一番歌が上手い歌手は誰か?

一条真也です。
わたしは、会社近くのコンビニでよく「週刊文春」を買います。今ちょうど『2016年の週刊文春柳澤健著(光文社)を読んでいるのですが、日本最強メディアを追わないと、時代に乗り遅れる気がしますね。

f:id:shins2m:20210215121456j:plain
週刊文春」最新号の表紙

f:id:shins2m:20210215121526j:plain
週刊文春」最新号の目次
 

最新号となる2月18日号も買いました。
トップ記事は「東京五輪を壊す男 森喜朗黒歴史』」で、次が「貴乃花 激白5時間『【優一】新妻への非道と【景子】離婚の真実』」でした。どちらも一応は読みましたが、正直言って、最も興味深かったのは「小川彩佳『離婚も考えてる。でも・・・』」「夫のウソと“白ビキニ愛人”の正体」でした。

f:id:shins2m:20210215121557j:plain
桑田佳祐さんの連載コラム 

 

その他、連載コラムの「ポップス歌手の耐えられない軽さ」の内容が非常に興味深いものでした。サザンオールスターズ桑田佳祐さんが書いているコラムですが、この号のタイトルは「続・一番歌が上手いって何だ!?」。「続」とあるので先週号(2月11日号)に掲載されている「一番歌が上手いって何だ!?」を開いてみると、桑田さんは「誰が一番、歌が上手いのか!?」というよくあるランキング・ネタに言及し、「そもそも歌とは、技術や正確性を競うものなのか? いや、ごく当たり前の答えだが、アタシは違うと思う。歌とはすなわち、その善し悪しや好き嫌いは、あくまでもその歌を楽しみ享受してくれる人、すなわちファンの皆様が決めるものだ」と述べ、次号で「アタシが独断と偏見で『歴代最強の歌い手』を選んでみたらどうなるか??」を大発表すると告知しています。これは楽しみ!!



そして、次号のコラムで、桑田さんは「アタシの経験値、世代感覚、単なる好みから選出すると、日本の歌謡曲史上『最強の男性歌手』は、尾崎紀世彦さんである!!」と書いています。《好きな理由 その①》は、桑田さんと同じ茅ケ崎出身であること。《好きな理由 その②》は、「1970年、遅咲きながらも衝撃的で華麗なるデビューを果たし、『また逢う日まで』では、当時、世の中に漂う沈鬱なムードを、全部、ぜーんぶ持っていってくれた!!」こと。《好きな理由 その③》は、カントリー、ハワイアン・ミュージックを音楽的基盤に持ち、シンガーとして日本語の歌謡曲を『ポピュラー・ミュージック』の領域に押し上げたこと。《好きな理由 その④》は、「ここが一番本題かもしれないが、言わずと知れた『声質』『声量』の豊かさは超一級品!!」なこと。



そして、《好きな理由 その⑤》は、顔が、元「フリー」「バッド・カンパニー」のヴォーカル、ポール・ロジャーズに似ている(笑)こと。尾崎紀世彦について、桑田さんは「洋楽を歌う時、英語の発音がメチャ素晴らしい。これは、歴代の日本の男性歌手の中では圧倒的である!! 尾崎さんの場合、単に『外国人ぽい』というのではなく、『尾崎紀世彦の洋楽』にしてしまうから凄い!! やっぱり、あのモミアゲの太さはダテではない(笑)」と最大級の賛辞を送ります。



桑田さんは、「そして女性歌手だったら、『最強』は、ちあきなおみさんだ!! 」と述べます。1969年に「雨に濡れた慕情」でデビューして以来、「四つのお願い」や「喝采」といったヒット曲を次々と放ちました。まさに(総合格闘技でいう)「『寝てよし、立ってよし』とは彼女の事だ」と桑田さんは評します。また、「クレパスのような二十四色濃淡溢れる歌声。物語性の強い、歌唱難易度がすこぶる高い楽曲も、見事に歌いこなすその実力はまさに天下一品!!」と絶賛するのでした。



ちあきなおみはデビューからしばらく経つと、取り上げる曲の雰囲気が変化しますが、桑田さんは「もっと音楽的なチャレンジがしたい」「‟私の歌”をさらに深堀りしたい」「ちあきなおみを演出するのは、自分自身以外にはいない」という思いを本人が強く持ったのではないかと想像しています。さらに桑田さんは、「とびっきりの才能をお持ちな彼女の事。自負や目指すところがあまりに高く、周囲や日本の芸能界の慣習と、なかなか折り合いのつかない事も多々あったのかもしれない」と想像しています。

f:id:shins2m:20210215121751j:plain
カラオケでよく歌いました♪

f:id:shins2m:20210215121816j:plain
いつも熱唱してしまいます♪
 

桑田さんが、「最強の男性歌手」に尾崎紀世彦、「最強の女性歌手」にちあきなおみの名前を挙げたのは大いに納得しました。かの「ひとり紅白歌合戦」からもわかるように日本の歌謡曲を愛し抜いている桑田さんならではのチョイスだと思います。蛇足ながら、わたしなら男性歌手に前川清沢田研二、女性歌手に美空ひばり、MISHAをエントリーしたいと思いますが・・・・・・。じつは、尾崎紀世彦また逢う日まで」はわがカラオケ・レパートリー曲なのであります。2019年7月3日にメモリード創立50周年記念祝賀会前夜祭として長崎で行われた互助会経営者カラオケ大会で、わたしは「また逢う日まで」を歌ったのですが、なんと優勝しました!(笑)

f:id:shins2m:20210215121848j:plain
喝采」も大好きな名曲です♪

f:id:shins2m:20210215121924j:plain
この歌は心に沁みますね♪

 

そして、ちあきなおみ喝采」もわがカラオケ・レパートリー曲です。もちろん現在はコロナでカラオケ自体に行きませんが、コロナ以前はよく歌いました。この歌は元恋人の葬儀の場面を歌ったナンバーですが、そこには悲しい物語があって、しみじみと心に沁みる名曲ですね。桑田さんは、以下のように述べます。
尾崎紀世彦さんと、ちあきなおみさん。少し『お題』と方向は逸れたが、大好きなお二人の話が出来て本当に良かった。結局、歌の上手さとは何なのだろう!? 1つ言えるのは、その曲に出逢い、上手く寄り添って、その結果として曲の妙味を最大限に引き出せた人こそが、最も上手い歌手なのだと思う」

 

最後に、桑田さんは「アタシにとっての『最強の歌手』とは、人物としても大変魅力的で、色っぽい人の事だったんだね!! 偉大なる大先輩方の事は、決して忘れません。尾崎紀世彦さん、ちあきなおみさん、本当にありがとうございました」と述べるのでした。ちなみに、わたしが一番好きな歌手は桑田佳祐その人です。桑田さんの歌で、どれだけ人生が豊かになったか計り知れません。いつかお会いして、直接、感謝の言葉を述べたいと思っています。



そして、「人物としても大変魅力的で、色っぽい人」といえば、やはり、桑田圭祐さん自身もリスペクトされている前川清さんを置いて他にありません。前川さんがわが社のイメージ・キャラクターになって、社名のサウンドロゴを含んだCMソングを歌って下さったことは、わたしにとって最高の喜びです!

 

2021年2月15日 一条真也