昭和のこどもの本と映画

一条真也です。
4日、緊急事態宣言が延長されました。新型コロナとの闘いは想定外の長期戦になります。そんな中で、5日の「こどもの日」を迎えました。総務省が15歳未満の子供の推計人口(4月1日現在)を発表しましたが、前年より20万人少なくなり、39年連続の減少。日本の人口も緊急事態ですね。それはさておき、わたしにとっての「こどもの日」は「こどもに戻る日」です。毎年、この日には童心を思い起こすようにしています。そのために、昭和の少年時代にタイムスリップすることができる本を読みます。

 

昭和ちびっこ未来画報 ぼくらの昭和オカルト大百科 (大空ポケット文庫) 怪獣画報[復刻版] (写真で見る世界シリーズ)   

昭和ちびっこ怪奇画報 - ぼくらの知らない世界1960s-70s (青幻舎ビジュアル文庫シリーズ) タケダアワーの時代 (映画秘宝セレクション) 日本昭和トンデモ児童書大全 (タツミムック)

 

たとえば、ここ数年の「こどもの日」にはブログ『昭和ちびっこ未来画報』ブログ『ぼくらの昭和オカルト大百科』ブログ「今年の『こどもの日』は『怪獣の日』だった!」ブログ『昭和ちびっこ怪奇画報』ブログ『タケダアワーの時代』で紹介した本、昨年はブログ『日本昭和トンデモ児童書大全』で紹介した本を取り上げました。

f:id:shins2m:20200502131301j:plain今年の「こどもの日」に読む本

 

今年は、「こどもの日」に読もうと思って楽しみに取っておいた『昭和こども図書館』と『昭和こどもゴールデン映画劇場』を読みます。2冊とも1960~70年代のキッズカルチャーの研究家である初見健一氏の著書です。わたしは初見氏の本の大ファンで、そのほとんどを読んでいますが。初見氏は1967年生まれで、わたしの4歳下ですが、いわゆる同世代だと言えます。ですから、この2冊に登場する本や映画も懐かしいものばかりです。

 

昭和こども図書館

昭和こども図書館

  • 作者:初見健一
  • 発売日: 2017/07/27
  • メディア: 単行本
 

 

『昭和こども図書館』は、定番絵本や教科書掲載作品、夏休みの課題図書、そしてオカルトブームの真っただ中に刊行された数々の「怪奇系児童書」などなど、主に70~80年代の小中学生たちの記憶に残る懐かしい児童書を、子供ならではの“あるある"エピソードや著者独自の珍エピソードとともに振り返っています。『ぐりとぐら』『からすのパンやさん』などの名作絵本から、教科書掲載のトラウマ童話『モチモチの木』、漱石の『三四郎』『草枕』そして『恐怖の心霊写真集』『ノストラダムスの大予言』などオカルト本の名著(?)まで、100点を超える懐かしの児童書を一気に紹介していますが、初見氏が本のレビューの達人であることも発見しました。

 

昭和こどもゴールデン映画劇場

昭和こどもゴールデン映画劇場

  • 作者:初見健一
  • 発売日: 2019/05/27
  • メディア: 単行本
 

 

『昭和こどもゴールデン映画劇場』は、「あのころの映画」に関するエッセイ風シネマガイドです。昭和をにぎわせ、今なお語り継がれる『燃えよドラゴン』『E.T.』といった不朽の名作から、シリーズ継続中の人気映画『スターウォーズ』『007』、「残酷ドキュメンタリー」の決定版『世界残酷物語』『グレートハンティング』、オカルト・サスペンス映画の源流を作った『エクソシスト』『サスペリア』、当時オールディーズ・リバイバル現象を巻き起こした『グリース』『アメリカン・グラフィティ』まで、昭和を彩った懐かしの映画の数々が紹介されています。



同書に登場する映画で、わたしが最も懐かしく感じたのは『小さな恋のメロディ』です。1971年のイギリス映画ですが、主演のマーク・レスタートレイシー・ハイドの初々しさが今も記憶に残っています。当ブログにも本や映画に関する記事が多いですが、読書と映画鑑賞はわが人生において大きなウエイトを占めています。日々、多くの本を読み、多くの映画を観ます。その原点はすでに小学生時代にあったということに気づきました。もう50年以上、わたしは本と映画を「こころ」の糧にしてきましたし、人間にとって最大の不安である「死」を乗り越える力を与えられてきました。

f:id:shins2m:20200502131319j:plainわが『読書ガイド』と『映画ガイド』

 

