コロナ時代の生き方

一条真也です。
コロナ第4波の到来が叫ばれていますが、16日の早朝から松柏園ホテルの神殿で恒例の月次祭が行われました。

f:id:shins2m:20210416081023j:plain月次祭のようす

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コロナ完全対応で執り行われました

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玉串奉奠を務めました

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コロナの終息を祈りました


皇産霊神社の瀬津神職が神事を執り行って下さいましたが、この日は祭主であるサンレーグループ佐久間進会長が不在でした。そこで、わたしが玉串奉奠を行いました。一同、会社の発展と社員の健康・幸福、それに新型コロナウイルスの感染拡大が終息することを祈念しました。わたしに続いて、松田常務が玉串奉奠し、参加者も一緒に二礼二拍手一礼しました。

f:id:shins2m:20210416105800j:plain最初は、もちろん一同礼!

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ブルーの不織布マスクで登壇

神事の後は、恒例の「天道塾」を開催しました。佐久間会長が不在なので、最初からわたしが登壇して、話をしました。今日はブルーのネクタイに合わせた色の不織布マスクを着けました。わたしはまず、「日本でもワクチンの接種が開始されましたが、新型コロナウイルスの終息には程遠いですね。変異株が猛威をふるい、大阪をはじめ大変なことになっています。東京に波及することは確実です。完全に第4波の到来であり、こんな状況で東京五輪を強行開催するのは信じられません。池江璃花子選手の復活には感動しましたが、彼女が五輪スポンサーを始めとした開催派に利用されてジャンヌ・ダルクにならないことを願っています」と述べました。

f:id:shins2m:20210416083233j:plainマスクを外して話しました 

 

それから、「ここで、もう一度、コロナについて考えてみましょう」と言ってから、ブログ「『コロナ時代の生き方』講演」で紹介した昨年12月9日に北九州市婦人団体協議会の主催で行われた講演の内容を紹介しました。コロナ禍の中にあって、初めてオンラインではないリアルな講演でしたが、このたび講演内容を収録した立派な冊子が届いたのです。巻末には、聴講者の方々の感想も記されており、多くの過分なお言葉には感激しました。また、世の御婦人方が何に関心があるか、何を互助会に求めているかも理解できましたので、天道塾で披露した次第です。

f:id:shins2m:20200801194352j:plainサンデー新聞」2020年8月1日号

 

このときの講演は、ブログ『コロナの時代の僕ら』で紹介した「サンデー新聞」連載の「ハートフル・ブックス」の第147回を読まれた主催者の方からの依頼で実現しました。『コロナの時代の僕ら』パオロ・ジョルダーノ著/飯田亮介訳(早川書房)を取り上げた回です。同書には、ジョルダーノがイタリアの新聞「コリエーレ・デッラ・セーレ」紙に寄稿した27のエッセイが掲載されています。

f:id:shins2m:20210416083738j:plain『コロナの時代の僕ら』について

 

 著者あとがき「コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと」は、まことに心を打つ文章です。
「僕は忘れたくない。今回のパンデミックのそもそもの原因が秘密の軍事実験などではなく、自然と環境に対する人間の危うい接し方、森林破壊、僕らの軽率な消費行動にこそあることを。僕は忘れたくない。パンデミックがやってきた時、僕らの大半は技術的に準備不足で、科学に疎かったことを。僕は忘れたくない。家族をひとつにまとめる役目において自分が英雄的でもなければ、常にどっしりと構えていることもできず、先見の明もなかったことを。必要に迫られても、誰かを元気にするどころか、自分すらろくに励ませなかったことを」と書かれています。

f:id:shins2m:20210416083810j:plainわたしが忘れたくないこと

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熱心に聴く人びと

 

わたしは、この文章を読んで感動しました。そして、自分なりに、今回のパンデミックを振り返りました。わたしは忘れたくありません。今回のパンデミックで卒業式や入学式という、人生で唯一のセレモニーを経験できなかった学生がいたことを。わたしは忘れたくありません。今回のパンデミックで多くの新入社員たちが入社式を行えなかったことを。そして、わが社では北九州の新入社員のみに辞令交付式を行ったことを。わたしは忘れたくありません。緊急事態宣言の中、決死の覚悟で東京や神戸や金沢に出張したことを。沖縄には行けなかったことを。いつも飛行機や新幹線は信じられないくらいに人がいなかったことを。

f:id:shins2m:20210416083346j:plainわたしが忘れたくないこと

 

