遺族や高齢者に交流の場

一条真也です。
3日、新入社員研修で「社長訓話」を行います。
日本経済新聞」朝刊にわたしの記事が掲載されました。

f:id:shins2m:20200403172041j:plain日本経済新聞」2020年4月3日朝刊

 

記事は「悲嘆ケア 葬祭業が一肌」の大見出し、「遺族や高齢者に交流の場」「北九州のサンレー 佐久間社長に聞く」として、以下のように書かれています。
「高齢化が進み、老齢や病気、災害、事故、犯罪など様々な死別がもたらす遺族の悲しみを和らげ、立ち直りを支える『グリーフ(悲嘆)ケア』が注目されている。九州で冠婚葬祭施設を展開する サンレー北九州市)の 佐久間庸和社長は事業家の枠を超え、高齢者や遺族が集う場を提供。地域のつながりを取り戻す『有縁』社会づくりに動いている。
『葬式は、要らない』『葬式は必要!』。2010年、真逆のタイトルを付けた2冊の書籍が書店に並んだ。前者の宗教学者が高額な葬儀に疑問を投げかけた内容などに対し、後者は佐久間社長が『一条真也』のペンネームで人生儀礼としての葬儀の必要性を説いた。
佐久間氏は作家活動や大学の講義を通じ、宗教や芸術、哲学、心理学などの面から現代の死生観を見つめてきた。フランスで起きた孤独死を悼む小さな集まりが欧州全域に広がった『隣人祭り』という運動に共感し、08年から地域の高齢者を集めた食事会などを開催。『似た境遇にある知り合いを増やす地縁づくりは喜ばれる』と話す。その経験が悲嘆に暮れる遺族を社会生活に戻していく『グリーフケア』につながる。通常の葬儀会社は法事を終えると疎遠になるが、佐久間氏が10年に始めた『月あかりの会』は仏壇に供える花のアレンジメント教室や写経や合唱、散歩やバス旅行、相続やお墓の相談会などを催し、遺族が参加する。
『少しずつ会話や笑顔を取り戻した方が次の遺族をケアする存在になっていく』。会員は1万5000人近くになり、北九州市に専用施設も2カ所設けた。
18年から 上智大学グリーフケア研究所(東京・千代田区)で客員教授を勤め、ケアの機能を検証。『故人の供養に加え、遺族自身が死の不安を乗り越えるきっかけになる』とみる。全国200社が加盟する一般社団法人の全日本冠婚葬祭互助協会(東京・港)の副会長として、グリーフケアの資格制度設立も検討中だ。『血縁や寺院との関係が薄れがちな現代に、葬祭業が地域に役立てる場面は増えるはず』と、ケア技術を備えた人材の育成をみすえている。(山根清志)」

 

2020年4月3日 一条真也拝