一条真也です。
「月刊リトル・ママ」2020年11月号が刊行されました。朝日新聞社系の「ママと子どもの明日を応援!!」するフリーペーパーで、各幼稚園などに配布されます。わたしは同紙で「一条真也のはじめての論語」というコラムを連載しています。拙著『はじめての「論語」 しあわせに生きる知恵』(三冬社)の内容をベースに、毎月、『論語』の言葉を紹介していきます。
「リトル・ママ」2020年10月号
第9回目は、「子游、孝を問う 子曰く、今の孝なる者は是れ能く養うを謂う 犬馬に至るまで、皆能く養うことあり 敬せずんば何を以て別たんや」という言葉を紹介しました。弟子の子游(しゆう)が「孝行」の意味を聞くと孔子さまは「ただ食べものや着るものに困らないようにするだけでは、親孝行とはいえない」と言いました。
リトル・ママ読者のお母さん、お父さんも子どものころがあったはずです。小さなころ、お母さんやお父さんは、あなたに対して、ただ食べるものや着るものをくれただけではありません。学校に行かせて勉強させてくれるのも、あなたに将来、立派な人になってもらいたかったからです。
これが親の「愛情」というものです。そんなたくさんの愛情を受けて育った皆さまは、きっとご両親を大切に想う気持ちがあることでしょう。孔子さまは、その気持ちこそ「孝行」だと言われたのです。
現在、子育てを頑張っている皆さんは、自分がそうしてもらったように、子どもたちにたくさんの愛情を注いでいることと思います。子どもたちはその愛情をうけて、両親を大切に想う心をはぐくんでいっているのです。
2020年10月16日 一条真也拝