュニケーションというか、グリーフケア的対応が求められます」と述べました。

f:id:shins2m:20210913110558j:plainエッセンシャルワークについて

 

さらに、わたしは「このコロナ禍でわかったことは、葬儀が社会に必要な仕事であることです」と言いました。最近よく聞くようになった「エッセンシャルワーク」とは、医療・介護・電力・ガス・水道・食料などの日常生活に不可欠な仕事です。その意味では、葬儀もエッセンシャルワークです。葬儀にはさまざまな役割があり、霊魂への対応、悲嘆への対応といった精神的要素も強いですが、まずは何よりも遺体への対応という役割があります。遺体が放置されたままだと、社会が崩壊します。それは、これまでのパンデミックでも証明されてきたことでした。何が何でも葬儀に関わる仕事は続けなければなりません。

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マスクを取って、「SDGs」を語る

 

いま、「SDGs」が国際的なキーワードになっています。「持続可能な開発目標」という意味ですが、わたしは冠婚葬祭互助会は社会を持続させるシステムそのものであると考えています。結婚式は夫婦を生み、子どもを産むことによって人口を維持する結婚を根底から支える。葬儀は儀式とグリーフケアによって死別の悲嘆によるうつ、自死の負の連鎖を防ぐ。冠婚業も葬祭業も、単なるサービス業ではありません。それは社会を安定させ、人類を存続させる重要な文化装置なのです。冠婚葬祭が変わることはあっても、冠婚葬祭がなくなることはありません。

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営業責任者会議のようす

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福岡県以外はオンライン参加

グリーフケアが非常に注目されていますが、いま、「心のケアの時代」です。そこでは「サービス」から「ケア」への転換が行われ、縦の関係(上下関係)であるサービスと横の関係(対等な関係)であるケアの本質と違いが重要になります。学生のアルバイトに代表されるようにサービス業はカネのためにできますが、医療や介護に代表されるようにケア業はカネのためにはできません。特に、無縁社会に加えてコロナ禍の中にある日本において、あらゆる人々の間に悲嘆が広まりつつあり、それに対応するグリーフケアの普及は喫緊の課題です。

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サービスからケアへ!

 

さらには、「ケアすることは、自分の種々の欲求を満たすために、他人を単に利用するのとは正反対のことであり、相手が成長し、自己実現することを助けること」などのケアについての自分の考えを明らかにしました。葬祭業は、サービス業というよりもケア業です。他者に与える精神的満足も、自らが得る精神的満足も大きいものであり、いわば「心のエッセンシャルワーク」あるいは「ハートフル・エッセンシャルワーク」と呼ばれるでしょう。これは葬祭業に限らず、ブライダル・ビジネスでも同様です。これからの冠婚業は新郎新婦をはじめ、祝われる方々のさまざまなケアを心掛けなければいけません。

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ケアとは「人間尊重」である!

 

何よりも重要なことは、「ケア」とは他人を尊重し、他人のために尽くす営みであり、「いじめ」や「差別」などの対極にあるということです。いくらカネを稼いでいるビジネスマンや膨大な再生回数を誇るYouTuberであっても歪んだ万能感を抱き、「いじめ」や「差別」を肯定する者など人間のクズです。彼らの仕事はブルシット・ジョブです。反対にハートフル・エッセンシャルワーカーとしてのケア業に従事する人々は「人間尊重」の精神に基づいています。心のケアが世界を救うのです!

f:id:shins2m:20210913111049j:plain日王の湯」の可能性について

 

サービス業からケア業へ。わが社の方向性の先に、「日王の湯」の運営もあります。このたび、わが社は福岡県田川郡福智町にある「ふるさと交流館 日王の湯」を管理・運営することになりました。リニューアル工事をした上で、9月8日にプレオープン特別内覧会を開催、10日には正式オープンしました。8000坪の敷地、310坪の温泉棟、154坪の宿泊棟、264坪の大宴会場というスケールです。もちろん、コロナ禍の中ではクラスター対策が最優先ですが、コロナ後には大いに賑わう場所となるでしょう。いずれは、温浴施設のスーパースターである純烈のコンサートも開催したいと考えています。

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「湯縁」で有縁社会の再生を!

 

何より、高齢者の会員様が多い互助会との相性が良い。この施設をベースに、共に入浴する「湯縁」によって有縁社会を再生したいと考えています。産湯に始まり、湯灌に終わる・・・・・・このように、人間の一生は「湯」とともにあります。また、究極の人間関係としての「一期一会」を実現するものとして「茶の湯」という文化がある。グリーフケアの活動は「悲縁」を育て、茶道の普及は「茶縁」を育て、温浴施設の運営は「湯縁」を育てることである。そして、それらはすべて「無縁社会」を乗り越え、「有縁社会」を再生する道となります。

f:id:shins2m:20210913130504j:plain高い志を持とう!

 

いま、わたしは『儒教と日本人』という対談本の校正作業を行っています。対談相手は、現代日本における儒教研究の第一人者である大阪大学名誉教授の加地伸行先生です。わたしが加地先生、そして孔子から学んだ最大の教えは「志」というものの大切さです。自分が幸せになったり、自分の会社が良くなるのは結構なことですが、それだけではいけません。やはり、他人の幸せを願い、社会が良くなることを目指さなければいけない。それが「志」です。

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最後は、もちろん一同礼!

 

今年の11月18日に創立55周年を迎えるわが社には「志」があります。わたしは、「冠婚葬祭を通じて良い人間関係づくりのお手伝いをし、無縁社会を乗り越えて有縁社会を再構築することを目標に進んでいけば、自ずからわが社も発展するでしょう」と述べ、「カンパニーズ・ビー・アンビシャス! わが社は、志のある会社としてのアンビショナリー・カンパニーであり続けましょう!」と言って、わたしは1時間の社長訓示を終えました。オンライン参加者も含め、多くの熱い視線を感じたことは言うまでもありません。社長訓話の終了後は、みんなで昼食の幕の内弁当をいただきました。感染対策に万全の配慮をし、アクリル板を立てまくったことは言うまでもありません。

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いただきます!

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みんなで弁当を食べました

2021年9月13日 一条真也