東京にて

一条真也です。
「彼岸の入り」となった昨日、東京に来ました。
昨夜はどこにも出かけず、ホテルの部屋で弁当を食べました。その後は次回作の校正作業をしたり、読書をしたりして静かに過ごしました。

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富士山が見えました

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新国立競技場が見えました

 

今回、事情があって現在の常宿には泊まらず、以前の常宿に泊まったのですが、朝、客室の窓から富士山が見えました。ブログ「富士山さえあれば・・・」にも書いたように、わたしは富士山を見ると元気になります。そして、富士山の右横には新国立競技場の姿も見えました。連日、東京オリンピックの開催の危機が叫ばれています。大会組織委員会では1年延期を検討しているようですが、昨日は安倍首相が「完全な形で実現することについてのG7の合意を得た」と発言しています。アメリカやヨーロッパの状況を見ると、とても無理だと思いますが・・・・・・。

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左に富士山、右に新国立競技場・・・

 

新型コロナウイルスはあいかわらずの猛威を奮っています。15日、中国以外の感染者数が中国国内を初めて逆転しました。イタリアなど欧州を中心に140カ国・地域以上に感染が拡大し、中国以外が全体の5割を超えたのです。世界保健機関(WHO)は流行のピークを予測するのは不可能としており、人々の暮らしや経済の混乱が長引く恐れがあります。このニュースに触れたとき、わたしは中国という巨大な国が1つの国家であることに改めて驚きをおぼえました。

 

古代中国の春秋・戦国時代、それが当時の全世界でした。秦、楚、燕、斉、趙、魏、韓、すなわち「戦国の七雄」がそのまま続いていれば、その世界は7つほどの国に分かれ、ヨーロッパのような形で現在に至ったことでしょう。当然ながらそれぞれの国で言葉も違ったはずです。そうならなかったのは、秦の始皇帝が天下を統一したからでした。その意味で、始皇帝は中国そのものの生みの親なのですが、中国だけでヨーロッパに対抗できるほどのスケールを保っていることは奇跡的だと言えるでしょう。ヨーロッパといえば、新型コロナの感染拡大のためにEU圏内で鎖国している状況には違和感をおぼえますね。

 

 日本はどうか。国内の新型コロナウイルス感染者の発症日を調べると、政府の専門家会議が「1~2週間が急速な拡大か終息かの瀬戸際だ」と警鐘を鳴らした2月24日以降、爆発的な感染拡大は起きていませんが、ピーク越えとは言えない状況が続いています。しかし、国民が検査を受けることができていないわけですから、本格的に国民が検査をすれば感染者数が一気に激増するのは明らかでしょう。

 

アメリカやヨーロッパでは検査体制を整え、ドライブスルー検査まで登場していますが、日本にその兆しは見えません。その最大の理由は「東京五輪開催のため」ではないでしょうか。開催国として、感染者数が爆発的に増えては困るわけです。しかし、為政者の最大のミッションとは、国民の生命を守ることです。ここは「五輪より国民」を優先して、日本国政府および東京都はすみやかに五輪開催権を自主返上すべきでしょう。五輪中止を決定してしまえば、ある意味で最大の「しがらみ」がなくなりますので、じっくりと検査体制の整備と感染封じ込めに取り組めると思います。

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今朝の朝食メニュー 

 

ということで、今朝は感染防止のためにホテルの朝食会場へは行かず、部屋でささやかな朝食を取ることにします。メニューは、おにぎり(梅しらす)、青汁、特茶です。それを食べたら、西新橋にある一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)を訪れます。そこで全互協の正副会長会議に出席し、山積している業界の諸問題について話し合います。新型コロナウイルス問題は冠婚葬祭業界を直撃していますので、早急に検討しなければならない案件が多いのです。今日は暖かくて気温も20度近く、コートが要らないそうです。それでは、行ってきます!

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昼食は、吉野家の牛丼でした

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生卵をかけて、いただきます!

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ごちそうさまでした!

 

正副会長会議は、さまざまな話題が出て、活発な議論が交わされました。12時を過ぎると、昼食が提供されました。今日は、金森副会長(レクスト社長)のご厚意により、吉野家の牛丼を差し入れていただきました。しかも、生卵と味噌汁付きです。いつもは、東京のいろんな名店の仕出し弁当が出されるのですが、金森会長が「こんな高いだけで不味い弁当より、吉野家の牛丼のほうがいいよ!」と口癖のように言われていましたので、その想いが実現した形です。まだ温かい牛丼はたしかに美味しかったですが、わたし的には生卵はかけない方がいいと思いました。すみません。金森さん、大変ごちそうさまでした!

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夕陽を浴びる新国立競技場(落日の東京五輪?)

 

2020年3月18日 一条真也