一条真也です。
今日は台風10号の影響でサンレー社長室のスタッフが出社できないので、自宅の書斎からグリーフケアPTのZoom会議に参加します。九州の全県が暴風域に入った夜が明けました。北九州市と災害支援協定を締結しているサンレーの小倉紫雲閣(小倉北区)、および北九州紫雲閣(八幡西区)には多くの方々が避難されましたが、無事に朝を迎えることができました。
災害支援協定の締結は2019年6月4日に行ったのですが、その後、何度か大雨は降りましたが、わが社の両施設に避難される方はいませんでした。しかし、最大の警戒を必要とする今回の台風10号はさすがに超弩級で、小倉紫雲閣に29人、北九州紫雲閣に76人の避難者の方々をお迎えしました。わが社の松柏園ホテルをはじめとした北九市内のホテルもすべて満室状態で、避難所に入れなかった方々もおられたようです。もちろん不便な点や至らぬ点は多々あったろうかとは思いますが、わが社が100名以上の北九州市民のみなさんの命を守ることができて安堵するとともに、非常に感動しています。
「西日本新聞」2019年7月2日朝刊
ブログ「北九州市災害時支援協定調印式&記者会見」で紹介したように、2019年6月4日、北九州市とわが社サンレーの間で「災害時における施設の使用に関する協定」の締結をしました。テレビ各局のニュース、新聞各紙でも大きく報道されましたが、避難所となった小倉紫雲閣(小倉北区)、北九州紫雲閣(八幡西区)ともに、2020年9月6日の早朝から多くの方々が避難されています。わたしはもともと、北九州市には高齢者が多く、安定した避難所が必要と考えていましたので、避難所開設で市民のみなさんに安心していただけたら幸いです。
両施設はバリアフリーですし、広いのでソーシャルディスタンスの観点からも安心です。乳幼児を抱えるお母さんが、周囲に気兼ねなく利用できるよう授乳などで使える個室も備えています。大きな駐車場もあり、車での避難も可能です。冠婚葬祭サービスの提供に加えて、災害の避難所を提供させていただくことで、わが社は真の意味での「互助会」になれるのではないかと考えています。
北九州紫雲閣の避難スペース
自分の家も心配だったでしょうに、地域のみなさんの命を全力で守った紫雲閣のスタッフには感謝の気持ちでいっぱいです。わたしは、心から彼らを誇りに思います。あるお客様からは、「紫雲閣の人は『地上の星』やね」との有難い言葉を頂戴しました。それにしても「魂を送る場所」であった紫雲閣が「命を守る場所」となったことは画期的ではないでしょうか。「セレモニーホール」が「コミュニティホール」へと進化できたように思います。最後に、台風10号の全国的な被害が最小限であることを祈っています。
2020年9月7日 一条真也拝