わたしには、『死を乗り越える読書ガイド』(『死が怖くなくなる読書』を加筆・修正して改題)および『死を乗り越える映画ガイド』(ともに現代書林)という著書があります。前者は、「おそれ」も「かなしみ」も消えていくブックガイドです。アンデルセンから村上春樹まで・・・・・・死生観は究極の教養です。「死」があるから「生」があります。その真理に気づかせてくれる50冊を紹介しました。また、後者は「あなたの死生観が変わる究極の50本」をサブタイトルに、『風と共に去りぬ』から『アナと雪の女王』まで・・・・・・生きる力と光を放つ映画を紹介しました。『昭和こども図書館』と『昭和こどもゴールデン映画劇場』を読むと、読書や映画鑑賞に情熱を注ぐわたしの原点が思い起こされるような気がします。

f:id:shins2m:20200502154358j:plain3冊揃った「一条真也『死を乗り越える』シリーズ」

 

そして、「一条真也『死を乗り越える』シリーズ」として、5月26日に『死を乗り越える名言ガイド』(現代書林)が刊行されます。同書を執筆して、わたしは、本にせよ、映画にせよ、名言にせよ、その数の多さに驚かされました。
「いかに生きるか、と同じく、いかに死を考え、いかに死を迎えるのか、さらに愛する人を亡くした人がいかにその喪失感から立ち直っていくのか――その重要性は、どんなデータを示すより、死をテーマにした本や映画、名言の数の多さを知れば納得できるのではないでしょうか。わたしは、こどもの頃から多くの本を読み、映画を観て、その結果、自分なりの「死生観」を育ててきたように思います。

f:id:shins2m:20200502193742j:plainこの2冊も読みたい!

 

今年の「こどもの日」には、他にも読みたいというか、眺めたい本があります。『日本懐かし特撮ヒーロー大全』と『日本昭和トンデモ怪獣大全』です。ともに堤哲哉氏の著書で、「TATUMI MOOK」の1冊です。『日本懐かし特撮ヒーロー大全』は、昭和の特撮ヒーロー作品について、王道系から個性派まで多数紹介した本です。特撮史研究の第一人者である著者が長年蒐集してきた極めてレアなブロマイドをはじめ、ノート、雑誌、色紙、番宣ハガキ、お菓子など貴重なアイテムも満載です。また、『日本昭和トンデモ怪獣大全』は、マンガからブロマイド、おもちゃにソフビまで・・・・・・得も言われぬ昭和感満載のマイナーな怪獣たちを紹介した本です。

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『昭和少年カルチャーDX』の表紙

 

それから、「こどもの日」の夜に晩酌しながら眺めたいのは、『昭和少年カルチャーDX』おおこしたかのぶ著(辰巳出版)です。ケンちゃん(宮脇康之)がニコッと笑う表紙のこの本は、昭和レトロカルチャーを懐かしむ決定版ともいうべき内容です。アマゾンの内容紹介には「子どもの頃に慣れ親しんだ、たくさんの駄玩具たち。教科書の絵なんかよりも大好きだったプラモの箱絵。心の隅に張り付いたままはがれないシール。あの日、あの公園で失くしたバッジ・・・みんなこの本で再会できる!!」と書かれています。

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『昭和少年カルチャーDX』の裏表紙

 

●おもちゃ(チープトイ/ゲテモノ/イタズラ/ふろく/アナログゲーム/お化け/クジ引き/カード・・・)●駄菓子屋派絵師(怪獣/プラモ箱絵/駄モノ/パチメンコ/パチ怪獣/怪奇/駄玩具台紙/レトロ図案・・・)●絶滅危惧種(希少駄菓子/秘境マーケット/見世物小屋/縁日の屋台/コイン遊具/カタ屋・・・)●雑貨・その他(文具/手帳/バッジ/シール/憩い/マスコット/キッチュ雑貨/貯金箱/ファンシー・・・)●絶版プラモ(ゲッターロボバルキリー/アトランジャー/ワニゴン/ガマロン/マグラン星人・・・)といった5章にわたって、ディープすぎる昭和レトロの世界が展開されていきます。このような本を開いて、あと5日で57歳になるオッサンは、ニヤニヤしながら「こども」に返るのでありました。ああ、光陰矢の如し・・・・・・。

 

2020年5月5日 一条真也拝