一条真也です。
東京から北九州に戻ってきました。
あいかわらず、スターフライヤーの機内はマスク姿の乗客だらけ。ブログ「東京で考えたこと」は大きな反響がありました。筋金入りの儀式必要論者にしてイベント富国論者である自分が東京オリンピックの中止決定を訴えたことで、驚かれた方が多かったようです。「えっ、一条真也がオリンピックを否定するの？」という驚きです。
でも、書かずにはおれませんでした。
「ＡＮＮ ＮＥＷＳ」より
さて、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、北海道が小中学校全ての休校を市町村に要請しました。一斉休校は異例の措置です。共働きの父兄などは「仕事を休めない。誰が子どもの面倒を見るのか？」と困惑の声が上がっています。
２人目の死者が出るなど、確かに北海道での感染拡大が懸念されています。しかしながら、一斉休校は、いくらなんでも極端ではないでしょうか。子どもの面倒や学習の遅れなど、問題は山積みです。ずばり、オリンピックの最後に札幌でマラソン競技を行うので、何が何でも、この２週間でコロナ騒動を終息させたいのでしょう。北海道だけでなく、日本中が「東京オリンピック開催のため」に、すべての国民が犠牲を強いられています。２６日、安倍首相は、今後２週間の全国的なイベントの自粛を要請しました。東京オリンピックは開幕まで５カ月を切ったので、なんとか、それまでに、新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込みたいのでしょう。
スポーツ&エンターテインメントの興行も軒並み中止・延期となり、経済的な損失は計り知れません。全国のホテルなどでは宴会のキャンセルが相次いでいます。株価も下落していますが、とにかく、あらゆる業界や国民は「東京オリンピック」のために我慢するしかないのでしょうか。東京五輪のための国家総動員法といった感じで、戦前の日本よりタチが悪いように感じます。なぜなら、戦前の日本にはまだ「誠」がありましたが、現在の日本はオリンピックという「金」のためだけではないですか。金メダルの「金」ではありません。銭金の「金」です。そもそも、完全に商業化してしまった今の五輪にどれだけの価値があるというのでしょうか？
電通では、５０００人の本社社員全員が自宅勤務になりましたね。従業員の中から感染者が出たこともあるにせよ、そこまでするのは、電通がどこの会社よりも「東京五輪が開催されなかったら困る」会社だからです。つまり、利権です。そんな会社の真似をして、大企業の社員がどんどん在宅勤務になったら、日本経済は崩壊しますよ。時差通勤や在宅でのテレワークを取り入れる企業が増えてきましたが、派遣やパートなどの非正規労働者からは｢政府が所得補償しない現状では、安心して休めるのは『上級国民』だけ｣という声も上がっています。
すべての日本国民は東京五輪開催のために・・・
そもそも、この２週間がそこまで感染拡大の瀬戸際なら、日本政府もマスクを国民に供給するべきです。マスクが入手できないから、さらに不安が広がっているのです。花粉症の人も気の毒ですが、受験生の不安を思うと、かわいそうで涙が出てきます。最後に、このままでは全国の小中学校、いや高校や大学の卒業式や入学式も中止になる可能性があるそうです。結婚式のキャンセルも相次いでいます。しかしながら、人生の重大事である卒業式、入学式、結婚式を中止してまで、東京オリンピックを開催するというのは馬鹿げています。オリンピックがそれほどのモンですか。日本政府が何もできないのなら、一刻も早くＩＯＣから「東京大会の中止」を発表していただきたい！
この記事をＵＰした後、地元ＴＶ局であるＴＮＣの「ももち浜ストア」を見ていたら、臨時ニュースが飛び込んできました。なんと、安倍首相が、全国の小・中学校と高校の臨時休校（週明けの３月２日から春休み明けまで）を要請したそうです。首相自らがそんな要請してたら、それこそ経済どころか社会そのものが崩壊するのではないかと心配になります。現在は受験の追い込み時期で、タイミングは最悪！
そこまでして、東京オリンピックを開催したいの？
それとも、パンデミックが本当に近づいている？
２０２０年２月２７日 一条真也拝
