一条真也です。
7月になりました。いよいよ今月27日に、東京五輪が強行開催されますね。「ゴジラ株」と名付けられたスーパー変異株の感染拡大が心配です。1日、産経新聞社の WEB「ソナエ」に連載している「一条真也の供養論」の第36回目がアップされます。今回のタイトルは、「遺影も笑顔の方がいい?」です。
「遺影も笑顔の方がいい?」
コロナ禍でストレスがたまる一方ですが、気分が爽快になる素敵な動画をYouTubeで見つけました。2020年8月23日にUPされた「幕末・明治の偉人を【笑顔】にしてみた」という動画です。作成者は「 コー吉」さんという方で、いろいろな有名人の顔を加工する動画をたくさん作られています。
その動画では、夏目漱石、板垣退助、野口英世、森鴎外、与謝野晶子、伊藤博文、明治天皇、樋口一葉、滝廉太郎、芥川龍之介、福沢諭吉、大久保利通、木戸孝允、大隈重信、渋沢栄一、住友友純、豊田佐吉、山縣有朋、近藤勇、土方歳三、坂本龍馬、西郷隆盛、徳川慶喜、勝海舟、篤姫、岩崎弥太郎、高杉晋作、岩倉具視といった偉人たちのモノクロの肖像写真をカラーに編集し、さらに笑顔に変えるという内容なのだが、これは素晴らしい!
最初の夏目漱石から、もう大笑いしました。漱石は留学先のロンドンで鬱病を患ったのをはじめ、病気がちだったとされていますが、いつもこんな笑顔を見せていたら健康に長生きできたかもしれないと思いました。これまで暗いイメージだった森鴎外や芥川龍之介といった文豪も、笑顔になるといい感じです。ぐっと親しみが湧いてきます。とても人間臭く感じれられます。
驚いたのは女性の写真です。失礼ながらあまり美人のイメージではなかった与謝野晶子が、笑うと一気に可愛い美人に早変わりしてビックリ! 笑顔というのは、人を美しくするのだと再認識しました。もともと美女の樋口一葉の笑顔などは、さらに美しくなって、現代でも女優になれそうなレベルです。幕末維新の英雄では、坂本龍馬や西郷隆盛の笑顔が気に入りました。映画やTVドラマに何度も取り上げられ、いろんな俳優が彼らの笑顔姿も見せてくれていますが、やはり定番の肖像が笑顔になるインパクトは大きいですね。
冠婚葬祭互助会であるわが社は、死別の悲嘆に寄り添う「グリーフケア」にも積極的に取り組んでいますが、そこでも笑顔やユーモアというものを大切にしており、愛する人を亡くされた遺族の方々を対象とした「笑いの会」などを開催しています。葬儀においても、ひと昔前の遺影写真は笑顔がタブーとされてた時もあったが、最近は笑顔の写真で遺影写真を作られる方が増えてきました。ご遺族は故人が幸せそうな笑顔の写真を選ぶようになっています。遺影写真というものは、代々その家に残る写真です。かしこまった写真より笑顔の写真がご遺族も心穏やかに過ごせるのではないでしょうか?
2021年7月1日 一条真也拝