魂の義兄弟の交感録

一条真也です。
徳島新聞」11月22日号朝刊に、「バク転神道ソングライター」こと宗教哲学者の鎌田東二氏との共著『満月交心 ムーンサルトレター』(現代書林)の書評が掲載されました。評者は、「京都の美学者」こと秋丸知貴さんです。

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徳島新聞」2020年11月24日朝刊 

 

秋丸さんの書評は、「魂の義兄弟の交感録」のタイトルで、こう書かれています。
「当代随一の博覧強記の哲人2人による、5冊目のWEB文通記録集。鎌田氏は、京都大学名誉教授で、日本を代表する宗教哲学者で、フリーランス神主で、神道ソングライター。一条氏は、冠婚葬祭互助会大手の株式会社サンレー代表取締役社長で、100冊以上の著作を持つ作家。現在、鎌田氏は 上智大学グリーフケア研究所の特任教授で、一条氏は同客員教授を務めている。2人は今年で28年目の師弟関係であり、『魂の義兄弟』でもある。2人は丸15年、風流にも満月を迎える度に欠かさずWEB文通を交わしてきた。前記録集『満月交感』上下巻、『満月交遊』上下巻に続き、本書は第121信から第180信を収める。576頁の大著である。
内容は学問芸術から政治経済まで多岐にわたるが、語られるテーマの中心は儀礼・儀式とグリーフケアの重要性である。両者は共に、現代における宗教的精神文化の衰退を憂い、一貫して現実に即した健全な新しい信仰のかたちを模索している。それは、現世だけではなく来世も含めた人生の意味こそが真に人々の心に安寧と活力を与えることを確信しているからであろう。
時にどちらの文章か分からなくなるほど、両者の真摯な志と圧倒的な知性は共通している。相互に深くリスペクトしつつ、無理せず自然体で知的冒険心に溢れる意見を交わし合うところが、この風雅な様式美的文通が長続きしている秘訣である。その時々の世相を的確に掘り下げた書簡体の文章は、平成から令和へ移り変わる時代の1つの歴史的な証言記録ともなっている。その度ごとの感興を逃さない詩を『機縁詩』と呼んだゲーテに倣い、この稀有な『機縁思想文通』の継続と展開をこれからも末永く見守りたい」

 

素晴らしい書評を書いて下さった秋丸さんには感謝するばかりです。『満月交心 ムーンサルトレター』ですが、アマゾンにも超弩級のレビューが続々と投稿されています。‟れいわのはる”さんの「同時代を生きる天晴(あっぱれ)な二人:満月に語り合うハートフルなShinとTonyはソウル・フレンド。」、“3pac”さんの「 満月の夜、星が衝突するとき」、“アルファ”さんの「満月交信! 稀代の哲人二人によるギネス級の長期持続型超重量級思想文通」など、プロの書評家が書いたとしか思えないようなハイレベルの文章も投稿され、わたしも仰天しています。レビュアーの方々の御厚意を無駄にしないためにも、1人でも多くの方に『満月交心 ムーンサルトレター』を読んでいただきたいと全集中の呼吸で願っています!

  

満月交心 ムーンサルトレター

満月交心 ムーンサルトレター

 

 

2020年11月24日 一条真也