今からでも中止だ中止!!

一条真也です。
14日の午後、東京から北九州に戻りました。
今回の出張はグリーフケア映画製作に大きな進展がありましたが、空港に到着すると、梅雨明けした北九州は気温が34度もあり、暑さで卒倒しそうになりました。その後、さらに卒倒しそうな驚愕のニュースが入ってきました。

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ヤフーニュースより

 

14日に東京都が確認した新型コロナウイルスの新たな感染者が1149人だったというのです。直近7日間の1日あたりの平均は823人で、前の週と比べて130.3%となりました。新たな感染者が1000人を超えたのは5月13日の1010人以来となります。強行開催まであと10日を切った東京五輪ですが、このままでは開催中に感染者が2000人以上になる可能性も出てきました。

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ヤフーニュースより 

 

このニュースも衝撃的ですが、それにしても信じられないのは、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が13日、都内で東京五輪パラリンピック組織委員会橋本聖子会長と面会した際に、公開で行われた会談の中で、日本国民に安全を訴えるつもりが、「最も大事なのはチャイニーズピープル・・・」と、日本人を中国人と言い間違えたことです。バッハ会長は、すぐに「ジャパニーズピープルの安全安心です」と言い直しましたが、これは超弩級の失言です。こんな失言、聞いたことないぞ!



東京都に4度目の「緊急事態宣言」が発令されたばかりの中で、五輪歓迎ムードが皆無といっていい日本人の感情を逆撫でするKY発言を繰り返してきたバッハ会長の発言は、さらなる反感を買いました。SNS上では「開催国がどこでも儲けさえすればいいんだろ」「本音が見えた」「もう頭の中は次の北京冬季五輪か」などと大炎上。この単なる言い間違いでは済まされない痛恨のミスは海外にも波紋を広げており、たとえば英「ガーディアン」紙は電子版で「IOCのバッハ会長が、日本の人々を“チャイニーズピープル”と呼んだことで、東京2020大会の開催に消極的なホスト国を味方につけようとする試みは、恥ずかしいスタートとなった」と否定的に報じました。


どうしても東京五輪を開催させたい日本人の中には、「単なる言い間違いではないか」と弁護する人もいるかもしれません。しかし、ブログ「菅発言はフロイト的失言?」にも書いたように、言い間違いにはその人の本心が反映されているという説があります。その説を唱えたのは、「精神分析学の父」であるジークムント・フロイトです。「フロイト的失言」(Freudian slip)という言葉があるのですが、言い間違いによって人間は思わずその本心や、無意識の願望などを表現してしまっているというのです。ある人が、誰かのお葬式に行き、遺族の方に「ご愁傷様です」と言うはずが、「おめでとうございます」と言ってしまったとします。それは「おめでとう」と言った人の心の中に、その人が死んで良かったという本心があるからだというのです。もっとも、言った本人さえ気づいていない無意識レベルの問題なのですが。


そもそも「ジャパニーズ」と「チャイニーズ」を言い間違えるということ自体が、わたしには信じられません。正直、場所が日本だから無事に済んだものの、もし北京五輪のときに中国で「チャイニーズ」を「ジャパニーズ」とか「チャイニーズタイペイ」とか言い間違えたら、習近平はきっと許してくれませんよ。日本国内だって、バッハ会長が行きたがっている広島で「世界で初めて核兵器の被害に遭ったのは中国人です」などとスピーチしようものなら、日本人も中国人も決して許さないと思います。というか、バッハよ、お前はウルトラ・スーパー馬鹿か?!


東京五輪について思い返せば、エンブレム選定のときから盗作問題が持ち上がっていました。その後も、新国立競技場の工事費の高額予算が問題になり、スペシャルサポーターとして関わるはずだったSMAPが解散。それを引き継ごうとした嵐が活動休止。福島との関わりが特に深かったTOKIO聖火ランナー辞退と、とにかくケチがつきまくりました。極めつけは、東京五輪組織委員会の森会長が女性蔑視発言によって辞任したことですが、「これで、もう東京五輪消えたな」と思っていたら、ダメ押しで開会式の演出トップの佐々木氏が渡辺直美さんの容姿侮辱問題で辞任しました。これだけケチがつき続けるのも珍しい!


天皇陛下東京五輪開催を心配されているという宮内庁長官の拝察発言もありましたし、最近も東京五輪の海外スタッフがコカイン所持で逮捕など、これからは毎日のようにバッド・ニュースが続く可能性さえあります。これでは、池江選手が金メダルを何個取ろうともイメージダウンは避けられません。強行開催まで日がない東京五輪ですが、じつは今からでも中止にした方が、このまま開催するよりも国税の負担は少なくて済みます。ここまでケチにケチがつきまくった東京五輪の開催はオリンピアの故郷であるギリシャのオリュンポス12神も、わが日本の八百万の神々も、決して望んでいないと思います。

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ヤフーニュースより


読売新聞の調査によれば、東京五輪強行開催のせいで、菅内閣の支持率は37%となり、昨年9月の内閣発足以降最低だった前回(6月4~6日調査)の37%から横ばいとなりました。不支持率は53%(前回50%)に上がり、内閣発足後で最高となりました。不支持率が支持率を上回るのは今年5月から3回連続。支持率低迷の背景には、政府の新型コロナウイルス対策や五輪対応への不満があるのは確実です。これが政権に批判的な朝日や毎日ではなく、政権寄りと見られている読売の調査というのも驚きですが、13日の時点でも「東京五輪は中止すべき」という人が50%というのが驚きます。互助会業界の人たちや社員が心配するのでもう東京五輪についての発言は控えようかと思っていましたが、これだけは言わずにはおれません!
今からでも中止だ中止!!

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2021年7月14日 一条真也