11月度総合朝礼

一条真也です。
11月になりました。2日の朝、わが社が誇る儀式の殿堂である小倉紫雲閣の大ホールで、サンレー本社の総合朝礼を行いました。もちろん、ソーシャルディスタンスには最大限の配慮をしています。

f:id:shins2m:20201102084414j:plain11月度総合朝礼のようす

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最初は、もちろん一同礼!

f:id:shins2m:20201102084604j:plain社歌斉唱のようす

f:id:shins2m:20201102084817j:plain黒マスク姿で登壇しました

 

全員マスク姿で社歌の斉唱および経営理念の唱和は小声で行いました。それから社長訓示の時間となり、わたしが黒マスク姿で登壇しました。わたしは、まず、「10月31日をもって、マリエールオークパイン金沢が閉館しました。翌1日からは新しい冠婚施設がオープンしましたが、コロナ禍の中にあってもマリエール金沢では8月~10月で70件以上もの施行を実現し、まさに有終の美を飾りました」と言いました。

f:id:shins2m:20201102084830j:plainグリーフケアの時代」が幕を開ける !

 

それから、以下のような話をしました。11月4日、この大ホールで一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)の「グリーフケア資格認定制度」のキックオフ・セレモニーが行われます。上智大学グリーフケア研究所の先生方、冠婚葬祭互助会の経営者の方々、そして全国の互助会各社から選び抜かれたファシリテーターのみなさんも参加されます。グリーフケアのパイオニアが一同に会し、まさに「儀式の殿堂」であるこの大ホールから新しい「グリーフケアの時代」が幕を開けることになります。

f:id:shins2m:20201006093107j:plain「PHP」2020年11月号

f:id:shins2m:20201102084902j:plain礼とは「人の道」である !


冠婚葬祭の基本は、なんといっても「礼」です。「PHP」11月号の「私の信条」というコーナーに、わたしが登場しました。インタビュー取材の中で、わたしは、PHPの創設者である松下幸之助の「礼は人の道である」という言葉を挙げて、わが社のミッションである「人間尊重」について語りました。わたしは日頃から「礼経一致」の精神を大事にしたいと考えていますが、「経営の神様」といわれた松下翁も「礼」を最重要視していました。彼は、世界中すべての国民民族が、言葉は違うがみな同じように礼を言い、挨拶をすることを不思議に思いながらも、それを人間としての自然の姿、人間的行為であるとしました。すなわち礼とは「人の道」であるとしたのです。

f:id:shins2m:20201102140403j:plain「礼」について語りました

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熱心に聴く人びと

 

松下幸之助はさらに言います。礼とは、素直な心になって感謝と敬愛を表する態度である。商いや経営もまた人間の営みである以上、人間としての正しさに沿って行なわれるべきであることを忘れてはなりません。礼は人の道であるとともに、商い、経営もまた礼の道に即していなければならないのです。礼の道に即して発展してこそ、真の発展なのです。70年間で実に七兆円の世界企業を築き上げ、ある意味で戦後最大の、というよりも近代日本で最大の経営者といえる松下幸之助翁が最も重んじていたものが人の道としての「礼」と知り、わたしは非常に感動しました。

f:id:shins2m:20201102085101j:plainコロナ禍の中で「礼」を考える

 

コロナ禍の中にあって、わたしは改めて「礼」というものを考え直しています。特に「ソーシャルディスタンス」と「礼」の関係に注目し、相手と接触せずにお辞儀などによって敬意を表すことのできる小笠原流礼法が「礼儀正しさ」におけるグローバル・スタンダードにならないかなどと考えています。コロナ禍のいま、冠婚葬祭は制約が多く、ままならない部分もあります。身体的距離は離れていても心を近づけるにはどうすればいいかというのは、この業界の課題でもあります。

f:id:shins2m:20201102140329j:plainこれから儀式の時代が来る!

f:id:shins2m:20201102085244j:plain熱心に聴く人びと

 

感染症に関する書物を読むと、世界史を変えたパンデミックでは、遺体の扱われ方も凄惨でした。14世紀のペストでは、死体に近寄れず、穴を掘って遺体を埋めて燃やしていたのです。15世紀にコロンブスが新大陸を発見した後、インカ文明やアステカ文明が滅びたのは天然痘の爆発的な広がりで、遺体は放置されたままでした。20世紀のスペイン風邪でも、大戦が同時進行中だったこともあり、遺体がぞんざいな扱いを受ける光景が、欧州の各地で見られました。もう人間尊重からかけ離れた行ないです。その反動で、感染が収まると葬儀というものが重要視されていきます。人々の後悔や悲しみ、罪悪感が高まっていったのだと推測されます。

f:id:shins2m:20201102140304j:plain最後に、道歌を披露しました

 

コロナ禍が収まれば、もう一度心ゆたかに儀式を行う時代が必ず来ます。そのためにもいま一度、礼と人間尊重の心を養っておかねばなりません。「礼経一致」に基づくサンレー の企業姿勢は正しいと信じています。冠婚葬祭は変わるけれども、冠婚葬祭はなくなりません。コロナ禍の時代にあっても、いやコロナ禍だからこそ、さらに「天下布礼」を進めていきたいものです。最後に、わたしは以下の道歌を披露しました。

 

 人びとの身と身
  離るるコロナの世

    心近づくかたち求めん 

 

f:id:shins2m:20201102140445j:plain「今月の目標」を唱和

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最後は、もちろん一同礼!

 

総合朝礼の終了後は、大会議室で北九州本部会議を開催します。コロナ時代にあっても未来を拓くための有意義な会議にしたいと思います。みんなで力を合わせて、「心ゆたかな社会」を創造しましょう!

 

2020年11月2日 一条真也