わたしは忘れたくありません。楽しみにしていた結婚式をどうしても延期しなければならなかった新郎新婦の落胆した表情を。わたしは忘れたくありません。新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった方々の通夜も告別式も行えなかったことを。故人の最期の瞬間にも会えず、遺体にも会えなかった遺族の方々の涙を。そして、わたしは忘れたくありません。外出自粛が続く毎日の中で、これまでの人生で最も家族との時間が持てたことを・・・・・・。

f:id:shins2m:20210416083843j:plain患者を助けよう。死者を悼み、弔おう。 

 

 『コロナの時代の僕ら』の最後には、「家にいよう。そうすることが必要な限り、ずっと、家にいよう。患者を助けよう。死者を悼み、弔おう」と書かれています。これを読んで、わたしはアンデルセンの童話「マッチ売りの少女」を連想しました。この短い物語には2つのメッセージが込められています。1つは、「マッチはいかがですか?マッチを買ってください!」と、幼い少女が必死で懇願していたとき、通りかかった大人はマッチを買ってあげなければならなかったということです。

f:id:shins2m:20210416084000j:plain 『マッチ売りの少女』のメッセージとは?

 

少女の「マッチを買ってください」とは「わたしの命を助けてください」という意味だったのです。これがアンデルセンの第1のメッセージでしょう。第2のメッセージは、少女の亡骸を弔ってあげなければならないということ。行き倒れの遺体を見て見ぬふりをして通りすぎることは人として許されません。死者を弔うことは人として当然です。このように、「生者の命を助けること」「死者を弔うこと」の2つこそ、国や民族や宗教を超えた人類普遍の「人の道」なのです。

f:id:shins2m:20210416084247j:plainソーシャルディスタンスについて

 

いま、男子ゴルフの松山英樹選手が日本男子で初制覇した米マスターズ・トーナメントで、早藤将太キャディーの「一礼」が世界的な話題となっています。じつは、コロナ禍の中で、わたしは改めて「礼」というものを考え直しています。特に「ソーシャルディスタンス」と「礼」の関係に注目し、相手と接触せずにお辞儀などによって敬意を表すことのできる小笠原流礼法が「礼儀正しさ」におけるグローバルスタンダードにならないかなどと考えています。コロナ禍のいま、冠婚葬祭は制約が多く、ままならない部分もあります。身体的距離は離れていても心を近づけるにはどうすればいいかというのが、わたしのテーマです。

f:id:shins2m:20210416084440j:plain礼法とは何か

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熱心に聴く人びと

 

「良い人間関係づくり」のためには、まずはマナーとしての礼儀作法が必要となってきます。日本における礼儀作法は、武家礼法であった小笠原流礼法がルーツとなっています。わたしは学生時代より小笠原流礼法第32代宗家の小笠原忠統先生、および父でもある実践礼道小笠原流の佐久間禮宗会長から礼法を学んできました。26歳のときに、小笠原先生から免許皆伝を許されました。小笠原流礼法などというと、なんだか堅苦しいイメージがありますが、じつは人間関係を良くする方法の体系にほかなりません。小笠原流礼法は、何よりも「思いやりの心」「うやまいの心」「つつしみの心」という3つの心を大切にしています。これらは、そのまま人間尊重の精神であり、人間関係を良くする精神なのです。 

f:id:shins2m:20210416092607j:plain儀式なくして人生なし!

 

それから、わたしは儀式の重要性を説き、「儀式なくして人生なし!」と訴えました。その後は、「こころ」と「かたち」の話、茶道の話、それから「修活」の話などをしましたが、熱弁をふるっているうちに1時間が過ぎました。最後に、わたしは「じつは、いま断食をしています。健康のために体を定期的にきれいにしようと思い、マナ酵素ルイボスティーだけで一切の食事を絶っているのですが、今日で3日目になります。断食をすると体も軽くなりますが、頭がクリアになることが大きなメリットです。

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最後は、もちろん一同礼!

 

5月に開催する全国葬祭責任者会議に合わせて、儒教研究の権威である加地伸行先生と対談するので、一昨日から『論語』関係の書物を精読しているのですが、断食中に読書すると孔子の言葉が脳にダイレクトに入ってきます。コロナ後の社会にグレート・リセットが求められていますが、わたしは自身の身体と精神をグレート・リセットしようと思いました」と述べたところ、みんな、マスク越しにギョッとしていました(笑)。

 

2021年4月16日 一条真也拝