自分だけが正しいわけじゃない

一条真也です。
「月刊リトル・ママ」2020年12月号が刊行されました。朝日新聞社系の「ママと子どもの明日を応援!!」するフリーペーパーで、各幼稚園などに配布されます。わたしは同紙で「一条真也のはじめての論語」というコラムを連載しています。拙著『はじめての「論語」 しあわせに生きる知恵』(三冬社)の内容をベースに、毎月、『論語』の言葉を紹介していきます。

f:id:shins2m:20201113230317j:plain「リトル・ママ」2020年12月号 

 

第10回目は、「子曰く、勇を好むも貧をにくむは乱なり 人にして不仁なる これをにくむこと 甚だしきは乱なり。 」という言葉を紹介しました。血気の多い人は、お金がなくて困ると、つらい逆境に耐え切れず、犯罪を犯しやすくなるというのです。そして、もともと「徳」を身につけていない人は、自分のことは棚に上げて、全部を他人のせいにして、「あいつが悪い」と乱暴を働くというのです。

これは極端な例ですが、こういうこころの動きはだれにでもあります。 でも、りっぱな人は、そんなときに慎重に行動します。 貧乏や理不尽なことをきらう気持ちはわかりますが、行き過ぎてしまうと、取り返しがつかないことになってしまいます。

そんな気持ちになったとき、「じゃあ、自分にもそんなところはないのかな」と見直すと「自分だけが正しいわけじゃないな」と思えてきて、いままでより深く考えることができるのです。まず自分の行いを良くすること。人と誠実に付き合うとは、こういうことです。そのように毎日、少しずつ考えていくようにしたいものですね。

 

はじめての「論語」 しあわせに生きる知恵

はじめての「論語」 しあわせに生きる知恵

  • 作者:一条真也
  • 発売日: 2017/07/07
  • メディア: 単行本
 

 

2020年11月15日 一条真也