始めるより、続けるのがむずかしい

東京から北九州に戻ってきました。
「月刊リトル・ママ」2020年4月号が刊行されました。朝日新聞社系の「ママと子どもの明日を応援!!」するフリーペーパーで、各幼稚園などに配布されます。わたしは同紙で「一条真也のはじめての論語」というコラムを連載しています。拙著『はじめての「論語」 しあわせに生きる知恵』(三冬社)の内容をベースに、毎月、『論語』の言葉を紹介していきます。

f:id:shins2m:20200416104414j:plain「リトル・ママ」2020年5月号

 

第5回目は「子曰く、回や其の心三月仁に違わず。其の餘は則ち日月に至るのみ」という言葉を紹介しました。孔子の弟子の顔回は、長い間にわたって、その心が仁の道から外れることはありませんでした。でも他の者たちは、月に一度、仁の心を思い出す程度で、心が離れてしまう。という孔子の言葉が論語には綴られています。

 

わたしたちふつうの人間は、立派な心がけを誓っても、なかなか、長続きしません。人に思いやりや愛情をもとうと思っても、ちょっと嫌なことをされると、すぐに憎んでしまったりします。あるいは「絶対にこのことを成し遂げるんだ」と決意しても、少しつらくなると、「もうやめた」とか、「今日はひと休み」なんて、自分を甘やかしたりします。いかに長く続けられるか、どう取り組んでいくかが、その後の人格形成の別れ道といっていいかもしれません。

 

「始めるより、続けるのがむずかしい」とよくいいます。いざ始めても途中で嫌になってしまうことはよくあります。でも我慢して「今日もやれた」「今日も大丈夫だった」という毎日のちょっとずつの積み重ねが、やがて「もうここまで続いた」になって、もっともっと、大きなことにつながっていくのです。

 

はじめての「論語」 しあわせに生きる知恵

はじめての「論語」 しあわせに生きる知恵

  • 作者:一条真也
  • 発売日: 2017/07/07
  • メディア: 単行本
 

 

2020年3月17日 一条真也