夏越大祓式&総合朝礼

一条真也です。
今日から7月ですね!
1日、 夏越大祓式の神事が執り行われました。
ただし場所は、いつものサンレー本社4階ではありません。
わが社が誇る儀式の殿堂である小倉紫雲閣の大ホールです。

f:id:shins2m:20200701130242j:plain夏越大祓式のようす 

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夏越大祓式のようす

 

わが社の守護神である皇産霊大神を奉祀する皇産霊神社の瀬津隆彦神職をお迎えし、これから暑い夏を迎える前に、会社についた厄を払って社員全員の無病息災を祈願しました。参加者全員がマスク姿ながらも厳粛な面持ちで、儀式に臨みました。

f:id:shins2m:20200701084459j:plainわが社は儀式を大切にする「礼の社」です

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ソーシャル・ディスタンスを守れ! 

 

わが社は「礼の社」を目指していることもあり、会社主催の儀礼や行事を盛んに行っています。もともと、「社」というのは「人が集まるところ」という意味です。神社も、会社も、人が集まる場としての「社」なのですね。今日は、祭主を務める佐久間進会長に続いて、わたしが玉串奉奠して、社員のみなさんとともに二礼二拍手一礼しました。

f:id:shins2m:20200701130608j:plain拝礼する佐久間会長

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わたしも拝礼しました

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神事終了後に挨拶する佐久間会長

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何事も陽にとらえて、前向きに!

 

神事終了後には佐久間会長が「これで、みなさんは健康に夏を乗り越えられるでしょう。何事も陽にとらえて、前向きに生きていきましょう」と挨拶しました。わが社では、このような儀式をとても大切にしています。
わたしは『儀式論』(弘文堂)という本を書きましたが、いつも「儀式とは何か」について考えています。そして、儀式とは「魂のコントロール術」であり、「人間を幸福にするテクノロジー」であると思っています。

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そのまま総合朝礼へ!

f:id:shins2m:20200701090642j:plain社長訓示をしました

 

夏越の神事を終えた後は、サンレー本社の総合朝礼を行いました。じつに5カ月ぶりの開催です。今回は新型コロナウイルスの感染防止のため、全員マスク姿で社歌の斉唱も経営理念の唱和も行いませんでした。いきなり社長訓示です。わたしは、5ヵ月ぶりに社員のみなさんの前に立ち、「7月になりました。本来なら今月から東京五輪が開催されるはずだったと思うと、信じられない思いでいっぱいです。新型コロナウイルスの感染拡大もピークを過ぎたようで、全国各地で日常を取り戻しつつあります。もちろん油断は禁物ですが、とりあえずの区切りはついたように感じます。わが社の冠婚部門や営業部門のスタッフのみなさんは緊急事態宣言のあいだ、力を発揮することができませんでした。これからは、少しずつ本来の活動を再開していっていただければと思います」と述べました。

f:id:shins2m:20200701131441j:plain患者を助けよう。死者を悼み、弔おう!

 

わたしは、次のようにも述べました。
「とにかく、今回の新型コロナウイルスの感染拡大は想定外の事件でした。わたしを含めて、あらゆる人々がすべての『予定』を奪われました。緊急事態宣言という珍しい経験もすることができました。もっとも、コロナとの付き合いはまだ終わってはいません。緊急事態宣言の最中、わたしはイタリアの小説家パオロ・ジョルダーノが書いた『コロナの時代の僕ら』という本を読みました。この本の最後には、『家にいよう。そうすることが必要な限り、ずっと、家にいよう。患者を助けよう。死者を悼み、弔おう』と書かれています」

f:id:shins2m:20200701091308j:plainマスクを外しました

 

これを読んで、わたしはアンデルセンの童話「マッチ売りの少女」を連想しました。この短い物語には2つのメッセージが込められています。1つは、「マッチはいかがですか?マッチを買ってください!」と、幼い少女が必死で懇願していたとき、通りかかった大人はマッチを買ってあげなければならなかったということです。少女の「マッチを買ってください」とは「わたしの命を助けてください」という意味だったのです。これがアンデルセンの第1のメッセージでしょう。

f:id:shins2m:20200701135218j:plainアンデルセンの2つのメッセージとは?

 

第2のメッセージは、少女の亡骸を弔ってあげなければならないということ。行き倒れの遺体を見て見ぬふりをして通りすぎることは人として許されません。死者を弔うことは人として当然です。このように、「生者の命を助けること」「死者を弔うこと」の二つこそ、国や民族や宗教を超えた人類普遍の「人の道」なのです。

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人の道を忘れるな!

 

わたしは今回、感染症についての本を読み漁りましたが、重要な事実を発見しました。それは、ペストに代表されるように感染症が拡大している時期は死者の埋葬がおろそかになりますが、その引け目や罪悪感もあって、感染症が終息した後は、必ず葬儀が重要視されるようになるということ。人類にとって葬儀と感染症は双子のような存在であり、感染症があったからこそ葬儀の意味や価値が見直され、葬儀は継続・発展してきたのだという見方もできます。

f:id:shins2m:20200701131348j:plain忘るるな人を助けて亡くなりし人を弔ふコロナの学び

 

コロナ禍の中でも、手取、遠賀、柳橋・・・わが社の紫雲閣は次々にオープンし続けました。この仕事は社会的必要性のある仕事なのです。そして、わたしは「新型コロナウイルスが完全終息するのはまだ先のことでしょうが、儀式文化を基軸とした『人間尊重』というわが社のミッションは永久に不滅です。一緒に力を合わせて、心ゆたかな社会を創造しましょう!」と述べてから、次の道歌を披露しました。

 

忘るるな 人を助けて 亡くなりし
  人を弔ふ コロナの学び(庸軒)

 

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黒木取締役に辞令を交付しました

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挨拶する黒木取締役

 

その後は人事発令があり、わたしは昇進者を代表して黒木昭一取締役に辞令を交付しました。黒木取締役には大いに期待しています。また、わが社は新たに「グリーフケア推進課」を設置し、初代の課長に市原泰人課長が就任しました。市原課長には、ぜひ日本におけるグリーフケアの第一人者になってほしいと願っています。最後は全員で「一同礼」を行い、5ヵ月ぶりの総合朝礼は無事に終了しました。その後、わたしは北九州本部会議に参加。明日は北陸に飛びます!

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最後は、もちろん一同礼! 

 

2020年7月1日 一条真也